システムインテグレーション再生の戦略 ~いまSIerは何を考え、どう行動すればいいのか?

  • 技術評論社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774178721

作品紹介・あらすじ

人月を前提として収益構造はもはや限界。そんな時代に生き抜くための3つの戦略と9つのシナリオを解説。

感想・レビュー・書評

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  • ひょんなことからSIerと呼ばれる人たちと仕事をすることになって、
    彼らの仕事内容が全然イメージできていなかったのでまず手に取った本。

    ITにそこまで詳しくない自分には、??なところもたくさんありましたが、
    何となくSIerの置かれた現実と課題が見えてきました。
    こういうのは、一冊の本で全て分かるというよりも、
    何冊か読んでみて段々見えてくるというものだと思っているので、
    これを機会に勉強してみたいと思います。

    本も勉強になったんだけど、著者の主催する勉強会の動画の方が
    より分かりやすいかも?とも思っています。

  • 参考になった文章をメモ。
    ・中規模SI事業者(売上高500~5000億)は、今後クラウドビジネスが進むと利益がでなくなるので、ポストSIを検討すべきである。P81、P160
    ・「なんでもやります、なんでもできます」では付加価値の高いビジネスは提供できず、利益も確保できない。自らの得意を明確に打ち出し、そこに特化する必要がある。P155
    ・中規模事業者(売上高500~5000億)は、知識創発的なビジネスや大規模型ビジネスに向かう必要がある。P30
    ・同業者の新日鉄住金ソリューションズは、文書管理クラウドサービス(NSxpressⅡ)などを開発し展開している。基本的な仕組みはどのお客様でも同じだが、管理の仕方やルールがまちまちである領域を狙った。P121
    ・エンジニアは、コミュニティに参加して積極的に貢献するといった「自律的に学ぶ」ことが求められている。P185
    ・株式会社ソニックガーデンでは、毎朝、5分間の「社長ラジオ」で会社のビジョンや方向性を配信している。P191
    ・標準作業手順書(SOP)を作るツールがある。teachme bizというものです。(https://biz.teachme.jp/function/

  • 前半の状況認識は斎藤さんの前著「システムインテグレーション崩壊」と同じ。どちらかというと、そういう前提のもと、SIerにはどういうオプションがあるのかを具体的に示している。細かくはいくつかあるが、結局のところ1)顧客密着で事業ニーズに合ったシステムを開発する、2)特定の部分に特化した開発をする、3)クラウド活用に係る様々なコンサルティング&ソリューションを展開する、4)プラットフォーマーになるに整理できて、4)のプラットフォーマーは資金力の問題で難しいという結論だったと思う。いずれにせよ、特定分野のソリューションを除けば、クラウド、オープン化、アジャイル開発は前提のようだ。そして、これらの技術の特徴は、常に進化していること。今知っている技術が明日には陳腐化しているかもしれない。そういう意味で、常に情報に敏感でどん欲に知識とスキルを吸収するマインドが無いとやっていけない。受け身の姿勢では何もできないということかな。厳しい時代になってきました。

  • 業界全体で考えなければいけない問題。
    目の前の仕事、そしてこの先の仕事への意義を考え直すきっかけとなる書。

  • 本業がSIer(システムインテグレーター)なので、ジャケ借り。やっぱり人月ビジネスは限界ですよね。ただ、私の会社の方向性は正しいことを再確認。

    続きはこちら↓
    https://flying-bookjunkie.blogspot.jp/2018/04/blog-post_4.html

  • 昔、スクラムバリバリ時代に読んでたものを、立場が変わった今、また読んでみた。オフショアリーダーやりながらsier(笑)のリーダーチックになってきた身としては当初と違うところを詳しく読んでみた。
    安価なエンジニアが知識を得てどんどん強くなるであろう未来に日本人エンジニアはどうするべきか、はんぱなくむずいテーマと向き合う羽目になってる現在のリーダー勢はチラ見したうえで自分の現場にあてはめかんがえるきっかけにしてもいいかと。つらいけど。

    もともとずっと主張しているサービス型への移行はこの本でももちろん書かれているが数年前によんだときも、今読んだときも、そりゃそうだがどーしようかな、転職必要だな、となる(笑)

  • 今後のシステムインテグレーションについての話。
    クラウドを使ったシステムが一般的になっているのに関連して、人月を前提とした収益構造に意味がなくなっているとのことだ。まあ、クラウドぐらい使いこなせなきゃいけなくなるんだろうなと思う。
    ちょっと驚いたのが、米国のITエンジニアの7割がユーザー企業に属しているという話。それにたいして、日本はITエンジニアの7割がSI事業者やITベンダーに属しているらしい。そんな違いがあったのかと。
    オフショア開発も、少なくとも現地(ベトナムとかミャンマーとか)の人からすると日本の製品の開発は割にあわなくなっているらしい。うちの会社でも、ベトナムの子会社を引き払ったらしいし、どこもうまくいってないんだろうなと思う。
    うまく新規事業を作れればいいのだけど、うちの会社じゃ当分むりだろうなとこの本を読んで思った。

  • 前半のほうの、SIビジネスの現状分析と問題提起の章は、結構な問題作ではないか。SI業界の人からすると反論がある記述がいくつかあるし、乱暴な言い切りも多いように思う。
    ただし後半の、新しいSIビジネスの方向性や3カテゴリ9パターンのビジネスモデルは、これからの事業計画のヒントとして良い提案だと思う。クラウド活用とか自動化が進むとか、普通に誰もがそう考えていることではあるが、実際の企業事例紹介をみながらどう実践するのかを考えられるように書かれている。

  • SIerの業務内容を具体的にイメージしたい方・業界の課題を理解したい方に是非おすすめしたい一冊。
    書いてあることは著者の前作と大きく変わるわけではないが、実際にSIerの業務に携わったことがない人がその業務内容を具体的にイメージするのに役に立つでしょう。

  • SIビジネスが今後どのように変貌していくべきか道標となる気がした。新規事業をやってるつもりでも新規事業計画を作ってるだけかもしれないというのはハッとした。
    新規事業を行うには自分のまわりではなかなかにハードルが高い状況ではあるものの、日々の業務を着実に実施しつつ、来るべき日に備えて準備を進めていきたい。

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著者プロフィール

● 斎藤昌義(さいとう まさのり)
1982 年、日本IBM に入社、営業として一部上場の電気電子関連企業を担当。その後営業企画部門に在籍した後、同社を退職。
1995 年、ネットコマース株式会社を設立、代表取締役に就任。産学連携事業やベンチャー企業の立ち上げのプロデュース、大手IT ソリューションベンダーの事業戦略の策定、営業組織の改革支援、人材育成やビジネスコーチング、ユーザー企業の
情報システムの企画・戦略の策定などに従事。IT 関係者による災害ボランティア団体「一般社団法人・情報支援レスキュー隊」代表理事。
『未来を味方にする技術』『システムインテグレーション再生の戦略』『システムインテグレーション崩壊』(すべて技術評論社 刊)ほかの著書、雑誌寄稿や取材記事、講義・講演など多数。

「2022年 『【図解】コレ1枚でわかる最新ITトレンド[増補改訂4版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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