白雪王子と残酷な童話たち (コスミック文庫α た 1-2)

著者 :
  • コスミック出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (391ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774728810

作品紹介・あらすじ

白雪という名字と綺麗な顔立ちから王子というあだ名で呼ばれている彼には秘密がある。人の顔が骸骨にしか見えないらしい。本当の顔が見えるのはもうすぐ死ぬ人間と-殺人者の顔だけ。高校生のときに負った頭部のケガが原因のようだ。その彼は人探しのために舞月と同じ大学に入り、同級生となった。ふとしたきっかけで連鎖する不可解な出来事。絡み合う謎の正体は-。

感想・レビュー・書評

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  • 童話を題材にした連作短篇キャラミステリ。
    1話目の、主人公・舞月の過去に起こった誘拐事件の謎から、2話目のドライブ先の雑貨店店主の語る「作り話」、3話目の主人公義妹の家出事件……と進んで行き、舞月と白雪に関わるおぞましい事件へと発展していきます。
    語られる真相は、大人の童話のように残酷です。

    主人公も白雪も癖のあるキャラクター設定で、黒幕の動機もやや唐突なのですが、キャラクター文芸が好きで気にならないようでしたらおすすめ。

  • 大学には、珍しい苗字で端正な顔立ちの
    あだ名『王子』がいる。

    ものすごい空気を読まないわ、発言がすごいわ…。
    それもこれも、理由があって~という状態です。
    連続短編で、尻切れトンボで終わっている謎もあり
    解決は? と思っていたら、最後に…という。
    驚きというか、ミステリーの犯人はまさかの~ですが
    これほどまさかな人物が出てくるとは!
    そもそも、最初は緩い、というべきか
    『事件』ではなかったですし。

    2話目の姉弟では、思ったように思考を導かれ
    後で修正する事はできました。
    3話目は、厳しい家でよくありそうな事件ですが
    媒体が色々あるのに、危機感がないんだな~と。
    そして最終、全てが詰まった4話目。
    2話と3話をきれいにまとめ上げてくれました。

    いやでも、こういうの、います。
    すべての責任を周囲に、というのも凄いですし
    どうでもいい執着もすごいです。
    思考回路、お花畑主人公、でした。

  • 設定が面白かった。話の構成力も良い方でストーリーも楽しめた。
    人の顔が骸骨に見える、か。
    相貌失認では片付けれない異常だよな。
    この骸骨に見えるという設定が活かされてて良かった。

    高校の時、白雪がどんな事故に遭ったのか掘り下げてほしいなぁ。
    あと、鏡哉とのことももう少し掘り下げてほしい。
    2人がどうやって仲良くなったのか気になりすぎる。
    あと、今回ミク学に入学した経緯や、舞月の妹探しの時に車貸してくれたりと、白雪の親戚が気になる。
    そして、白雪の妹を殺した小鳥がどうなったのか。
    恐らく逃げ延びてるのだと思うけど。
    白雪の妹と鏡哉の関係も。
    あの感じだと鏡哉と白雪妹は仲が良かったんじゃないかな、かなり。
    色々気になることがあるから、続編出ないかな?

    舞月と白雪が段々打ち解けて行く様子にはニマニマした。
    最後の方はかなり距離が縮まってたな。
    続編が来ることを願って待つ。

  • 最初読んだイメージでは恋愛色強いのかな、と思いましたが、思ったほどではなくてほぼミステリーで安心(恋愛もの苦手)。完全にタイトル買いでしたが、大当たりでした。同じ作者さんで同じくタイトルが気になっていた「仮面師は微笑う」も読んでみたいと思います。

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