医者に殺されない47の心得 医療と薬を遠ざけて、元気に、長生きする方法

著者 :
  • アスコム
3.66
  • (91)
  • (227)
  • (178)
  • (28)
  • (13)
本棚登録 : 1731
感想 : 233
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (227ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784776207641

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 著者の本はこれで3冊目。
    どれも同じことが書かれているので、もうこれ以上は読まなくていいかなと思う。
    ただ、3冊読んできて、自分の考え方が段々変わってきた。

    今までの2冊の自分のレビューを読み返すと、そうだよなあと思いながらも迷ったり疑ったり悩んだりしている。
    家族は相変わらず皆、健診は受け(ざるをえない)、病院・薬好きで、それを私がやめさせることはできないと思う。

    しかし、私自身はこの本に書かれているように生きようと思うようになった。
    ただひとつだけ、やはり不安がある。
    痛みを和らげ、こちらが望む通りの、QOLを下げない程度の治療だけをしてくれる医師や場所が、近藤先生以外のところでどこに存在するのか?ということだ。

  • 著者は慶応義塾大学医学部放射線科講師。乳房温存療法のパイオニアとして、抗ガン剤の毒性、拡大手術の危険性など、ガン治療における先駆的な意見を世に広め、2012年に菊池寛賞受賞。


    「血圧130で病気」なんてありえない、がん検診はやればやるほど死者を増やす、などなど、病院好きの人にとってはおったまげるような内容がズラり。

    そもそも本当に転移するような悪性のガンと、「ガンもどき」を見分けるのさえ、困難で、乳がんではないのに乳がんと診断されて摘出手術され、それはガンではなかったと、後になって医師から告げられたという告白も紹介されていた。


    日本において、病院も、外科医も、製薬会社も、全てがビジネスなはずなのに、それがどこか、権威や膨大なカネによってねじ曲げられてしまう。
    日本以外の国であれば、自宅で療養するような病気であっても、日本ではすぐ医者に行って薬をもらってしまう。

    そこにどれだけのお金が動いているのか。
    副作用と言う名の主作用がどれだけあるのかなんて、考えもしない。
    医者を心底信頼する、まじめで潔癖な国民性につけ込むこの人たちのビジネスは、本当に上手いと思うと同時に、すごく残酷だとも感じされられる。

    著者は、やはりその道のプロなだけに、ガンに関しては、なるほどと思う事ばかり。

    ただ、少し、「日本の食生活」に関しては疎い(ご存じない)気がした。

    その辺りは小薮 浩二郎氏の『食品メーカーは今日も、やりたい放題』、『悲しき国産食品』を合わせて読むのも良いかと思った。


    普段の食事プラスアルファ(栄養補助)は必要。
    でも、薬と医者は最低限に。

    そうすることが一番人間にとって幸せを全うして、ぽっくり楽に終わりを迎えられるのかもしれない。
    いろんなところを切り取って、チューブを通して、薬付けにされるのが幸せなことなのか、それぞれが再考しないといけないのでは。

  • 名前はパンクだが、実は大げさでもない事実が隠されている

  • 衝撃的でした。読めば読むほどこれまでの考え方が、ガタガタ崩れていく思いです。
    医者が書いたこの本を他の医者達は、どう思っているのかが、とても知りたいと思いました。
    医療が進化している中、日本と海外との意識の違い治療法の違いがこんなにもあるとは、驚きです。
    もし、明日風邪を引いて高熱が出たら、また今年の冬にでもインフルエンザにかかったら、私は病院に行かず薬も飲まず耐えることができるのか、、、!?
    とても考え深い一冊でした。

  • 近藤誠医師(1948年~)は、1980年代から、癌の治療に関して基本的に放置すべきという「近藤誠理論」を提唱する医師。2012年には、「乳房温存療法のパイオニアとして、抗がん剤の毒性、拡大手術の危険性など、がん治療おける先駆的な意見を、一般人にもわかりやすく発表し、啓蒙を続けてきた功績」により菊地寛賞を受賞している。
    本書は2012年に出版された、近藤医師のベストセラー、かつエッセンスがまとめられたもの。
    近藤医師は、従来医師があまり積極的に開示しなかった以下のような主張を展開する。
    ◆医者の医療行為・処方する薬の多くは、根治療法ではなく、対症療法である。
    ◆検診は基準値の設定次第で“正常”、“異常”が変わる。高血圧や高コレステロールの判断はその典型。
    ◆(一般の)病院も製薬会社も健康食品会社も営利団体であり、患者・利用者が存在することによりビジネスとして成り立つ。
    ◆癌については、切除をせずに様子を見るという選択肢がある。
    一方、近藤医師の過激かつ医学界への敵対的な主張に対しては多数の批判があり、自説にとって都合のいい根拠ばかりを集めてくる、少数のケースを一般法則にすりかえるなどと指摘されている。
    いざ病気(癌に限らない)になったときに最終判断をするのは自分である。そうしたときに、医者や病院の言いなりにならずに、自分自身で判断できるよう、様々な考え方(近藤誠理論だろうが反近藤理論だろうが)を知っておくことは無駄ではないだろう。
    (2014年2月了)

