ホーキング、宇宙と人間を語る

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  • エクスナレッジ (2010年12月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784767810447

ホーキング、宇宙と人間を語るの感想・レビュー・書評

  • http://tocana.jp/2016/01/post_8639_entry.html
    あと100年で人類は滅ぶらしい。
    ---
    ・M理論によると、私たちの宇宙は唯一の宇宙ではありません。M理論は、多くの宇宙が無から創生されたと予言します。宇宙の創生には超自然的な存在である神の介入を何ら必要としません。むしろ、無数の宇宙が物理法則から自然に生まれるのです。科学は無数の宇宙が自然に生まれるということを予言しています。
    それぞれの宇宙は多くの歴史を持ち、宇宙創生から長い時間が経った現在のような時刻において、いろいろな状態が多数あるのです。もっともほとんどの状態は、私たちが住む宇宙とまったく異なり、どんな生物の存在にも適さないでしょう。
    ・私たちのような生物が存在を許される宇宙は、きわめてわずかしか存在しないでしょう。つまり、私たちの今住んでいる宇宙は無数に存在する宇宙の中でも私たちの存在を偶然許すような宇宙、ということになります。言うなれば、私たちの存在がこの宇宙を選択したのです。私たちは、宇宙スケールではちっぽけで取るに足らない存在ですが、このうように考えると、ある意味で創造主は私たち自身なのだということもできるのです。
    ・イギリスの偉大な哲学者デイヴィッド・ヒューム「私たちは現実が本当に存在していることを信じるに足る、道理にかなった理由を持たないが、それでも私たち現実が真実であると思って行動する以外に選択肢がない」
    ・一見すると奇跡的に見える生物のデザインが、崇高なる存在の介在なしにどのように可能になるかをダーウィンやウォレスが説明したのと同じように、マルチバースの概念は、私たちのために宇宙を生み出した善意ある創造主の存在を必要とせずに、物理法則に微調整があることを説明できるのです。

  • 飛び抜けた理系が、難しいことを面白く書こうとして、失敗してる感じの本。

  • 哲学的要素の強い本(もちろん科学的内容を扱っているが)。ホーキングが自分がどのような立場で宇宙論と向き合っているかを語るのが主題に感じられた。

    物理学の理論は観測される現実世界をうまく説明できれば何であってもよいし、見方によって変わってもよいし、また法則が複数あっても良いという立場であるようだ。
    見方によって変わっても良いというのは、天動説でも地動説でも天体の軌道計算が観測とあえば良いという類の話なのでそうかなと思う。
    法則が複数あっても良いというのは、なぜ複数存在するのか考える科学的探究を諦めている感じを受けた。(天才なのだから頑張って欲しいと個人的には勝手に思った。)

    以下、備忘録。
    ・量子論の世界ではどんなに完全な現在の観測を行っても、観測されていない過去は未来と同じように確定せず、可能性の集まりが存在するだけ。現在を観測することにより過去が変わる(1つに定まる)。
    ・脳は感覚器官からの信号を、外界についてのモデルを作ったうえで解釈している。そのためモデルに依存せずに現実を検証することはできない。→モデルが感覚的に変と感じても、観測される現実世界をうまく説明できればOKと考えよう。

  • 2015/7/28読了。

    過去の著作と比較して、物理学の内容が少なく、哲学に重きが置かれているという印象。

  • 面白い、引き込まれます。天才は難しいことを分かりやすく語ってくれるんだと実感。

  • ホーキング博士が、古来から科学の法則や宇宙モデルを構築してきた科学者達と、その内容について説明した本。内容はかなり難しく、前提知識がないと全く分からないと思われる。(私もほぼ分からなかった)

    地球を球体と考え、その長さを測定したエラトステネス、2000年以上前に太陽中心説(地動説)を唱えていたアリスタルコス、その他アルキメデスやピタゴラスなど、古代ギリシャの時代から驚くべき精度で観測や計算がなされていたことに大変驚いた。

    また、ガリレオやニュートン、アインシュタインにしても、驚くべき思考能力と想像力をもってしてモデルを組み立てていたことが分かる。1000年以上も自明とされてきた理論を覆すことは、常人にできることではない。情報の限られた昔であればなおさらである。

    彼らは、従来の常識を疑い、疑問を持ち、探求し続け、新たにモデル化することをやり遂げた。ガリレオにしても、異端尋問で有罪を言い渡されても主張を変えなかった。純粋に科学に向き合ったその姿勢には敬服する。また、

    宇宙に関して言えば、アインシュタインの理論でビッグバン以降の宇宙の変遷は説明できるが、ビッグバンが何故起こったかという「特異点」までは説明ができないということだった。宇宙は当初極小かつ高温、高密度の点だったようだが、何故そのような点が出現したのか、その理由についてはまだ謎が多いようである。

