理論への抵抗

  • 国文社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784772003612

感想・レビュー・書評

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  • 【目次】

    ペーパー・マットの上の虎(ヴラド・ゴズィッチ)
    理論への抵抗
    文献学への回帰
    ハイポグラムと記銘
    読むことと歴史
    結論・ヴァルター・ベンヤミンの「翻訳者の使命」
    ダイアローグとダイアロール性
    ポール・ド・万との対話(ステファノ・ロッソ)
    訳者あとがき

    *****

  • 【目次】

    ペーパー・マットの上の虎(ヴラド・ゴズィッチ)
    理論への抵抗
    文献学への回帰
    ハイポグラムと記銘
    読むことと歴史
    結論・ヴァルター・ベンヤミンの「翻訳者の使命」
    ダイアローグとダイアロール性
    ポール・ド・万との対話(ステファノ・ロッソ)
    訳者あとがき

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  • デリダの盟友、ポール ド・マンの書。面白かったのは、ヴェンヤミン「翻訳者の使命」について語った講演の記録。

    ・ヴェンヤミンは、作者の天才性、芸術作品のアウラを信じている。読者の読み、多様な解釈を重視する新批評からしたら、ヴェンヤミンは前時代的で古臭い批評家である。

    ・「翻訳者の使命」で、ヴェンヤミンは、原作と翻訳作品は全く別物だと指摘する。原作は、決して別の言語に翻訳できない。翻訳者は、決して天才的な作家になれない。では、「翻訳者の使命」とは何か。それは、原作にはない何かを翻訳作品に与えることである。

    ・ヴェンヤミン「翻訳者の使命」のフランス語訳が、原語と全く正反対の意味になっている箇所をマンは指摘する。

    ・ヴェンヤミンが言う「翻訳者の使命」は、「誤読」の可能性の肯定となる。一見ヴェンヤミンは作者の天才を称揚して、読者の自由な読みを重視する新批評と縁遠いようだが、実は近いのだということ。

    ・世界は誤読でしかない。真理と定められた解釈も、誤読の1つでしかない。解釈とは、誤読である。理解とは、誤読である。

  • 2010/03/31

    85%読了。図書館返却。無念。

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著者プロフィール

ポール・ド・マン(Paul de Man)
1919年12月6日 - 1983年12月21日
1919年アントワープに生まれる。1939-42年ブリュッセル大学で科学と哲学を専攻。40-42年ナチス占領下のベルギーで日刊新聞〈ル・ソワール〉のコラムニストとして活動、42年以降は出版業や翻訳にたずさわる。47年アメリカに移住しニューヨークに住み、49-51年バード・カレッジでフランス文学を講じ、52-60年ハーヴァード大学大学院で比較文学を専攻、M. A. とPh. D. を取得。その後同大学の講師をつとめ、60-67年コーネル大学、67-70年ジョンズ・ホプキンズ大学、70年から亡くなる83年までイエール大学で教鞭をとり、比較文学の主任教授などをつとめた。
代表作として、『理論への抵抗』『読むことのアレゴリー』『盲目と洞察』などがある。

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