- Amazon.co.jp ・本 (193ページ)
- / ISBN・EAN: 9784768435151
感想・レビュー・書評
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10月新着
東京大学医学図書館の所蔵情報
https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_search/?lang=0&amode=2&appname=Netscape&version=5&cmode=0&smode=0&kywd=4311422713詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ボランティアの歴史、体験談、学術的論文、たくさん読んで知識を蓄えよう。そして、自分がボランティアメンバーである(ボランティアをする楽しさ)以外にボランティアってどんなものかを説明できるようになろう。
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2012年61冊目。
障害や病気など、似たような経験を持つ者同士(ピア)の国際協力のお話。
実際に数名のピア・ボランティアの方の途上国での奮闘記がいくつか収録されています。
「健常者から障害者へ」の「~してあげる」「~してもらう」の関係の打破のヒントがここにあると思う。
ピア・ボランティアとして途上国などに派遣される方自身も障害を持ているため、
「この状態でもこんなことができるんだよ!」と説得力があり勇気づけられる「実演」ができる点でも素晴らしいし、
派遣されたピア・ボタンティアの方々自体も、「障害があるからできない・・・」ではなく「障害があるからこそできることがあった」という肯定感を手にできるのではないかと思った。
しかし、著書の中で曽田氏が言っているように、
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「障害者」といっても。通ってきた道は一人ひとり違います。
「同様」の経験はあっても、「同一」の経験はありません。
(中略)
「障害に直面した」という共通の経験だけでは、「ピア・ボランティア」には決してなれないと思うのです。
(中略)
障害者支援であれ、国際協力であれ、介入する側の立場で人を支えると決めた以上、貫くべき点は共通しているのだと、私は次第に思うようになりました。
それは、「してあげる」という思いを乗り越え、相手を理解し、寄り添おうとする意思をもつことでした。
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「同様の経験」があることに安住せず、それであっても一人ひとりの個別のニーズをくみ取る姿勢は忘れてはならない。
とても大きな学びになる本でした。(しかも読みやすい)