  • 請求記号・443.9/Ha
    資料ID・100057201

  • 人間を語るってことで買いました。

  • 『宇宙で面白いのは、「物理」がシンプルであるのに対して、「化学」が複雑であること。』

    相対性理論を含めた古典物理学、量子力学を平易に解説した上で、万物に適用しうる普遍法則は存在するのか?という命題に体当たりしている。M理論を支持する技術的な根拠だけでなく、自身の哲学観も交えて語っているため、非常に読みやすく、「神は”なぜ”宇宙をつくったのか?」という大衆的な終局地にも違和感なく不時着している。あとがきで「偉大な設計図」に触れて本と宇宙を対比させている点もまさに慧眼であり、そこらの宗教チックな宇宙本との歴然たる格差を実感せずにはいられない。

  • 経験とは不思議なものだ。外国語の本を一冊読んだくらいで語彙力が増える筈はないのに一冊読み切れば何故か二冊、三冊と読めるようになる。日本語版でも外国語みたいなホーキング本もこれで五冊目。読み飛ばし方を覚えたのか普通に読めた。但、理解できたかと言うと話は別。科学の言葉は数学であり厳密な意味で量子宇宙論を言語化することはできない。結局はお決まりの喩え話に慣れただけか?それでもはロマンがあり頭の体操にはなる。それにしても宇宙創造における絶対者の不在を説くのに、こんなにも長大な前振りが必要とは...欧米圏も大変だ!

  • 「現代のアインシュタイン」
    とも言われるホーキングによる最新宇宙論
    ・この宇宙なぜあるのか?
    ・実在とは何か?
    ・万物の理論はあるのか?

    OPACへ⇒https://www.opac.lib.tmu.ac.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB02029799&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB

  • 読了2013/12/01
    マルチバース、M理論、

  • 何度も読み返しながら読み進めたんだけど、根本的な知識ないから全く理解はできない。
    ただ、宇宙と人間の存在を論理的に言い切っていることにすごい感動を覚えた。科学・物理の法則をもって100億年を超える話ができる。ここ数千年の歴史や現代の問題とは違ってスケールも大きさと、量子論という超ミクロの世界の話がつながっている。世の中すべてのものはなにかにつながっていて、なにか意味はあるのかもしれない。宗教や哲学とも共通したテーマになっていて、非常に興味深く読んだ。
    相対性理論の本をもっと読んでみることにする。

  • 難しかった~( ̄▽ ̄)
    ホーキングは、哲学は死んでしまっていて今日、科学が人類の知の探求において発見の松明を掲げて進むことになったと述べているが、私はこの本の内容を哲学的に捉えてしまった。
    もっと、難解な文章に触れて己の読解力を鍛錬することが必要であると感じさせてくれた書籍。

  • 哲学が自由に見えて不自由なのは地盤の確かな寄る辺を持たないからである。物理学が哲学では到達できない知見を次々に発見できるにつけ、その感をなおも強くする。
     ホーキングは科学者の中でも独特な考え方をする。それは普通は科学法則が真理を精確に表現しているかを問題にするが、ホーキングは科学法則が真理の意図するものでなかったとしてもそれが観測結果と一致さえすればそれで問題ないとする考え方である。

     例えば、私がクラスの出席簿を住所が学校に近い順に並べた結果、
    1.一村
    2.二階堂
    3.三鷹
    4.四谷
    5.五代
    6.六道
    7.七尾
    8.八木
    9.九鬼
    となったときに、出席簿の法則として「名簿の順番と名前の数字は一致する」としたときにそれは出席簿を作るときの意図とは異なる。しかし、それは観測結果に合致するので問題ない。ホーキングにとっては、実在するものだけが説明できるのではなく、説明できるものも実在するのである。

     今日の物理学で分かってきた(とされる)こと
    ・宇宙のあり方は10の500乗通りあること。これは途轍もない宇宙の織物の豊富さある。この数は宇宙一つを一秒で全解析できたとしても、この宇宙が始まってから現在まで解析できるのは10の20乗通りであることを考えればその気の遠くなる数に圧倒される。

    ・さらにこの宇宙の歴史はただ一通り存在するのではなく、観測者で我々(というより私ひとりひとり)がどういう風にあるかによって歴史も決定する。過去の延長で現在があるのではなく、現在によって過去が決定される。宇宙は無限の様態を取ることが出来る。自分がビルから飛び降りて地面にたたきつけられる過去、ジャニーズにスカウトされる過去、車に引かれる過去、ラーメンを食べて食中毒を起こす過去、道を右折する過去、左折する過去、直進する過去、きりがない。それは無限であるが、現在の自分が確定すると、現在の自分の存在のあり方が可能になるように過去がたったひとつ(或いは有限のルートが)決定する。

