間違いだらけのソフトウェア・アーキテクチャ―非機能要件の開発と評価 (Software Design plus)

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著者 : Tom Engelberg
制作 : 長谷川 裕一  土岐 孝平 
  • 技術評論社 (2010年8月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774143439

間違いだらけのソフトウェア・アーキテクチャ―非機能要件の開発と評価 (Software Design plus)の感想・レビュー・書評

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  • 主にエンタープライズアプリケーションのアプリケーションアーキテクチャを念頭にした、ソフトウェアのアーキテクチャの読み物。かなり面白かった。砕けたセミナーの対話スタイルなので、さくさく読める。
    アーキテクチャと何か?アーキテクトとは?アーキテクチャはどうあるべきか?どうやって作るか?どのように評価するか?などが書かれている。

    ちょうど仕事で初めて大規模なアーキテクチャを考える段階にあったので、品質特性やATAMなど参考になることも多かった。
    過去、EJBは確かにオーバースペックで貶された時期があったが、メインフレーム置き換えのような大規模なアーキテクチャを考える際には必要となることだという指摘もその通りだと思う(EJBが素晴らしいかどうかは別として。)
    また、小規模なWebアプリケーションしか構築したことがない若い開発者が、メインフレームからの移行といった大規模なエンタープライズアプリケーションに取り組むことになるという筆者の懸念も理解できる。

    アプリケーションアーキテクチャについて抽象的なことをわかりやすく解説しているので、PoEAA本の副読本としていいかも。
    ただエンタープライズアプリケーション、DIやEJB、ドメインモデルなどの言葉が頻繁に出てくるので、ある程度の基礎知識がないと読んでも面白くないかもしれない。
    何のことを指しているかわかるレベルなら、それらが実際、どういうものなのかを理解する助けになるかも。
    Webアプリケーションやサービスについて下地がある人が大規模なアプリケーションに挑む時にもお勧め。
    ↓の引用もどうぞ。

  • 著者のユーモラスあふれるセミナーに参加しているかのように、対話形式で書かれており、ワクワクした気持ちで読める。
    アーキテクトとは?アーキテクトが知らなければならない事や、プロジェクトの立ち上げから評価、派生開発に至るまでの一連の流れが書かれている。
    話しと言っても概要レベルなので、詳細はネット等で調べる必要があるけど。
    ■派生開発のでは、清水さんが継承しているXDDPが紹介されている。海外でも有名になってきているんですね。
    直接コンサルを受けた人間にとってはとても嬉しい事だ。
    ■実装ガイドライン、コーディング規約を用意して、おのおのが勝手なプログラムを作らないようにする。
    ■アプリケーションアーキテクチャを大きく分けると、物理層と論理層に分けられる。論理層にあるフレームワークなどは枯れて安定しているが、論理層はそのドメインによってビジネスロジックが異なるためしっかり設計する必要がある。 しかしこういう所は、外注やオフショアに出したりしている。

  • アーキテクトとして活躍するトム・エンゲルバーグさん著。そしてSpringユーザ会で、WebLogic勉強会で有名な長谷川裕一さん、土岐孝平さんによる翻訳です。

    「間違いだらけのソフトウェア・アーキテクチャ」とは私にとってとってもしっくり来るタイトルです。
    建築でもソフトウェアでも同じだと思いますがアーキテクチャというのは唯一の解があるものではなく、同じ目的・機能を実現するのに幾通りもの方法があります。
    正解がたくさんあるのと同時に、目的・機能を実現出来ていながら明らかに不正解と言えるアーキテクチャもあります。

    この本は後々ボロを出さないためにも「間違いだらけ」にならないアーキテクチャを決定するための著者なりの方法論や経験が書かれています。
    ただ、方法論といっても堅苦しいものではありません。アーキテクトとしてのベストプラクティスについてのセミナーの様子を一冊の本にまとめたという設定で、筆者の視点から饒舌に語られています。
    さらにセミナー受講者としてシニア・マネージャやSE、宇宙人(!)など様々な立場の人が登場し、様々な角度からの質問をぶつけてくるのに対して軽妙な語り口で筆者が答えていくという面白いスタイルになっています。

