日本人が気づいていないちょっとヘンな日本語 (日本語再発見BOOK)
- アスコム (2012年12月13日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (167ページ)
- / ISBN・EAN: 9784776207535
作品紹介・あらすじ
外国人にあなたは日本語をちゃんと説明できますか?「ピンからキリまで」の「ピン」って何?「いい加減」は何で悪い意味になったの?日本語って不思議なことばかり。
感想・レビュー・書評
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英語がネイティブの人にとって学ぶのが難しい言語をグーグルすると、大抵のサイトで日本語がトップのカテゴリーに入っています。他には韓国語、中国語(マンダリン、広東語共)、アラビア語など。日本人の私から見ても、欧米人にとって日本語は難しいだろうと思う。アジア圏内の人にとっては日本語はそれほど難しくないという意見も聞いたことがありますが。
この本の中で日本に長く暮らすアメリカ人のデイビッドさんが、日本語教師の長尾先生と会話しながら日本語の謎について楽しく学んでいきます。
同じ発音でも全く違う意味の言葉も多々ありますよね。「汚職事件」と「お食事券」はよく耳にしますが、デイビッドさんが勘違いしてしまった他の言葉も面白い。
まずは「扶養家族」と「不要家族」。奥さんのことを「不要(扶養)家族」と言っている人を見てびっくりしてしまったそうです。そして「加齢臭」を「カレー臭」と勘違いして「日本人はなぜカレーの臭いに神経質になるんだろう」と思ったり、「波浪注意報」を「ハロー注意報」と思って「嵐が来るからハローなんて挨拶していないでさっさと帰ろうという意味」と取っていたことには笑ってしまいました。
中には日本語ネイティブの私にとってもなるほどそうだったのかと思う箇所も。例えば、おばあさんがおじいさんに向かって「おじいさん」と呼びかけたり、自分の配偶者を「お母さん」「お父さん」と呼んだり。日本の家庭の中ではよくある光景で、私はこの理由まで考えた事は今までありませんでしたがこの本に「日本語の家族表現では、その家族の中で一番幼い人の視点による呼称が優先するという特徴がある」と書いてあり、なるほどと思いました。
読み終えて2つの事を思いました。1つは自分も間違った日本語を頻繁に使っているということ。いわゆる若者言葉、コンビニ言葉を使ってしまう時が多々あります。2つ目は自分は日本語教師になれないなという確信。深く考えずに使っている言語を、細かく分解して「これはこういう理由でこう」と外国人たちに説明するというのは簡単では無い。言語って奥が深いですね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あるある!納得がいっぱい(笑)
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自分の日本語は果たして正しいだろうかと興味を持ち購入。
現代語、と言われている言葉をたまに使用していますが、実は正しい使い方だったり、結構耳にする言葉が間違って使われている事が多いなど、意外な発見がありました。
新たに知る言葉も登場し、もっと教養を付けておきたいと感じる部分も多々。政治家の言葉をよく観察してみると確かに巧みに日本語を操っているなぁという感想も。
まとめると、日本語は奥が深く、思いやり、謙虚が基となって作られている反面、曖昧で誤解も招きやすい面倒な言語である、という事がわかりました。
だからこそ、教養の差が付くとも言えそうです。
すらすら読めるので子育てで忙しいママにもお勧め。 -
知らずに間違えて使えっていた言葉。つくづく日本語って難しいと思う。
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日本語について考える機会が改めて得られたが、出版が9年前ということを差し引いても埋められなさそうな現代日本語の解釈のずれを感じた。
また本の構成としても、本編で解説した後にそれについてのクイズが来たり、何の前触れもなく唐突に本が終わったり、あまり考えられていない印象を受けた。 -
結構自分が間違った意味で覚えている言葉があって面白かった。
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ことば
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日本人も間違える
敷居が高い 自分に負い目があり行きづらい
姑息な 卑怯なではなく一時しのぎ
憮然 腹を立てるではなく失望して
うがった見方 物事の本質をとらえた見方
にやける なよなよとしている
割愛する 惜しいと思うものを手放す
煮詰まる 議論や意見が出尽くして、結論の出る状態
ポン酢の語源はオランダ語 -
「コーヒーが飲みたい」と「コーヒーを飲みたい」とはどう違う?「海に行く」と「海へ行く」は?
普段何となく使ってますが、ううん、なるほど。確かに外国人にはわからないかも。
あらためて説明されると、日本語の奥深さがわかりますね〜。 -
2013年7月読了。