- Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
- / ISBN・EAN: 9784772704151
感想・レビュー・書評
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キッシンジャーが地政学という言葉を使って、地政学は復活したナチスから逃れてきたユダヤ系の下ドイツ人であるキッシンジャーが、しかもナチスの特異としていた地政学という言葉を使ったためm、なんだナチスの被害者であるユダヤ人のキッシンジャーが使うんだったら、おれたちが使ってもいいんだな、ということになり、第二次大戦後にあった地政学の言葉のタブーが解けた。
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非常に読みやすい。地政学を俯瞰し、アメリカの世界戦略を解説している。
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アメリカが体外政策を行う上で、いかに地政学の理論を適用しているか思い知らされました。欧米諸国が地政学を(程度の差はあれ)役立てているのに、日本だけは知らない・知ろうともしない現状は非常にまずく、今後国際政治の場でますます不利な立場に置かれる事は必至であります。 著者の主張通り、国家の存亡を賭けてでも、地政学に明るい人材を育てていくべきだと思いました。
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本書は在野の戦略家である著者がアメリカで教えられている地政学を中心に分かりやすく紹介するために書かれたものである。地政学の定義については、曖昧であり各学者・時代ごとにバラバラである。本書は地政学の定義について記述はしていないが、「「地政学」というのは「国家のための科学」のようであり、はたまた国際政治の「分析法」のようなものであり、「応用政治学」であり、そして「議論」である」と記述している。また地政学は国内の思想統一も研究分野であり、いかに思想を囲い込むか、世論形成やコンセンサスづくりも大事な研究分野でもあると書いてある。
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地政学の本、というよりアメリカ右派保守の本。
アメリカは、最大の経済利益と最大の安全保障を自国が得る、という長期的な目的に即して、きちんとした考えに基づいて国家政策を決めているてことが見えた。これに対して人道的に、、、とか批判を加えても根本的には変化しないと思う。
戦後、日本でこういう話を声高にとなえるのはタブー視されてるけど、やはり安全保障あってこその経済繁栄。特に日本のような特殊な島国にとって、これからの国際社会でどう生き抜いていくのかを戦略的に考えるのは有益だ。
政治家や防衛省の役人も、日本の安全保障について必死に考えているのだろう。
古典を駆使し現代を切る、というフクヤマ氏のスタイルには憧れる。 -
地政学の基礎理論から、現在までよくまとまっている。アメリカの大学ではこのようなことが普通に授業として行われているのであれば、日米の差がいろいろな面で出てくるのは仕方がないような気がする本。
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日本では地政学=似非科学的なレッテルを貼られていますが、海外では立派な学問の1ジャンルを占めています。国際情勢を分析する上での尺度の一つとして、日本でももっと研究されて然るべき分野だと思います。
本書は地政学の基礎的な事項をまとめた格好の入門書といえます。学問の歴史、理論、現実の政策等、非常に興味深く読みました。
地政学を学ぶ上での最初の一冊に。 -
戦略家は右翼・保守でないと勤まらないわけであり、
右翼・保守しか戦略家にはなれない。
(日本のとるべき究極的な道)
1.アメリカの核の下で保護国を続ける(=日米安保堅持/シーパワー連合)
→一番楽、が、アメリカの覇権力が落ちている。
2.日本が軍事的に独立する。もちろん核兵器を持つ(=日米安保破棄)
→一番難しい。日本人としての尊厳や誇りは保てる。
3.中国の核の下で保護国になる(=日中安保?/ランドパワーへの組み込み)
→アメリカが黙っていない。 -
経済も政治も地理というものを無視する事は出来ない。隣接する国の状況は少なからず影響を及ぼすし、海に接しているのか、内陸なのか等も政治、経済を考える上で重要な要素となる。
私は本書を読むまで『地政学』と言うものを知らなかったのだが、地政学というのは「地理的な条件を考慮しながら政治を考える学問」というものらしい。例えば、ソ連とアメリカの時代であれば、お互いにどこを自分の支配下に置くのが、相手に踏み込まれず且つ自分の領土を広げるのに適しているかと言った事を考えたりする。(基本となる部分は非常に囲碁と似ていて面白いと思った。)
当然の事ながら、テクノロジーが進化するにあたって、有効な場所は変わってくる。例えば、内陸地帯は船しか無い時は海経由で直接攻め込まれる可能性は少ないが、飛行機が開発された後では状況は一変する。この様にテクノロジーの進化と共に'戦略地図'と呼ぶべき物が刻々と変わっていく様子は非常に面白い。
本書は「地政学」というタイトルなものの、時系列に沿って、その時に重要だと思われる地政学者とその人の描いた地図や論文を紹介する形となっているので、学問という形で体系だって説明されている訳ではない。恐らく非常に奥の深い学問だと思うので仕方がないと思うのだが、きちんと学ぼうとすると紹介された人たちの論文を追っていく必要が出てくる。
また、著者がどうも学者ではなく研究家でらしく、一部で陰謀論みたいなものを事実であるかの如く書いてある所もあり、鵜呑みにするのは非常に危険な感じもする。
逆に学術的な本では考えられない位、幅広いソース(というより柔軟なソース)を参考にしているので学術的な部分の期待ではなく、純粋な好奇心を満たす読み物として考えれば興味深く面白い本だと思う。
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