    経験豊富な筆者の話をあるある(笑)、と読み物として楽しむのも良いですし、筆者の経験を疑似体験して実際の開発に役立てるのも良いと思います。

    体系的に方法論を学べる本ではありませんがどのようなレベル、立場の方でも何かしら得るものがある本だと思います。

    私は最近エンジニアでないお客様に見積もりの提示やその根拠の説明をしなければならないことが多いのですが、本書でクローズアップされている「非機能要件」の定義についてはちょっとヒントを貰えた気がします。

    なんだかざっくりとした書評になってしまいましたが、フランクな文体で書かれており肩の力を抜いて読める面白い本です。
    # そのフランクな文体が長谷川さんと土岐さんを悩ませたことと思いますが・・・

    ちなみにトム・エンゲルバーグさんは Java のスペシャリストみたいですが本書は特に Java に特化した内容ではありません。モダンなオープン系システムの開発に携わっている方であればすんなりと読めるはずです。

  • 請求記号 007.63/E 61

  • 今(2010年当時)の開発手法・考え方に対して痛烈に風刺した本。面白い。

  • ソフトウェアアーキテクチャについて、過激、かつ辛辣に語られるセミナー形式の解説書。面白そうだったので同僚より拝借。

    アーキテクチャについて、あえて体系立てもせず、やや精神論込みで語られていて面白かったです。原書の著者であるトム・エンゲルバーグ氏は日本での技術者経験もあるからなのか、現場開発における苦悩や実態も把握した上での説明が多く、「あるある」も多かったですね。まあ、それらに対して「決して解はない」ところは、やはりこの手の書籍のご愛嬌ですが(^-^; まあ、それがあればIT技術者はとっくに楽になってますね。

    さて、少し中身の話。
    アプリケーションをステレオやスピーカーに例えて論理と物理に分ける説明(依存性逆転の法則)は分かりやすい例えですね。実はこのあたり、今、自分が取り組んでいる仕組みの根底にあるパターンなのですが、これを周りにうまく説明できずに、理解してもらえなかったり、評価してもらえなかったり、苦労してきたんですね。参考にさせてもらおう。

    このほか、システム開発を製造業の生産ラインに例えるのではなく、自動車の新モデル開発やBPMのようにビジネスプロセスの一部を常に変えて進める方法に例えた方が近いなど、システム開発現場の苦悩が分かっていない人々を説得するときに使えそうな表現も多くて、これまでの小難しい「アーキテクチャ」を、うまく粉砕している感じがよかったです。

    最後にメモ。
    ここでも言われているのは、早い段階からのプロト検証と修正の繰り返し(CIはもはや当たり前)。企画段階から、さっさと動くもの出していくくらいの感じ。

  • 業務システムにおけるソフトウェアアーキテクチャとは何か、について論じた本。本書では、フレームワークなどを"物理アーキテクチャ"、業務アプリケーションなどを"論理アーキテクチャ"と定義していた。"ソフトウェアアーキテクチャ"と聞いて、具体的なイメージが湧かない人は、一度読んでおくと良い。

    IT業界にはITアーキテクトという言葉があり、大体そういった場合の担当範囲はいわゆるソフトウェアアーキテクチャ(アプリ基盤)のようであるが、人や組織によって対象とする範囲が異なるため、本書で定義するような形で、自分は~までを職責と考える、と言えるようになりたいものである。
    (でなければ、プロジェクトとして必要な人材を集めたつもりが、アーキテクチャという言葉の範囲の違いでミスマッチを産んでしまい、システム全体が崩壊しかねない)

  • ソフトウェアアーキテクチャに関する本というのはあまりない気がするが、いくつかまとめて読もうと思ったうちの1冊。セミナーでの会話形式のため、最初はかなり軽い本かと思ったが読み進めるうちに、経験から得られたであろう深い内容がかなり含まれていて、面白かった。また後半のアーキテクチャの分析・評価については、うまく応用すれば実用も可能そうだ。
    いずれにしろソフトウェアアーキテクチャ、そしてアーキテクトの仕事を理解するにはよい1冊なのではないかと思う。

  • アーキテクトをネタにした読み物という風 特に学べるものがあるかというと疑問

  • 予想以上に面白かった。
    このたぐいの本は、アカデミックかコマーシャルベースの本が多いが、この本は実務にもとづく事が多く、それでいて楽しく読む事ができた。

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