  • 賛否両論ある、近藤誠氏の総括的本。
    結論は自己判断ということになるだろうが、医学界にかかわらず、現代において一般マスコミから知りうる画一的情報や、常識がほとんど利害関係者による虚妄だとする立場に立つとすれば、多くの真実が含まれている可能性がある。
    自分の、そして自分の身内のがんに対して、その対応の一助には大いになると思う。

  • 知れて良かったことがたくさん。
    最終的に医者に行く、行かないは個人の判断だけれど、当たり前と思っていることがそうではないことを気付かせてくれる良い本だと思う。

  • 癌が痛いのではない、治療するから痛むのだ。という論は、末期癌の母を見て実感していたことなので、この本の趣旨にはうなずくことが多かったです。

  • 健康とか美とか食品添加物とかに興味があります。
    それらに関する本をいろいろ読んでると、特に健康に関するエピソードは数年経ったら覆ることが多い。

    にしてもこの本はなかなか刺激的。

    そうそう薬って毒なんですよね。
    病気になったら読み返してみよ(笑)。

  • この本はガンの治療を長期間されてきた医師が書かれた本で、著者である近藤氏の経験をベースに癌に対して「放置治療(=なにもしない)」の有効性を紹介した本です。世の中では、早期発見・早期治療が全盛で、最新鋭機器を用いて早期にガンを発見して、小さいうちに手術や薬による治療をするのが常識となっていますが、近藤氏は、この本で「ガンとガンもどき」は異なることを強調しています。

    本当の癌は転移速度が速く、見つかっても手遅れ、癌細胞と診断されても進行の遅いものは「ガンもどき」なので放置で充分というのは、患者にとっては有りがたいことですが、薬品・機器メーカにとっては一大事なので、近藤氏はかなりバッシングされているようです。

    最近もガンワクチンを接種した後の副作用で体の調子を悪くしたケースが報道されていましたが、親としても娘にそれを打たせるのは躊躇してしまいます。私たちは、自分の健康を守るために賢くならなければならないと思いました。

    特に、この本では最初の14ページまでの「はじめに」の部分で、著者の言いたいポイントが凝縮されています、そこだけでも多くの方に読んでいただきたいと思いました。

    以下は気になったポイントです。

    ・病気の9割は医者にかかっても治るわけでも回復が早くなるわけでもない、そして副作用や後遺症のリスクは大きい(p4)

    ・対症療法薬は、回復は遅れる、発熱と咳などの症状は体がウィルスを追い出そうと闘っているサイン、薬は体の治癒力を邪魔する、インフルエンザをワクチンで防げるとか、リレンザで治せるという医学的証拠はない(p5)

    ・長い間、高血圧は160mHgであったが、2000年には140,2008年のメタボ検診では130mgHにまで下げられた、50歳を過ぎたら「上が130」というのは一般的なので、たいてい高血圧患者にされる(p6)

    ・コレステロール低下薬のスタチン類は、年間2600億円の売上、関連医療費はその3倍(p6)

    ・血圧やコレステロールを薬で下げると、数値は改善しても早死にするリスクは高くなるのは、世界中の数万人規模の追跡調査で明確になっている(p6)

    ・抗がん剤は猛毒、効くというのは「がんのしこり」を一時的に小さくするのだけで、癌を治したり延命には役立たない、特に固形がん(胃がん、乳がん)には全く無意味(p7)

    ・早期発見と治療をしても、1960年代から、がんで死ぬ人の割合は下がらない、症状が無くて見つかったガンはほぼ、命を奪わない「がんものどき」だから、本物なら既に転移している(p7)

    ・著者の姉も「乳房温存療法」を選んでくれて、30年経過した今も元気(p11)

    ・がんで苦しみぬいて死ななければならないのは、がんのせいではなく、「癌の治療のせい」、でも医者は「癌のせい」にする(p14)

    ・今の日本で大人のかかる病気はたいてい「老化現象」で、医者にかかったり薬を飲んだりして治せるものではない(p27)

    ・コレステロールは細胞を丈夫にするので「へらさない」ことが大事、福井市の5年間追跡結果により、コレステロール値が高いほど死亡率が低いことが判明(p29、37)

    ・医療に満足している人(医療や薬にお金をかける)は、5年程度追跡すると、死亡率は高いことが判明(p32)

    ・放射線をかけたり、局所手術により治って転移がでてこないのは、「がんもどき」(p49)

    ・原発事故で国が避難の目安にした年間被ばく総量は 20ミリシーベルト、胸部CT検査は1回で10ミリシーベルト、造営CTはさらに1回加わる、腹部・骨盤CTは1回で20ミリシーベルト、造営CTでその倍(p61)

