統計データはおもしろい! -相関図でわかる経済・文化・世相・社会情勢のウラ側-
- 技術評論社 (2010年10月26日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784774144252
作品紹介・あらすじ
国内、国外を問わずに、あらゆる角度から収集された社会データを基に、相関図を表し、そこから見えてくる事実とその裏に潜む現実を解説。ときに国別の情報であったり、県別の情報であったり、あるいは男女別の情報であったりと、特に収集データには傾向や制限をもたせず、現代社会の側面を表しているような興味深いテーマを中心に選んでいる。社会データの奥深い解説のみならず、相関図として表す際のグラフの見せ方についても解説している。
感想・レビュー・書評
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統計データを一目見ればすぐに理解出来るわかり易さが統計の醍醐味だと思います。また、皆が何となく気付いている事象を統計データに落とし込む事で、腑に落ちる効果もあると感じました。そして、そこから原因を考察し導き出すことで、各国または国内の文化的背景や政治政策が分かってくるので面白かったです。
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いろいろなデータを使いグラフ化していることは評価しますが、おもしろいかどうかは別もの。興味のないトピックばかりで読み続けるのは正直なところしんどかった。
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日本や世界の色々な事象のデータを相関図で読み解く本。
データの入手方法、うまい使い方がわかった。
授業で使えるネタも見つかればいいなぁと思ったけど、残念ながら中学生に見せて面白そうなものは無かった。雑談程度にはなるけど。
「絶望の国の幸福な若者たち」の中で紹介されていた本。
図書館で借りた。 -
まあまあかな
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統計の作り方ではなく、読み方を実際の例をあげながら解説していく内容。
難しい数式が出てこないので読みやすい。 -
「ビジネス定量分析」での講師推薦書。
相関図の面白さが詰まった1冊。典型的な相関図から、意味のある無相関、はずれ値の大切さ、について興味のそそられるグラフで紹介されている。
もう一息だと感じたのが、文章のかたさ。。。しかし、著者の意図や本の目的は果たされており、定量分析を学び、ちょっと人とは違った見方をしたい、という人にはおすすめ。 -
相関図から読み取れることの面白さ。取り上げられているデータが様々。国別比較、県別比較、男女比較、経済力や消費量、体型など、相関図にすると傾向が見えてくる。相関の有無、バラツキ、突出などグラフの意味づけも面白い。
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主に散布図と単純な回帰直線(単回帰)によって、統計分析をおこなっている。
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現在の経済を解説している本を読むのが好きですが、アメリカの学者にあるような文章ばかりのモノよりも、図表で伝えたいことを示している本を、より好んで読んでいます。
その場合に棒グラフや経時折れ線グラフ以外にも散布図に出くわすことがあります。散布図はそれを描く場合に思想が必要だと思っていたのですが、そんな私にピッタリの本に出会うことができました。
この本は単に散布図の書き方を解説しているのではなく、日本経済・社会の解析を散布図を使っている点が面白いです。特に、散布の集団から離れたポイントについて、なぜその場所に位置しているのかについて考察されている点が、この本のオリジナルであり役立ちました。
私も仕事柄、図表をつくることが多いのですが、自分の意見が明確に伝えることのできる散布図を使ってみたいと思いました。
以下は気になったポイントです。
・データやグラフは、筆者が主宰しているウェブサイト(社会実情データ図録)をもとにしている(p4)
・因果関係を確かめたいとき、横軸に原因と見なせる指標をとり、縦軸に結果と見なせる指標をとる(p14)
・先進国としては、OECDの中で途上国への経済援助を行う国々の集まりであるDAC(開発援助委員会)としている(p21)
・横軸を対数目盛を使うのは、通常の目盛を使うとデータがゼロ方向に集中して見にくくなるから(p22)
・自転車泥棒犯罪は、一般的な正の相関家計からどの程度、乖離しているかで見るべき。つまり、自動車普及台数(人口100人当たりの保有台数)と、自動車泥棒被害率との相関をみて議論すべき(p29)
・相関図では、一般傾向と乖離したケースを「はずれ値」という、この乖離理由を明確に示せるかで図の説得力が増す(p36)
・1グラム1円理論というものがあり、モノの値段の評価基準となる(p100)
・因果関係を確かめる場合には、時系列データで、二つの指標のうちどちらが先行しているかなどの分析が必要である(p104)
・大正末と現在までの都道府県別の平均寿命分布の推移をみると、面白い傾向(地域間のバラつきが少ない)が見られる、日本の平均寿命の伸びがすごいのは地域格差を極限まで減らしている点である(p227,230)
2014年6月8日作成 -
授業のネタに使わせていただいています。Webサイトも充実していますね。
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社会の現象が色々な角度から統計で分析されていて面白く読めた。研究にとっても統計の馴染み感をつけるのに良かった。
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「社会実情データ図録」というサイトを基に書かれた本。
サイトを見るとこれだけのデータが集まってるのか、とプチ驚きます。
相関度の式の意味をもう少し前半で詳しく説明してあげた方が、見慣れていない人には良かったのかな、と思いましたが、いろんなデータを見てると国民性が見えてきたりして面白いです。 -
元ネタとしてつかえそうな統計がいろいろ載ってます。
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応用性はないが、相関図に対し、
とっつきやすいトピックを扱っているので
入門書としては良書の部類か。 -
はずれ値の乖離理由を明解に示せるかで図の説得力が増すという言葉が印象に残った。扱うテーマがユニークなところも良い。
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おしゃれから身長、自殺率、花粉症、肥満など多岐にわたっての統計データの相関を説いています。パラパラめくるだけでもよし、興味があるカテゴリなら熟読するもよし。様々な楽しみ方ができる本です(´∀`*)
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統計学の入門書的な本かと思いきや・・・ちょっと違います。
本書は国内外のあらゆる社会データを相関図・散布図で表し、その統計グラフの面白さに着目した、珍しいタイプの本です。
本書によると、日本のニュース紙の相関図割合は、世界の中で最も高いそうです(P247参照)。言われてみれば私たちは幼少のころから統計グラフというものに慣れ親しんできた感がありますが、多くの場合、それは結果が目で見てわかりやすい、相関度の高いグラフがほとんどです。
本書では、相関度の高いグラフから、相関関係が浮かび上がらなかった、「無相関」ともいえる結果になったグラフまで、様々な図を提示し、つい受動的になりがちだったグラフの見方に対して、いろんな気付きを与えてくれます。データの内容もまた興味深いものが多く、「セックスは回数か?満足度化か?」「お国なまりが好きな県民、恥ずかしがる県民」「豊かになるほど子供を産まないか」などなど。その項目も多彩な為、一読の価値ありです。 -
さまざまな散布図を用いて相関やグルーピング、片相関、外れ値などの分析方法を解説。統計的な記述については決定係数が出てくる程度で、ほとんどない。
グラフの見方についての入門書としてはいいと思う。 -
散布図、社会もの中心(経済もの期待だった)