わたしもファラデー―たのしい科学の発見物語

著者 :
  • 仮説社
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  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784773501759

作品紹介・あらすじ

『わたしもファラデー』たのしい科学の発見物語板倉聖宣 著

 科学者・ファラデーはロンドンで鍛冶屋の子として生まれました。小学校しか出ていない彼は,7年の徒弟奉公をへて,一人前の製本職人に。ところが徒弟時代に知った科学の楽しさが忘れられませんでした。ファラデーはどのようにして大好きな科学への道を歩んだのでしょう。世界最初のモーター・電波の存在・半導体……ファラデーは,今日の私たちの生活に欠かせない数々の重要な発見をしています。それは今なら一人でノーベル賞をいくつも受賞するほどのもの。でも,それは彼が天才だったからではありません。数学ができなくても,豊かなイメージを武器に次々と世界的な大発見をなしとげたのです。これまでどの本にも取り上げられていない発見についても紹介。ファラデーの魅力と仕事をもっともよく伝える1冊! また,好きなことを仕事にした人のお話は子どもたちに知らせてあげたくなる魅力でいっぱい。

★★ もくじ ★★
第1章 ファラデーの生い立ち第2章 新元素〈ヨウ素〉の発見に立ち会う科学者としての第一歩第3章 安全ランプの説明第4章 磁力線のすばらしさの発見世界最初のモーターの発明第5章 電磁気の感応現象の追求電磁気の感応現象の追求第6章 半導体物質の発見白金の不思議な現象のなぞ第7章 磁石を近づけると逃げる物質の発見〈光も磁石に影響を受ける〉ことの発見から〈電波の存在〉の予言まで

★★ 詳 細 ★★
ページ数:188ペ
サイズ:128×188ミリ
初版年月日:2003年11月5日
ISBN:978-4-7735-0175-9

感想・レビュー・書評

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  • いたずら博士の本。著者の板倉聖宣はきっとファラデーのファンのはずだ。冒頭では「ファラデーの論文をすべて参照したが、数式はほとんど使われていなかった」として、ファラデーが数学に疎かったことを説明していたり、友人・同僚などに宛てたファラデーの書簡をたくさん紹介している。「いたずら博士」の異名はダテじゃない。
     科学者の伝記であれば、学問的業績の内容に迫るのは当然ではあるが、同書もその例に漏れず、ファラデーが実際に行った実験をいくつか紹介している。そのうち磁石を使ったものでいくつか手軽なものもあり、これらは特別な準備なしに自分で行うことができるはずである。同書は解説の合間に四人の子供とはかせの併せて五人が試行錯誤する様子が描かれており、そうしたやり取りを含めて「わたしもファラデー」としている。しかし、やれそうな実験は自分で実際にやってみて結果を確認してみてほしい。そうしてこそはじめて「わたしもファラデー」というタイトルが生きてくるはずである。

  • 面白い!
    ファラデーが通った小学校というのは江戸の寺子屋のようなもので...などの、時代背景がよく分かる説明が具体的ですごく面白い!
    これ、江戸の新し物好きが当時のイギリスにワープしてマイケル・ファラデーとして活躍するとか、反対に富良手米耕(仮名)が江戸で色んな発明発見をするとか、NHKの『タイムスクープハンター』みたいなドラマにならないかなぁ~。

  • もともとファラデーという人には興味がありました。
    考える事とか,やってみる事とかが,いかに大切かわかります。
    なるべくしてなった天才よりも,ファラデーのような人のほうがなんか素敵です。

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著者プロフィール

1930年 東京の下町(現・台東区東上野)に生まれる。
1951年 学生時代に自然弁証法研究会を組織。機関誌『科学と方法』を創刊。
1958年 物理学の歴史の研究によって理学博士となる。
1959年 国立教育研究所(現・国立教育政策研究所)に勤務。
1963年 仮説実験授業を提唱。仮説実験授業研究会代表(〜2018)。
1973年 月刊『ひと』(太郎次郎社)を遠山啓らと創刊。
1983年 月刊『たのしい授業』(仮説社)を創刊。2018年まで編集代表。
1995年 国立教育研究所を定年退職(名誉所員)。私立板倉研究室を設立。サイエンスシアター運動を提唱・実施。その後「科学の碑』の建設なども。
2013〜16年度 科学史学会会長。
2018年 2月7日 逝去。
著書 科学史・教育史の専門書の他,仮説実験授業を中心とする科学教育・社会の科学,特に歴史教育,科学啓蒙書,科学読み物,絵本など,広い範囲にわたって多数。たとえば,『原子論の歴史』『模倣の時代』『増補 日本理科教育史』『仮説実験授業』『未来の科学教育』『科学的とはどういうことか』『歴史の見方考え方』『もしも原子がみえたなら(絵本)』(以上,仮説社),『日本史再発見』(朝日新聞),『ぼくらはガリレオ』(岩波書店)等々。

「2020年 『なぜ学ぶのか 科学者からの手紙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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