未来の科学教育

著者 :
  • 仮説社
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本棚登録 : 26
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784773502220

作品紹介・あらすじ

仮説実験授業の提唱者が仮説実験授業について最初に書いた本の新版。この感動的な授業がこの本のとおりにやれば誰にでもできる。

感想・レビュー・書評

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  • 科学教育のあるべき姿、教師の姿勢が書かれた本だと思います。《ものとその重さ》という実際の授業の進め方を例に書かれています。読みながら、自分の科学観が変わり確立されていくような気がします。この授業を実践して、児童生徒とともに科学を会得したいと思わせてくれます。
    (以下、引用)科学というものは元来日々の消費生活に役立てるために教えるものではないのです。科学はそれ以上のものなのです。確かな自然観・世界観を育て、未知の世界を切り開き、生産を高めるためのものなのです。

  • これを読んだあとに、「ああ、将来私は、子どもたちにこんなにも沢山のことを教えることができるのか」と嬉しい気持ちになりました。
    そして、早く教壇に立ちたい、という思いが一層強くなっていきました。

    教科書として用意された本は沢山ありましたが、この本だけは何度も何度も読み返しています。
    自分の夢に対する気持ちが弱くなったり、忘れそうになったときに読む本です。

  • 大学の授業のテキストとして配本された本書。
    しかし、単位修得と関係なく、純粋に読み物としてとてもおもしろい。

    昭和41年に発行された本の新版なのだけれども、
    今読んでも、本書の内容は新鮮さにあふれている。
    40年以上前に「未来」として書かれた本書の教育が、
    今もなお「未来」のものだと感じざるをえないのはサミシイけれど…。

    しかし、本書の内容が、それだけ“目的地”を示すものであり、
    これからも、そこまでの道しるべであると考えると、
    本書は教育の根底をなす“古典”であるともいえる。

    「事実をもとにして考えさせる」から、
    「自分の予想・考えをもって事実をみる」への、考え方の転換。
    その具体的な事例がもりだくさんの良書です。

  • 仮説実験授業を初めて学習してみたいという人にお薦めの本です。2010年新版になりました。
    私も1980年にお世話になった本です。未だに「未来の科学教育」の話に感じてしまうので,今までの40年間はなんだったんだと思います。

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著者プロフィール

1930年 東京の下町(現・台東区東上野)に生まれる。
1951年 学生時代に自然弁証法研究会を組織。機関誌『科学と方法』を創刊。
1958年 物理学の歴史の研究によって理学博士となる。
1959年 国立教育研究所(現・国立教育政策研究所)に勤務。
1963年 仮説実験授業を提唱。仮説実験授業研究会代表(〜2018)。
1973年 月刊『ひと』(太郎次郎社)を遠山啓らと創刊。
1983年 月刊『たのしい授業』(仮説社)を創刊。2018年まで編集代表。
1995年 国立教育研究所を定年退職(名誉所員)。私立板倉研究室を設立。サイエンスシアター運動を提唱・実施。その後「科学の碑』の建設なども。
2013〜16年度 科学史学会会長。
2018年 2月7日 逝去。
著書 科学史・教育史の専門書の他,仮説実験授業を中心とする科学教育・社会の科学,特に歴史教育,科学啓蒙書,科学読み物,絵本など,広い範囲にわたって多数。たとえば,『原子論の歴史』『模倣の時代』『増補 日本理科教育史』『仮説実験授業』『未来の科学教育』『科学的とはどういうことか』『歴史の見方考え方』『もしも原子がみえたなら(絵本)』(以上,仮説社),『日本史再発見』(朝日新聞),『ぼくらはガリレオ』(岩波書店)等々。

「2020年 『なぜ学ぶのか 科学者からの手紙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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