悲しみにある者

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制作 : 池田年穂 
  • 慶應義塾大学出版会 (2011年9月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784766418705

悲しみにある者の感想・レビュー・書評

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  • 楽しみにしていたディディオンだったが、訳が今ひとつ。
    人称代名詞が多すぎる。最初は意図してのことだろうと思って読み進めたが、途中から、この訳者は人称代名詞に鈍感なのだと気づき、うんざりして投げ出した。

  • 訳が固くてわかりにくい。ごつごつした文章。もっと読みやすい素直な日本語にはできないのか。

  • 934

  • 私には向いていなかった
    冷めた文体に似つかわしくない感情の吐露に違和感を受けた

  • なぜこの本を買う気になったのだったかと考えてみると、ジョーン・ディディオンの文章を前から好きだったのはもちろんだが、おそらくそう遠くない将来、ほんとうにそういう時をむかえることに備えておくのがよいだろう、なぜならそういう事態を迎えてしまったあとには、この種の本を読むのは大きな苦痛にちがいないと思っていたからだ。
    ところが実際に読んでみると、恐れつつも期待していたものは、まったくない。愛する人を失った「悲しみにある者」から通常うける影響、たとえば暴力的なほどの感情の波、失われた者のかけがえのなさを思い知らせるエピソード、そういったもので心をかき乱されるような読書体験ではまったくないということ。それだけで、瞠目すべき書物である。かわりにあるのは、自分の心臓を腑分けする科学者のような、冷徹な分析である。
    原題には「マジカル・シンキングの年」とある。数十年間はなれず公私の生活をともにしてきたパートナーを失ったディディオンの思考は、気がつけば論理的な軌道を外れ、マジックの領域に入り込む。たとえば、夫の死後解剖を自ら希望しておきながら、同時に、彼が帰ってこられるように衣服の処分をこばむといったように、整合性のないロジックにはまりこむ隙間があちこちに口をひらいているようなものだ。しかし何よりも読む者を圧倒するのは、コントロールを失いかける自身の姿を冷徹にみつめ分析せずにいられない、作家としてのディディオンの姿である。それは称賛に値するというよりも、性としか言いようがない。
    これが本書の最大の魅力であるとともに、日本の多くの読者には受け入れられない理由でもあるのだろう。同じテーマを扱った多くの和書とはまったく異質なこの希少な視点が、「そのとき」が来たときに私の助けになるのかどうか、それはまさにそのときが来なければわからないのだが。

  • 語ることは人を癒やす。癒しの手順はたくさんある。

    結婚したばかりの娘が危篤状態になった。病院から帰宅後、一緒に夕食を食べていた夫が突然亡くなった。夫の葬儀を済ませ、自分自身も娘も危機を脱した、ここからまた人生を立て直そうとした矢先に、再び娘が倒れ、以前よりもっと悪い状態になった。
    絶対に彼女のような立場には立たされたくないけれど、それでも彼女がうらやましい。彼女には思い返せる過去があった。長年かけて築き上げた、愛しい関係があった。

    フィリップ・アリエス『我らの死の時間』

    片付けることはいつでも今後の人生の始まりになる。
    いつまで今後の人生の準備をしているのだろう。

    何らかの出来事は人間のコントロール能力を超えている。
    何らかの出来事は、なすすべ無くただ起きてしまうのだ。

    私はあらゆる過ちをまた生きなければならないのだろうか?

    ジェラード・マンリ・ホプキンス
    デルモア・シュウォーツ

  • 一人の女性作家が、夫を亡くした後の一年間と一日を描くノンフィクション。配偶者を亡くした後の物語という点では僕にとって漫画”さよならも言わずに”の印象があまりにも強烈すぎて,いまいちインパクトが薄い。文章も迂遠でわかりずらい。元々が英書なのでしようがないか。

     英題は"The year of Magical Thinking"。まさに混乱の一年。まさに何かに取り付かれ,正常の判断能力を失っているMagicalな一年。文章も同じような文句が何回もでてきたり,まとまっていない。まだまだ心が整理されていないんだろうなということが分かる。

     親しい人の死というものは,普段の本当にいつもと同じ日常の隙間からある日突然やってくる。自分はどんな反応をするんだろう・・・。心の準備はできてる??

  • 「今ひと日よりも愛している」って、いいことば。何度も引用される(例えばp.70)。原題のマジカル・シンキングは心理学用語だそうな。意味を調べねば。p.179に出てくる論文「人がどうしても適応できない出来事のひとつとしての寡婦になること」の原著を読みたい。

  • ジョーン・ディディオン、久しぶり。

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悲しみにある者の作品紹介

愛する者の死は、突然、訪れる。長年連れ添った夫、ジョン・ダンの突然の死。生死の淵を彷徨う、一人娘、クィンターナ。本書は、一人の女性作家が、夫を亡くした後の一年間と一日を描くノンフィクションである。近しいひと、愛するひとを永遠に失った悲しみと、そこから立ち直ろうとする努力についてのストーリーである。ジョーン・ディディオンは、夫を亡くした後の一日一日について、時に率直に心情を吐露し、時に冷静に自己と周囲とを観察する。フラッシュバックのように回想が挿入されるかと思えば、文献渉猟の成果が生のまま紹介され、脳裡に甦るさまざまな詩や小説や映画に慰められるかと思えばクィンターナを巡っての医師との攻防がシニカルに描かれもする、一筋縄ではゆかぬこの作品は、2005年10月に刊行された。ディディオンの筆力にテーマの普遍性も相俟って、本書は同年度の全米図書賞も受賞し、全米大ベストセラーになった珠玉のノンフィクションである。

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