     もっと言えば、そうならないパラレル宇宙も考えられるわけである。7時に起きる現在と8時に起きる現在と9時に起きる現在・・・を持つ宇宙が無数に分岐して存在する。過去は無限であるが、現在の確定によって収束し、未来は無限にそれぞれの未来宇宙が存在する。

     このことを考慮に入れないこれからの哲学は無意味な遊戯に墜ちるだろう。

  • 『201203 宇宙・物理強化月間』

    以前からずっと読みたいと思っていたホーキング。しかも佐藤勝彦さん訳という安心感。
    読みやすかったけど、あくまで宇宙論の概略に留まっている。個人的には「ライフゲーム」のくだりが気に入った。

    ところで、各章の冒頭に黄金比を象った写真(CG)が提示されている。読み進めるごとに「次はどんな画だろう?」と興味をそそられた。詳しくは書かないが一種の叙述トリックに近い面白さもあった。ただ、ほとんどが連続性を持った画だったのに、4章と5章だけが場違いで理解できなかった。私が気がついていないだけでちゃんと繋がりがあるんだろうか。

  • モデル依存実在論下では、あるモデルが本当かどうかは重要ではありません。そのモデルが観測結果をよく説明するかどうかが重要なのです。

  •  科学史のおさらいから入って,「実在とは何か」という哲学問題や,相対論・量子論の概要,それを基にした現在の宇宙論について,平易に親しみやすく解説してくれる。
     古くから哲学者が大好きな「実在」の問題については,「モデル依存実在論」という立場をとっている。まあ物理学者の大半は同じなんだろう。観測結果をよく説明するモデルであればそれを採用しよう,という立場で,「本当に実在するのか」という扱いにくい問いは避ける。賢明だと思う。
     量子論については,粒子と波の二重性,不確定性原理の二つを強調。これさえ知っておけば大丈夫と優しい。ただ,ファインマンの経路積分については結構詳しく紹介して,現在から過去へと宇宙の歴史を辿る「トップダウン的アプローチ」につなげている。すべてのとりうる経路を辿って今の状態があるのだ。
     宇宙の起源については,無境界条件を解説。宇宙がまだ小さく,一般相対論と量子論の双方に支配されるようなサイズだったころには,時間次元がなくて空間次元が4つあったという。北極南極は他の地点と何ら変わらないのに,そこだけ経度が不定になってしまうのと似た話。
     巻末近くでは,神と人間原理の関係。自然が混沌として見え,神の存在で世界を説明してきた古代から,ノイズの少ない天体の運行の観測から自然法則の概念が芽生え,地上の法則との統一,決定論の全盛期を経て,再び人間原理という「神」に回帰したのだろうか。いや,そうではない。マルチバースの考えでは,自然法則や物理定数が,生命や人間の存在を許容するように奇跡的にうまく微調整されているこの宇宙のほかにも,無数の(10^500個)宇宙があるとする。そう説明することで,創造主の存在は不要になる。
     …実は,いろんな本でこういう説明を読んだのだけど,いまだにいまいち腑に落ちない。でもホーキングたちのような優秀な頭脳が,そういう結論に達しているのだから,信頼してもいいような気はするな。
     哲学との関係で印象に残ったのは,しょっぱな第一章の,「現代において哲学は死んでしまっているのではないでしょうか。哲学は現代の科学の進歩、特に物理学の進歩についていくことができなくなっています。」というくだり(p.10)。確かに。以前読んだ「時間」についての哲学本には強烈な違和感を感じた。相対論に関する理解なしに,時間を哲学することができるわけないよな…。
    「万物の理論」としてはM理論がなかなか有望らしい。ただしこれは複数の理論を重ねた「世界地図のようなもの」。ふうん,リーマンのゼータ関数みたいなものかな。ゼータ関数は,特異点以外どこでも無限回微分可能な連続関数なのに,定義域全体を一つの式では表せず,解析接続で複数の式をパッチワークのようにつないで表したりするし。

  • 光速を超えるニュートリノの存在を示唆する実験結果のニュースが2011年9月に出ていたが、昔好きだった科学の話から、最近遠ざかっていたので、ホーキング博士の最新の本を読んでみた。基本的には非常に分かりやすく書いてある。一部は常人の想像の域を超える部分もあるので、難しく感じるが、難しい物理の知識がなくても読める。

