無縁介護―単身高齢社会の老い・孤立・貧困

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著者 : 山口道宏
  • 現代書館 (2012年11月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784768435205

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無縁介護―単身高齢社会の老い・孤立・貧困の感想・レビュー・書評

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  • 山口道宏編『無縁介護』現代書館、読了。福祉受給に役所から動くことはない現実をレポートした『申請主義の壁!』の著者が、増加する孤独死(無縁死)を取り上げる福祉サービスにたどり着けない無縁介護が無縁死を招く。機関の連携不足と社会保障抑制路線に本書は警鐘を鳴らす。「私だけは大丈夫」?ではない。

  • 貧困といえば、低所得等経済的問題に目が行きがちだが、それだけでは無い。親であったり、いざとなったら頼れる人の存在が重要。希薄な人間関係が問題。更に申請主義の問題もある。煩雑な手続きを目の前にし申請を諦めるパターンがある。その時に専門家等に繋がるかどうかでその後に影響する。この本では、日本の社会保障が申請主義であることが問題と訴える。まず、制度そのものを知らないといけない。役所は自らは教えてくれない。申請ありきである。前でのつながることができた人とつながらなかった人の明暗ははっきりしている。フォーマル、インフォーマルに関わらず地域で安心して暮らしていけるネットワークの構築が急務である。と訴えている。また、無縁社会で老いるということに述べている。「ひとりの老後」をキーワードに準備や心構えを説いている。①技をもつ②情報をもつ③ひとをもつと問う。最後に、少子高齢時代と単身化が進むわが国は、同時に無縁社会である。無縁介護状態の克服が孤立死や無縁死を防ぐ第一歩と締めくくられる。

  • チェック項目13箇所。2030年には50〜60代男性の4人に1人が
    独居になると伝える、また雇用の悪化がそれに拍車をかけ、「結婚はしたいけど貧しいからできない」が現実のものとなっている。現在、我が国は「在宅」が八割、「施設」(病院含む)が二割というのが要介護者の居場所だが、「家に居たい」は実のところは「家に居るしかない」のだから、国策が進める「在宅主義」の二面性に改めて気づかされよう。家族の顔も分からなくなってしまったときに、グループホームに入るというのは本人にとって必ずしも不幸な選択ではないように思う、Oさんは、グループホームに入ってから見違えるように穏やかに生活している。高齢者が孤独を感じるのは、ひとり暮らしの場合に限ったことっではない、むしろ近くに身内がいるにもかかわらず軽んじられるほうが辛いといえるかもしれない。「お泊まりデイサービス」……泊まりの部分には規制がないため一泊200円等の安い価格や無料というところもある、職員の配置も義務付けられておらず、男女一緒に寝ていたり、二年連続で泊まっているという話すらある。無縁死自体、なにも悪い仕儀ではない、しかし背景に「社会的孤立」があったなら事情は違う、それに至るまで当事者と社会との関係性で、気兼ね、遠慮、萎縮がなかったかと、ところで人は自らの死後にも「社会的責任」などが
    伴うものなのか。「どんな死に際ならいいというのか。ひとり暮らしもいいではないか。そして孤立死もいいではないか。すべて選択の連続なのだから」。「縁」がないのか、それとも「縁」自体が機能停止にあるのか、孤立死も無縁死も自殺も根はひとつで、最後のセーフティーネットの「家族がない」こと、背景として一般的に核家族化や離婚率、未婚率の上昇を挙げるがどうか。「孤立死、それはそれでいいではないかと思う。かつて(人々は)地方から出てきた。村落のしきたりや煩わしさから逃げて。干渉されたくないのだから。自由になった。監視がいいのか、総背番号制がいいのか」「恥をかくことを恐れずプライドを捨てて行動にうつせばいい。そうしないと行動範囲は狭くなり、身内とも連絡を取らず孤立化してしまう。現代のコミュニケーションが繊細になり、周囲の空気に過敏になりすぎた」。上手に自立していれば、無理をして慣れ親しんだ地を離れることはないのか、「お上の世話にならない」といったタイプの人は、自分が何らかの状態になったときにもSOSを発せられない、必要なときにも援助を求めることをしなくなる、これが一番危険だ。男同士だから協力し合うわけでもなく、女同士だからといって、ぶつかるわけでもない、それまでの親子の関係や
    兄弟姉妹の関係が、介護を機に変わることもある、もともと関係が悪ければ引きずることも、金銭が絡むと、さらに
    関係がこじれる一因にもなる。「お金はあるに越したことはないけど、ありすぎると相続で揉める。結局、程々がいいってことよね」。「所得が高い家庭の子ども」は、塾
    家庭教師といった学校以外の「習い事」によって学力を高めていくことができるため「偏差値の高い大学」に入れる可能性が高く、その結果、所得の高い職業に就くことができ「所得が高い家庭」になる可能性が高いという言説は既に一般化している。

  • 具体例が多く、読みやすいのだが、問題解決に至る部分についての記述が極端に少なく、単に不安をあおるだけで終わってしまっているのが残念ん。

  • 読んでいると切なくなる。職場にも単身高齢者が多くなってきた気がする。その上がん患者。帰るところがない人が増えてきたはずだ。
    こんな社会で生きていくための方法が書かれているのが面白い。したたかに、老いてできないことを自ら認め、てきるひとに依頼していく。周りと上手く折り合って生きていく。大事だね

  • 無縁となってしまった高齢者の介護現場をヘルパーが書いたルポ。現在急速に進んでいる日本社会の高齢化・少子化は30代の自分たちにとっても他人事ではない。高齢化・少子化の原因の一つに未婚化が巷間話題となっているが、とすれば我々世代にとってはこの本で書かれている無縁介護の現場は40年後、50年後の自分たちの姿ではないだろうか。
    だからといって、かつてのような地域社会・企業文化の復権による有縁はもはや無理な話であり、それに代替するコミュティの創出が必要になってくる。その過渡期の先陣に直面している我々30代のロスジェネと言われている世代が親世代とは違った価値観で生きなくてはならないのかもしれない。絆と念仏のように唱えるだけでは何も変わらない。その仕組み造りを再考しなくてはならないのではないだろうか。

  • 閲覧室  367.7||ヤマ

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無縁介護―単身高齢社会の老い・孤立・貧困の作品紹介

無縁死3万2千人時代。老・衰・病をめぐる在宅支援の最前線レポート。

無縁介護―単身高齢社会の老い・孤立・貧困はこんな本です

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