レイテ決戦: 硬直化した組織運営に見る敗北の全容 (光人社ノンフィクション文庫 704)

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  • 潮書房光人新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784769827047

感想・レビュー・書評

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  • レイテ決戦の全容がきれいにまとまっていて読みやすい。
    レイテ決戦では栗田艦隊の『謎の反転』を非難する声が多いが、本書を読んでみればそんな事は大したことではなくて、遅かれ早かれ敗北する運命にあった事がよく分かる。
    日本型組織では、仕事の成果よりも取組み姿勢、つまり意気込みが重視され、撤退などの消極的意見が排除される傾向にある、という著者の指摘は、残念ながら現代でも有効である。結局原爆を落とされるまで抜本的な方針の転換ができないという日本型組織の体質に空恐ろしいものを感じる。
    敢闘精神とかPositive Thinkingは時として害悪にすらなることを思い知った。

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著者プロフィール

1961年生まれ。1984年に東京大学経済学部卒業。警察庁へ。

内閣安全保障室参事官補、愛知県警察本部警備部長、四国管区警察局首席監察官などを経て、現在は警察大学校警察政策研究センター教授。これまでオウム真理教事件、ペルー大使公邸人質事件、東海大水害対策などの危機管理に従事。

企業不祥事の分析を通じて組織のリスク管理及び危機管理を研究。1994年にダートマス大学 Tuck School で MBA,2012年に千葉商科大学大学院政策研究科で博士(政策研究)取得。

著書に、『組織不祥事研究』(白桃書房)、『続・なぜ、企業は不祥事を繰り返すのか』『なぜ,企業は不祥事を繰り返すのか』(日刊工業新聞社),『組織行動の「まずい!!」学』(祥伝社),『組織の失敗学』(中央労働災害防止協会)など多数。

「2019年 『企業組織の発展段階を知ろう! ベンチャーの経営変革の障害』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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