ひとり暮らしののぞみさん

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著者 : 蜂飼耳
制作 : 大野 八生 
  • 径書房 (2003年10月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784770501820

ひとり暮らしののぞみさんの感想・レビュー・書評

  • 挿し絵が、大きめの小鳥も小さめの小鳥ものぞみさんも足だけ見えたり、全体を見せないのが良い。
    独特の空気感のある文章が、美しくて好きだった。

  • かわいらしいけど、寂しいけど、ちゃんと立ってる。

    言葉の選び方、世界観、それから「ふわっと迷い込んできた人の言葉を解する鳥に心を動かされる」という点でも、『ぼくの小鳥ちゃん』に似ている。
    けれども、この本では主人公(語り部という意味だけではなく)はあくまでヒトである「のぞみさん」で、そこが、落ち着く。
    ひとりになっても、のぞみさんは生きていくのだろう。

  • 友人との別れを関係からの引き算ではなくて、元々あった一として存在させることが素敵だと思った。一と一との友人関係、というのは寂しく聞こえるかもしれないが、依存の無いその向こうに太さがある。ぶれなくてどっかりとした太さ、それはそれぞれを尊重した強さ。すべては信頼から始まる。のぞみさんも大きい小鳥も小さい小鳥も、いい友達だと思った。元気でいれば、それでいい。

  • 絵本のようで詩のようで文学のようで。
    みんなで凧もなかを食べる夜も、ひとりで味わって食べる夜もそれはそれでわるくない。

  • 気になっている詩人、蜂飼耳さんの本を読んでみよう計画。


  • 《ひとり》

    同じ響きで同じような強さを持つ 独り/一人 という言葉。

    ひとり暮らしの、のぞみさんの部屋には鳥かごがある。
    日に日にそれは大きくなりいつの間にか小さな鳥と大きな鳥との生活が始まっていく。
    いつもの生活に色を付ける鳥との生活。
    だけどそれはもしかしたら、のぞみさんが鳥の存在を忘れてしまうくらいに忙しい毎日だったのかもしれない。
    そしてそんな折に訪れる鳥たちとの別れ。
    鳥たちには鳥たちの生活が。そして、のぞみさんにはのぞみさんの生活がまた新たに待っている。
    大きい鳥との別れ。それは3から1を引いた2ではなく、1と1とを足して2になったもの。
    小さい鳥との別れ。それは2から1を引いた1ではなく、最初から1だったもの。ただそれだけのこと。
    鳥たちのいなくなった部屋でひとり、のぞみさんは内面的にとても強くなったように思う。
    一人の時間ももちろん悪いわけではないし孤独感や寂しさが拭い去った、というわけではなさそうだけれど、確かな繋がりを得た 一人 というのはなかなかに良いものだ、と思う。

    (2009.01.25)

  • 蜂飼さんのいさぎよい言葉が胸に染みる。
    一人暮らしののぞみさんのところへ、ある日突然一匹の大きい鳥と一匹の小さい鳥がやってくる。一人と二匹の楽しい生活は長くは続かない。鳥は渡って行かなければならないのだ。一匹がいなくなり、また一匹がいなくなる。また一人になっても前向きに過ごすのぞみさんの姿を愛おしく思う。
    三も二ももともとは全て一の組み合わせなのだというところに、とても惹き付けられた。

  • PR誌でよく名前を目にするようになっていたので、一体何者?とずっと気になっていた。この本は、散文詩のような大人向けの童話で、ちょっとシュールだけどそのシュールさが心地よい。
    突然家に大きな鳥かごがあって、大きな鳥と小さな鳥との同居生活が自然に始まる。ひとり暮らしの頃にこの本に出会ってたら、ストレートに心に響いたに違いない。大野八生さんの絵も素敵だ。
    詩人による小説やエッセイをこれまでもいくつか読んできたけど、言葉の選び方が独特で、不思議な浮遊感を感じる。余韻の感じさせ方がうまいというか…。蜂飼さんもまさにそう。他の作品も是非読んでみたい。

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ひとり暮らしののぞみさんの作品紹介

ある日、気がつくと鳥かごの中にいた。そこに現れたのはおおきめの小鳥とちいさめの小鳥。中原中也賞詩人による、フレッシュで温かくて笑える物語絵本。ひとり暮らし、さびしい? (谷川俊太郎さんの帯推薦文付)
【日本図書館協会選定図書】

ひとり暮らしののぞみさんはこんな本です

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