- Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
- / ISBN・EAN: 9784774128580
作品紹介・あらすじ
身近には、いろいろな種類の毒がある。フグやクラゲ、ハチ、カビ、キノコ、ジャガイモ、ヒガンバナ、鉱物、火山ガス、細菌…などなど。これらは、なぜ毒になるのだろうか。毒にはどんな種類があり、どのように作用するのだろうか。毒を科学的に理解することで危険を予防し、解毒法を知ることができる。さらに毒のエピソードや事件なども交えてストーリーが進む。では、毒の世界への扉を開こう…。
感想・レビュー・書評
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おもしろかった。説明がとてもわかりやすく、図やイラストもとてもわかりやすく効果的。毒がどうして毒として生体に作用するのかが、さくっと理解できる。動物毒のメカニズムや各生物の毒について、そしてその毒の利用など。素人向けに、面白いところだけ抜粋しているので飽きない。
ブックXフにて110円。こんな良い本なのに、なぜ安かったか?というのは、読み進めると判明した。第5章の麻薬を中心に、ラインマーカーで線が引かれていたから。書き込みされている書籍はほんと安くなりますね。他人の書き込みも嫌いではない(逆に面白い)ので、私は全く気にならない。ラインマーカーは、犯罪に使われた毒の種類と効果、麻薬と呼ばれるものの原材料と効果全部にきっちり真面目に引かれたり、囲まれたりしていた。元の持ち主はなにをするひとぞ?、多分あれとかこれとかそういう趣味か職種の人かいな、などと色々と前持ち主ミステリを想像して楽しかった。
ともかく、毒とチャンネルについての基本的なことがわかる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
動物、植物、鉱物毒、麻薬まで分類してカバー。
文体は平易でわかりやすい。 -
Silent Springの話を理解するためには、毒薬の勉強をした方がわかりやすいと思って。文系な著者が書いているので、わかりやすい。毒にまつわるしくみや歴史。みんなが気になるトピックがシンプルにまとめてある。
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毒物が体内に入った時の代謝から効能を発揮するまでの仕組みまでかなり細かく説明してくれて分かりやすかった。魚介類を食べるのはちょっと怖くなった。
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前段でまず、「毒とはなにか(どういう作用で、人間にとって“毒”となるのか)」について解説される。必要で重要なくだりではあるけど、教科書でももうちょっと愛想があるんでないか、と思われるほどクソ真面目でとっつきにくい。
その辺はともかく、例えば次のような話が展開される。
イモガイという貝がいる。複数の毒からなるコノトキシンという毒を持っている。亜種が500いて、ひとつの種が200もの毒を持つという。麻痺、痙攣、体が動かなくなる、致死率6割、という猛毒なんである。
でもこの「毒」は、鎮痛剤として使うと、モルヒネの1万倍の鎮痛効果があり、しかも習慣性がない、という特徴がある。イモガイの毒には「無限の可能性」がある。
・・・という感じ。話の途中で毒が薬になっている。毒って薬だったんだ!
自然界にはこのほかにもとんでもない猛毒が存在し、それは人工の毒(青酸カリとか)が足許にも及ばない毒性を持っているという事例がたくさん紹介されている。
ちょっとおしりの辺りがムズっとするけど、毒って妙に魅力を感じますよね^^; -
2009/5/18 読む
毒といえば、身近で怖いのは 食中毒!
歴代の皇帝、要人の暗殺! から 最新の兵器まで 恐ろしいもの。
でも、毒は使いようによっては 薬にもなる。 解毒剤にも毒が用いられたりする。
毒をもって毒を制す、ただし、気の持ちようで 毒が薬になることはないだろう。
この本では、ほとんどの毒が、神経の伝達を阻害し、悪影響を起こすことが、わかりやすくイラスト入りで説明されています。
原因というか、作用を知ったらからといって安心できない。
まだ解明されていないものもあるようです。
そうそう、新型インフルエンザのウイルスも 毒?
みなさん、気をつけて〜〜。
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へんな毒すごい毒 こっそり打ち明ける毒学入門 (知りたい★サイエンス)
田中真知/著 技術評論社 2006.10
内容:
フグやクラゲ、ハチ、カビ、キノコ、ジャガイモ、ヒガンバナ、鉱物、火山ガス、細菌など、身近にはいろいろな種類の毒がある。
毒を科学的に理解して、危険を予防し、解毒法を知ろう。毒のエピソードや事件なども紹介する。
著者: 田中 真知
1960年生まれ。作家・翻訳家・科学ライター。
著書に「アフリカ旅物語」「ある夜、ピラミッドで」など。 -
色んな毒の一般的な解説。
動物毒、鉱物毒、植物毒、麻薬とカテゴライズされていて、読みやすい。 -
一口に毒といっても、動物毒(毒蛇、毒蜘蛛など)、植物毒(トリカブトなど)、人工毒(サリンなど)といろいろな種類のものがある。これらの種類のうち、代表的なものを取り上げ、そのメカニズムや、逆に効用などを解説。 これによると、人体に害毒を及ぼすメカニズムが判然としない毒は結構あるらしい。また、毒と思っていない毒も結構ある。ということは、思ったほど毒は毒ではないのかもしれない。という印象が残る本であった。
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毒の事件簿やローマ帝国滅亡の背景など、意外と興味深い内容だった。
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多くの人にとって、毒と言えば悪者、薬はヒーローといった感覚を持っているのではないだろうか。
しかし両者ともに、生体内の機能に作用するという点では同じである。ということは、毒を知ることで画期的な薬にも繋がるのではないだろうか。
本書では様々なタイプの毒について紹介されており、毒の世界への入門書としては適切である。
(化学・物理化学系教員)
理図書 491.59||Ta84 11834644