ユリアヌスの信仰世界

  • 11人登録
  • 3.00評価
    • (1)
    • (0)
    • (0)
    • (0)
    • (1)
  • 2レビュー
著者 : 中西恭子
  • 慶應義塾大学出版会 (2016年10月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784766423822

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

ユリアヌスの信仰世界の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  •  新プラトン主義の哲学者としてキリスト教を迫害したユリアヌスの著書を詳細に繙きながら、なぜ彼があそこまで執拗にキリスト教を嫌い、迫害したのかに迫る。公平に見てもこの人物の偏り具合は異常で、聖書・信条などを詳細に研究しつつ、上から目線で批判する傲慢な人物だと思う。迫害方法も精神への圧迫、特権剥奪など、巧妙陰険である。「嫉む神」であって、新プラトン主義の至高神のような超越性がないことに、ユダヤ・キリスト教の小ささを感じたという!この時代はキリスト教の堕落が始まり、深刻な対立があったことへの失望感は納得できるにしても・・・。反教権ロマン主義者としてムッソリーニやヒトラーを魅了したということが、うべなるかなという感じ。西暦363年5月18日のエルサレム大地震!、ユリアヌスと結び付ければ偶然ではないと私でさえも思いたくなる。
    辻邦生氏の小説が史実に忠実に再現しようとしたもの、そして歴史研究家にインスピレーションを与えたということを改めて知った次第。

全2件中 1 - 2件を表示

ユリアヌスの信仰世界を本棚に登録しているひと

ユリアヌスの信仰世界を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

ユリアヌスの信仰世界を本棚に「積読」で登録しているひと

ユリアヌスの信仰世界の作品紹介

▼ユリアヌスはなぜ
キリスト教に背いたのか?

やんごとなき生まれの文人が政治に出遭う時、
本人さえも予想もしなかったディストピアが開かれてゆく――。
「背教者」として知られる古代ローマの哲人皇帝ユリアヌスの信仰世界を、
精緻な史料分析によって明らかにする意欲作。

紀元後4世紀のローマ皇帝ユリアヌス(331/2-363年、在位361-363年)は、単独統治権を獲得するに至ってコンスタンティヌス以来の親キリスト教政策を放棄し、突然に「父祖たちの遺風」の復興を命じて同時代人を当惑と混乱に陥れた。ユリアヌスの没後、彼の出現は在位中の天変地異や365年7月21日に東地中海を襲った地震と津波に加えて、ユリアヌスの母方の縁戚である簒奪帝プロコピオスの蜂起と鎮圧・刑死と結びつけて語られるようになり、5世紀中葉には「背教者」像が確立される。彼の著作はビザンティン世界における政治と教会批判の具として用いられ、文藝復興期には「古典の擁護者」としての側面も注目されるようになるが、その著作と事績の本格的な再評価は20世紀を待たねばならなかった。

「背教者」として知られるローマ皇帝ユリアヌスの信仰世界の実像を、精緻な史料分析によって明らかにする意欲作。

ユリアヌスの信仰世界はこんな本です

ツイートする