  • 物理が大の苦手だった自分にとって、決して読みやすい本では無かったが、あっさり神の存在を否定していて驚いた。特にアメリカではいろいろ難しいだろうなと思ったが、現代最高と考えられている科学者の一人がこのような考え方をしていることは興味深い。

  • 昨今のアマチュア向けの理論物理学本、非常に充実していて、そういう本をマニアックに読みなれてくると、今さらホーキングでもないよなあ、と。
    一般の認知度が高いだけに、つい卒業したよ、と言いたくなると思います。

    私はそう思っていたので、あまり期待しないというか読み始めの頃は、もうこの程度の事、みんな知っているよ、と少しガッカリしながら読み進めたのですが、やはりこの人は凄いです。
    他の本と一番違う処は、知識として知っていることを理解させる哲学が深い事。理論物理学が宇宙に挑む過程での、歴史的な、思想史的な視点がこの著者の値打ちです。

    では、以下は何回読んでも覚えられない量子電気力学と量子色力学の備忘録
    1)電磁場の量子論が量子電気力学略してQED(←証明終了の事ではない)
    リチャード・ファインマンが、ファインマンダイヤグラムとして定式化。
    力の場がボソン。物質粒子がフェルミオン。電子やクォークはフェルミオンです。でも光子はボソン。
    荷電粒子間のあらゆる相互作用は光子、ボソンのやり取りです。
    この力を媒介する粒子が交換されるすべての方法を分かりやすく説明するのが、ファインマンダイヤグラム。

    でも無限個の異なる寄与を足し上げてしまうと、電子の質量や電化が無限大になる。
    これに対処するのが、「繰り込み」理論で、現れる無限大の負に無限大の和を相殺させる。
    観測と非常に一致するが、数学的には怪しい作業で、これを救ったのがワインバーグ・サラムの電磁気力と「弱い力@弱い核力」の統一理論
    W+、W-,Z0と呼ばれる三つの粒子を予言し実証される。

    2)量子色力学QCD:強い力@核力はそれ自身で繰り込み可能の理論
    クォークに3つの色、レッド、グリーン、ブルーを仮想する。
    それぞれに反粒子のパートナーが存在し、それはアンチレッド、アンチグリーン、アンチブルーとなる。
    組み合わせると色が消えるものだけが自由粒子として存在出来る。
    カラーとアンチカラーは打ち消しあうので、クォークとアンチクォークは無色のペアを構成し、メソンという不安定粒子となる。
    3つのカラーがすべて混ざっても色は消えて1つずつの色を持つ3つのクォークはバリオンという安定粒子を構成し、陽子、中性子となり原子核を構成します。
    強い力@核力は、クォーク間の距離が近いと小さく、離れていくと強くなる漸近自由性という性質を持ちります。
    ゴムバンドで結びついているイメージですね。

    原子核はフェルミオンであるバリオンで構成されると・・・言う事でイイの?

    量子力学のクォークの呼び名は、沢山あり過ぎて何度覚えてもすぐに忘れてしまう。
    「そんなもの誰が注文したんだい@ラービ」
    プロですら、こうだもんね。

    M理論の数学とか、理論物理学の先端は、ちょっと人類の頭脳を超えてきつつある感じもします。
    でも、乗り越えていくんだ、と信じてますけどね。

  • グランドデザイン-宇宙の偉大な設計図-を探求する一冊。
    宇宙を支配する究極の理論に関する最新の研究を紹介するとともに、なぜ宇宙は存在するのか?という根源的な問いに対しても科学的に答えを見つけ出そうとしている。
    たしかにこの本は宗教者にとって物議を醸す一冊になっただろうと感じた。すごくドライに神の存在を否定している。

    その他の感想としては、

    挿絵の黄金長方形のイラストが美しい。

    中身とは関係ないですが、「ホーキング、宇宙と人間を語る」という日本語タイトルはあまりにも抽象的にぼかしてしまっていて、本書を理解する妨げにならないだろうかと思いました。原文の「The Grand Design」に近い意訳をすべきかと。ちょっと商業的なキャッチコピーにしすぎな感が否めないです。(同氏の日本語版はいつもこういうタイトルになっているのが残念)

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ホーキング、宇宙と人間を語るの作品紹介

なぜ、宇宙は存在しているのでしょうか?なぜ、私たちは存在しているのでしょうか?私たちはいったい何者なのでしょうか?私たちと宇宙を支配する究極の理論とは何なのでしょうか?3000年以上にもわたり人類が探求してきたグランドデザイン-宇宙の偉大な設計図-を最新のアプローチにより提示。世界的ベストセラー『ホーキング、宇宙を語る』『ホーキング、未来を語る』に続く、9年ぶりの最新理論。

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