- Amazon.co.jp ・本 (29ページ)
- / ISBN・EAN: 9784769020110
作品紹介・あらすじ
森の中のねずみたちは、町からやってきたねずみにお祭の話を聞き、自分たちも仮面をつけてお祭をすることに。すると大変なことが…。
感想・レビュー・書評
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図書館で「スイミー」と並んでいたこの本
スイミーの淡い色彩とは対照的で、どこかエキゾチックでダーク
そして不穏な空気を感じる
平和で穏やかに暮らしていた、森の野ねずみたち。
ある日まちねずみから「マルディ・グラ」の話を聞く。
(マルディ・グラとは仮面舞踏会やパレード等が行われる盛大なカーニバル)
すっかり話に夢中になった野ねずみたちは、
「ぼくらも、マルディ・グラを やろう!」
と、飾りつけや仮面をつくって準備する。
その仮面は、猛々しく恐ろしい獣の仮面だった…
さぁ、いよいよマルディ・グラだ!
ところが仮面をつけた彼らは、次第に自分たちがねずみであることを忘れ、歌も踊りも忘れ、本当に恐ろしい獣だと思い込んでいく。
それからは、憎しみと疑いの渦巻く毎日となってしまう…
そう、この本の副題は、
「かめんに とりつかれた ねずみの はなし」
うわぁ~、コワイ!
これは我々人間の醜い一面を指しているのではないか?
武装すれば争える。
顔出ししなければ相手を傷付ける言葉を吐ける。
そして題名「みどりの しっぽの ねずみ」って何?
マルディ・グラでしっぽを塗ったねずみがいるのだが、その後どうしても色が落ちない。
これは、起きてしまった事実は決して消えない。
愚かな出来事を忘れるな。
ということでしょうか?
ちなみにこの本の絵は、油彩だそう。
作品全体に漂う不穏な空気を、より重たく感じる気がする。 -
マルディグラの習慣がない日本の子どもにはわかりにくいかと思う。
仮面をつけただけで心まで変わってしまうことが1度目では理解できなかった。
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不思議なお話。
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2007/7
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☆「あおくんときいろちゃん」でお馴染みのレオ=レオニの絵本。
お祭で強くて恐い仮面をかぶってしまったことで、人格まで変わってしまった村ねずみたち。
何かを考えさせられる絵本です。 -
マルディグラで仮面をつけたら自分たちがわからなくなった話。
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レオ・レオニらしい作品だなーと思う。ただ私はもっと平和なやつのほうが好き。ありのままが一番、平和を愛する心…みたいなメッセージが込められた作品が多いなと思う。一貫性があって好きです。
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街のねずみから仮面を付けて楽しむお祭りについて教わり、自分達もやってみる野ねずみ達の話。
仮面を付けた事で自分が別の動物だと思い込んでしまう、という件がちょっと強引に感じたけど、ネットでの匿名投稿とかを思い出しました。
元に戻ってからその時の事を語り合わないなども疑問に思ったけど、悪しき出来事は後世に伝えないってことなのかな。
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町から来たねずみがマルディ・グラについて話す
マルディ・グラ、懺悔の火曜日では、音楽に合わせて踊ったりパレードをしたり、仮面をつけたりする。
ねずみたちも真似をして踊ったり歌ったりした
夜中になって仮面をつけると、みんな自分たちがおそろしい化け物だと思い込んでお互いに恐れてあうようになる
仮面をかぶってないねずみが通りかかってみんなを正気に戻す
仮面は燃やすけれど、みどりに塗ったしっぽだけは色がおちなくてそのままになった
理由を聞かれても恐ろしい仮面の話は誰もしなかった。
小さな集団での思い込み。
恐ろしい…。 -
「アレクサンダとぜんまいねずみ」に続き、手に取った本。
谷川俊太郎氏の訳が素敵で、声に出して読むのがたのしい。
コメントで書かれていた、もう一冊借りた、レオニのちょっと怖いおはなしというのは、これだったのです...
コメントで書かれていた、もう一冊借りた、レオニのちょっと怖いおはなしというのは、これだったのですね。
レオニの絵本は、結構、ねずみの登場するおはなしが多い印象を持っていますが、こうした表現法もメッセージも全く異なる点に、レオニの奥深さが垣間見えそうですし、人間の闇の部分を鋭く突いた物語に、思わずハッとさせられるものがありました。
また、谷川俊太郎さんが、どのように訳されているのかにも興味があるので、市の図書館にあれば、是非読んでみたいと思います。
思わず入り込んでしまうような、惹き付けられるレビューを、ありがとうございます(^-^)
この作品は知らなかったんですが、なかなかな怖さでした。
でも子どもたちなら、どんな受けとめ方をするのかな?
興味あり...
この作品は知らなかったんですが、なかなかな怖さでした。
でも子どもたちなら、どんな受けとめ方をするのかな?
興味あります。
ホントだ!ねずみさんの本が多いですね。
次はフレデリックが借りられるといいなと思ってます^_^