性同一性障害の社会学

著者 :
  • 現代書館
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784768469217

作品紹介・あらすじ

オチンチンがある子はなぜ男の子なのか?性同一性障害の当事者であり、研究者である著者が最新の研究成果をもとに"性別"をめぐるさまざまな問題を目からウロコの納得分析。最も分かりやすいトランスジェンダー学入門。

感想・レビュー・書評

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  • 女子栄養大学図書館OPAC▼
    https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=0001023890

  • 性別を変更していく過程の中で、社会にどんな困難があるのか細かく書かれていてわかりやすかった。レンタルビデオ店に行けないということも確かに身分証明書が必要だと思って納得した。
    性別適合手術を行うか行わないかもそれぞれによることが分かって、トランスジェンダーと一括りにすると見えなくなってしまう細かい体験談を知ることができたのがよかった。

  • 佐倉智美さんの一連の本を読んできて、これが多分最新刊。阪大の修士の論文を元に構成された本なんだけど、これまでの本に比べたら、あんまり面白くなかったかなあ。

    わたしも別に性別二元論者ではないのだが、やはり根本的なところでは性別二元論で考えていることはよく分かった。けど、女自認は女としかいいようがなく、わたしはこれまで身体が女だから女だと思ってたけど、身体抜きで自認だけで考えるとどうなるのかな~。そうするとジェンダーに引っ張られて「分からない」「決めたくない」になるんだろうか。いや、でもそれもちょっと違うような気がする。でもその「違うような気」がどこから来るのかよく分からない。。社会から植え付けられて「女」になったんだろうか?ではなぜジェンダーは女じゃないんだ?

    考えれば考えるほど分からなくなっていく。。

  • 個人的な主張を強く感じた。
    難しく感じる項目が多いけど書いてあることはシンプルなことが多い。
    が、難しい言葉を使うから読みにくい。
    一つのことに拘り繰り返し、社会事態を否定しているだけのような印象をもった。

  • ・なりたい自分になることがどうして変態かのようにいわれるのか。
    ・そもそも性別が男か女かの2つしか存在しないから問題なのではないか。
    ・性別を変えられるという法律制定は、むしろ自由な性別を選べないということなのではないか。
    ・MtFにしろFtMにしろ、なりたい自分として生活するためには、必要以上に「男らしく」「女らしく」振舞わなくてはならない状況。

    そんなことについて(筆者の体験も含めて)説明、主張されている本。(上記は私が印象に残った部分)
    誤解を招かないための注釈が多々見られ若干くどいが、基本的には読みやすい。

    2部構成になっており、1部はトランスジェンダーについて、定義や現状、とりまく状況などを社会学的に解説されている。2部は学際的に取り扱っている。

    1部はまとまりがあり読みやすいが、2部は全体的に、内容も文章も発散しており若干読みにくかった。

    が、1部だけでも十分にためになる。

  • 筆者は、MtFの当事者で、実体験も交えながら、読みやすく書かれているので、お勧めです。

  • 当事者の視点からの分析がすごいと思った。
    やはり、当事者でなければ分からないことがある。

    印象に残っているのは、自身の経験から、「人は「男」と「男以外」にカテゴライズしているため、女の子の輪には入れた。」という話。
    モリゾーとキッコロの話も確かに!!と思った。

    GIDだけでなく、あらゆるマイノリティに言えることだと思う。

    • momomoさん
      ともみだお^^

      星5!当事者の視点で「社会学」てのがなかなか無さそう。読んでみたくなった!
      ともみだお^^

      星5!当事者の視点で「社会学」てのがなかなか無さそう。読んでみたくなった!
      2009/12/14
  • これはなかなかの良書。

    障害者用トイレに見るノーマライゼーションとかフランスのパックス法とか
    「逸脱者」とは何かとか

  • 2006/11/04

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著者プロフィール

1964年、関西に生まれる。幼いころより自分の「男」という性別に違和感を覚える。大阪府立の高校をへて、1988年、関西の私立大学・文学部社会学科を卒業。その後、高校の社会科講師、塾講師などを務めつつ、社会における性別役割分業・性差別、そして性別そのものへの疑問をつのらせる。1997年、自らの性同一性障害"を確信。自分らしく生きることを求め、社会的・文化的性別を「女」へと転換。インターネット上にホームページを開設し、また執筆・講演活動なども通じて、積極的に情報発信中。
著書に『性同一性障害はオモシロイ』(現代書館1999)、『女が少年だったころ』(作品社 2002)、『女子高生になれなかった少年』(青弓社 2003)。共著では『性を再考する』(青弓社 2003)など。
講演・講義は、三重大学「性の多様性概論」(平成14年度)、日本女性会議2003大津をはじめ、各種市民セミナーなどや、学校教職員・自治体職員の研修など多数。2003年4月より、大阪大学大学院人間科学研究科生。
2004年6月より(ジェンダーバイアスフリーな社会をめざした各種活動)NPO法人「SEAN」理事。

「2004年 『明るいトランスジェンダー生活』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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