バッテリー 2 (教育画劇の創作文学)

  • 教育画劇
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  • Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774604282

感想・レビュー・書評

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  • 中学生の頃に読んだことがあり、懐かしくて再読。以前は生徒たちに感情移入していたが、周りの大人たちの方の気持ち、こんな子どもがいたら、どう接しよう?など感じ方が変わったと感じた一冊だった。


    ★いい指導者ちゅうのは、しょっちゅう悩んでうじうじしとるもんなんじゃ。これでいいんか、おれは子どもの力を見誤ってるんじゃないかてな。悩まんやつはだめじゃ。子どもを相手にしとって、こわいて思わんやつは…

    ★伝えたい。けれど、どう言えばいいのかわからなかった。

    ★豊かな言葉がほしい。自分の内にあるものをきちんと伝える術が欲しかった。

    ★うつむいたらだめだ。相手から目をそらして、ちぢこまってしまったらだめなんだ。

    ★今、胸をはらかければ、とりかえしがつかなくなる。負けた試合はもどってこない。

  • 小学生の時から死ぬほど好きなシリーズ。
    単なる野球小説、青春小説ではなく、人の心の動き、季節の情景があまりに綺麗に緻密に描かれている。特に季節の移り変わり、背景描写は秀逸。

  • 巧の才能に気づき、指導して育てたいと思う戸村先生。かつての恩師であるおじいちゃんは、巧を勝つための道具にするなと告げる。今は横暴な戸村先生も純粋に野球を愛して真面目に取り組んでいた時期があり、なかなか結果をだせなかった苦しみをかかえてきたんだなーと思う。ひとりひとりのキャラクターの心情か丁寧に描かれていて、すれちがったりしながらも、関わり合う中で影響しあっていく様がおもしろい。
    後半は先輩の陰湿なイジメ。読んでいて苦しくなる。なかなか試合にたどりつかないなー。

  • クラブって楽しそう

  • 中学生になった巧と豪の
    野球にかける思いや野球が好きな気持ち、
    互いを思いやる心などなど
    様々なことが印象に残りました。

    夢中になれるものがあるというのは
    素敵なことだなと感じました。

  • いよいよ中学生になった巧と豪。相変わらず自信満々で社会適応性ゼロの巧に振り回されるまわりの話かな。結局のところ、その個性と言うにはあまりに極端すぎる社会性のなさがすべてを招いているとしか。
    苦労するね、豪ちゃん。それにみんなも。

  • 中学入学直前の春休み、原田巧は父の転勤で新田市へ来た。巧は地元の少年野球チームの捕手・永倉豪と出会い、最高のバッテリーになることを確信する。そして、四月―。自分の直球に絶対的な自信を持つ巧は、野球部の先輩や顧問の反発をかう。弱小といわれた野球部をベスト8までひっぱっていった監督であり、徹底した生徒指導をおし進める教師・戸村真の圧力に対し、自分たちの自主性をとり戻そうとする生徒たち。巧も自分の直球を信じ、豪や仲間の信頼と弟・青波の存在を支えにして、マウンドに向かう。自分自身でありつづけるための挑戦が、いま始まる―

  • おもしろかった。
    大人に囲まれて、少しぎゅっとしたり、
    意外と鉄壁でない巧に中学生らしさをみる。
    いやあ、それでも折れないとこが、すごいけどね。
    服装検査とかは時代を感じる。
    私の頃も近いものはあったが、ここまでじゃなかったなー。
    医者になるために部活なんてダメダメ、な豪の親のありようや内申書のために好きでもない部活に打ち込む風な中学生だとか、今読むと、ナシだわあ、と。
    当時は結構アリだったのかもしれんが・・・。

    弟青波の高い人間性に驚きの連続。
    なんとゆーか死(というといいすぎかもしれんが)と向かいあい続けてる人間は強くなるもんなのか?
    こんな年の離れた弟いたらもう可愛くてしょうがないわっ。

  • ★2016年10月8日読了『バッテリー2』あさのあつこ著 評価B

     中学生時代の学校の空気と自分の中に当時あった何とも言えない鬱屈したイライラ感がよく物語の中に描写されている。主人公原田の行き場のない怒りは、中学生の男の子に共通の気分を代表しているように思えた。

     ようやく中学の野球部に入部した天才投手原田巧だが、その気高いまでのプライドゆえに、上級生、部の顧問である戸倉真先生、果ては同僚の永倉豪、東谷 沢口まで巻き込む問題を次々と起こす。
     果ては、上級生に早速目をつけられ、陰湿なリンチを受け、それは何とか原田と永倉の胸の内にしまいこんだものの、その後、同級生の沢口が再び上級生に拉致されるに至り、顧問先生はその場で上級生を詰問するも、彼らの原田に対する憤懣は爆発し、戸倉先生はけがをさせられてしまう。
     
    その事件は、校長、教頭の知るところとなり、野球部は活動休止を命じられ、大切な大会への参加もきわどくなってしまう。

  • プロで活躍する選手に甲子園出場経験者は意外と少ないらしい。
    野球はチームプレイだ、ということがしみじみ分かる巻。
    巧のように突出した選手はチームの邪魔になるのだなあ。
    こんなチミドロなんだっけ、と全然覚えてない。

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著者プロフィール

岡山県生まれ。1997年、『バッテリー』(教育画劇)で第35回野間児童文芸賞、2005年、『バッテリー』全6巻で第54回小学館児童出版文化賞を受賞。著書に『テレパシー少女「蘭」事件ノート』シリーズ、『THE MANZAI』シリーズ、『白兎』シリーズなど多数。児童小説から時代劇まで意欲的な執筆活動で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『NO.6〔ナンバーシックス〕(8)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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