年金、民主主義、経済学:再分配政策の政治経済学Ⅶ

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  • 慶應義塾大学出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784766421965

作品紹介・あらすじ

現在の年金制度改革の筋道を描いた中心人物が、今日までの改革のプロセスをたどりつつ、政治家、官僚、エコノミスト、メディア等の主張や動向を切れ味鋭く批評。この10 年余りの年金論争を総括し、次なる改革の道筋を示す!
民主党による政権獲得前夜から今日まで、混迷と激動が続く日本社会を権丈教授が斬る。医療介護・社会保障関係者への講演録や雑誌掲載エッセイなどを中心にまとめた特別編集版。折々の政治経済状況を織り交ぜながら、医療介護、社会保障問題はもちろん財政、民主主義など多彩な論点を取り上げ、日本の将来像を語る。

感想・レビュー・書評

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  • 著者の論旨は明快。
    しかも舌鋒鋭く、中途半端な自称年金学者らを批判してやまない。

    本書でもたびたび取り上げられている「社会保障制度改革国民会議」。
    平成24年から25年にかけて、全部で20回開催されているが、その議事録も読んでみた。

    なんとこちらはもっと過激で、総理官邸で開催された会議で、政府関係者がいる前で、委員として参加した著者は、当の本人たちを面と向かって批判している。
    その模様がYoutubeで放送され、現在も国のHPで観ることができるようになっているのだから、相手もたまったものではない。

    社会保障制度改革国民会議

    反論らしい反論がないところをみると、やっぱり著者が正しいのだろうと思う。学者というのは、間違ったらはっきり改めないと、そのあと苦しい研究生活が待っていると著者は繰り返し書いているが、それにしても、こんなに面白いことを国の会議の中でやっていたとは初めて知った。

    社会保障制度の勉強にもなるので、そのうち、ネットの方も見てみたいと思うのだが、さすがにそこまでは無理かな。

  • 配置場所:2F書架
    請求記号:364||Sa 17||7
    資料ID:W0183297

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著者プロフィール

慶應義塾大学商学部教授 博士(商学)
1962年福岡県生まれ。1985年慶應義塾大学商学部卒業、1990年同大学院商学研究科博士課程修了。嘉悦女子短期大学専任講師、慶應義塾大学商学部助手、同助教授を経て、2002年より現職。この間、1996年~1998年ケンブリッジ大学経済学部訪問研究員、2005年ケンブリッジ大学ダウニングカレッジ訪問研究員。
公務では、社会保障審議会、社会保障国民会議、社会保障制度改革国民会議、社会保障制度改革推進会議の委員や社会保障の教育推進に関する検討会の座長など、他にもいくつか引き受けたり、いくつかの依頼を断ったり、また、途中で辞めたり。
主要業績に、『医療介護の一体改革と財政 ―― 再分配政策の政治経済学Ⅵ』(2015年)、『社会保障の政策転換 ―― 再分配政策の政治経済学Ⅴ』(2009年)、『医療政策は選挙で変える ―― 再分配政策の政治経済学Ⅳ[増補版]』(2007年〔初版2007年〕)、『医療年金問題の考え方 ―― 再分配政策の政治経済学Ⅲ』(2006年)、『年金改革と積極的社会保障政策 ―― 再分配政策の政治経済学Ⅱ』(2004年、労働関係図書優秀賞)、『再分配政策の政治経済学Ⅰ ―― 日本の社会保障と医療[第2版]』(2005年〔初版2001年、義塾賞〕)(以上、慶應義塾大学出版会)、『医療経済学の基礎理論と論点(講座 医療経済・政策学 第1巻』(共著、勁草書房、2006年)、翻訳としてV. R. フュックス著『保健医療政策の将来』(共訳、勁草書房、1995年)などがある。

「2016年 『年金、民主主義、経済学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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