陸軍よもやま物語―用語で綴るイラスト・エッセイ (光人社ノンフィクション文庫 8)
- 潮書房光人新社 (2011年1月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (377ページ)
- / ISBN・EAN: 9784769820086
感想・レビュー・書評
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おじいちゃんと同じ部隊に所属していた著者の本。少しでもおじいちゃんが軍隊でどんなことをしていたのかが分かるとよいと思って読んでみた。故郷の作柄を気にする兵隊が多かったとあるが、おじいちゃんの手紙にも同じような記述があった。
旧日本軍というと悲壮感ただようイメージしかないが、実際の軍隊は、現代と同じように哀しみもあったが、笑いもあったということがわかった。結局は人間であり、みんながみんな国家や天皇のために命をささげる決意というわけではないだろう詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
戦中の根こそぎ動員が始まる以前の、陸軍兵営の話。
男子校的なノリと、おおらかな兵隊生活が描かれている。
昔読んだ兵営での話はもともと体育会系でない人たちが徴兵制で動員され、イヤイヤ訓練させられ――もちろん、戦前でたまたま徴兵された人もイヤイヤだったんだろうが、割とあの頃を懐かしげに述懐している――ひたすら理不尽なビンタといじめに耐え忍んでいたというイメージを抱かせるような本しか読んだことがなかった。
むしろ、この本で描かれている軍隊生活が一般的だったのかもしれない。
人によっては、軍隊生活が面白くてたまらなくなりそうだ。
「いやじゃありませんか軍隊は♪」という軍歌や「兵隊やくざ」を思い出させる。
最近の戦争映画や小説だと、やたら「了解!」とか「目標〇〇!主砲撃(て)えっ!」とか、そういうキリッとした表現が多発するが、そんなわけではないことがよくわかる。
もっと軍人はズボラでナマケモノなのだ。そうでもしないと、戦争なんてやってられないんだろう。
やたらカチッとした軍人なんて、辻さんみたいな余程のアレなんだろうな。
かといって、牟田口みたいなのもアレだけど。 -
まだまだほのぼの?時代の陸軍兵隊話。
下士官や兵の方が生き生きしているw
「処置なし」はちょっと使いたくなったw -
時代による常識の違いに気づかされます。