    ・WHOでは270種類もあれば十分としている薬の種類を、日本では1万種以上も認可、医療費(36.6兆円)の23%以上が薬剤費(p71)

    ・風邪をひいたら温かくして、のどが痛ければハチミツを塗って、ゆっくり休むのが一番(p75)

    ・余命診断があてにならないのは、1)成長速度は人により異なる、2)直径10センチにならないと人を殺せない、時間がかかる、3)大きくなるにつれて成長スピードがダウンする(p78)

    ・寿命を数か月で予想できるのは、体力がガンに負けて寝たきりになった場合のみ、普通に歩ける場合にはそんなことはない(p79)

    ・切るとがんが暴れると言われるのは、メスが入って正常組織のバリアーが崩れたところに、隠れていた癌細胞が入り込むから(p82)

    ・放置すれば痛まないガンは、胃・食道・肝臓・子宮がん等、少なくない、痛んだ場合にはモルヒネでコントロール可能(p83)

    ・日本では上皮内にとどまっていても、がんの性格を持っていれば「がん」と診断される、欧米では見做されない病変の8-9割が日本では「がん」になる(p103)

    ・スウェーデン等で見られる、子宮がん検診で発見されるゼロ期のがんは、99%以上が「もどき」、ワクチン接種が本物の子宮頸がんを防いだという実証は一つも出ていない、副作用の不安はたくさんある(p110)

    ・脳ドックで見つかって「未破裂動脈瘤クリップ手術」をした場合、追跡調査(310人)において、15%も障害者が出ることが判明した(p120)

    ・がんは、自己細胞が変異したもの、人間の免疫システムが、がん細胞を敵とみなさないからこそ、がんは発生した(p129)

    ・コレステロールが減ると細胞膜がもろくなり、正常細胞の集合体である正常組織も弱くなって、癌細胞の増大・侵入を許す(p142)

    ・酒を飲むと血管が拡張して、血圧が一時的に下がる、ストレスでカッカしているときにお酒を飲むと気が楽になるのは、血管拡張効果(p149)

    ・人工合成されたビタミンをサプリからとるのは危険、野菜・果物から摂る天然ビタミンも多くとれば体に良いかは不明(p154)

    ・コラーゲンもグルコサミンも目指す部位に直接届かないのは、食べた物はすべて一旦腸の中でバラバラに分解されたり血液に入ったりして、アミノ酸や糖の形で利用されるから、それらの合成能力を保つには、バランスのよい食事、ほどよい運動、早寝早起きに心掛けて新陳代謝を良くすること(p158,159)

    ・塩の欠乏は命を奪う、日本人の高血圧症の98%以上は、塩は関係ない(p162)

    ・大事な判断は朝する習慣をつけると、人生そのものが前向きになる、早起きを続けると脳を有効に使う快感に目覚め、時間をムダにしなくなる、それが心の余裕につながる(p172)

    ・成長ホルモンなどの各種ホルモンは、24時前後によく分泌される、この時間帯に睡眠していると骨や筋肉が丈夫になる(p173)

    ・手洗いで表面の菌を洗い流しても、手洗いの刺激で毛穴や汗腺にあった菌が表面にでてくるので、数十分洗い続ける必要がある、なので手洗いに意味がない(p177)

    ・ボケ治療の最先端は、カラオケ、歌詞とメロディー、リズムを合わせて歌おうとすることで情動と脳が活性化する(p189)

    ・インフルエンザワクチンを作るのは理論上無理、変幻自在なので、お年寄りで急死するひとが多いのは、ほぼワクチンの副作用(低体温化)(p195)

    ・インフルエンザを予防する方法は、「流行時に人ごみに出ない」それができないのなら「かかって免疫をつける」(p197)

    ・1976年にロサンゼルスの医者のストライキが17の主要病院であったが、手術件数が60%減少、それにより全体の死亡率が18%低下した、同様にイスラエルでは半減(p200)

    ・長寿社会を生きるコツ、1)取り残されないのではなく、先取り、2)生き続けるのではなく働き続ける、3)旧交を温める人間関係よりも、社会還元に活用する、4)昔の地位やプライドは忘れる(p215)

著者プロフィール

1948年、東京都生まれ。医師。「近藤誠がん研究所」所長。
73年、慶應義塾大学医学部卒業後、同医学部放射線科に入局、79~80年、アメリカへ留学。83年から、同放射線科講師を務める。96年に刊行した『患者よ、がんと闘うな』(文藝春秋)で抗がん剤の副作用問題を初めて指摘し、医療の常識を変える。2012年、第60回菊池寛賞を受賞。13年、東京・渋谷に「近藤誠がん研究所・セカンドオピニオン外来」を開設。14年、慶應義塾大学を定年退職。
ミリオンセラーとなった『医者に殺されない47の心得』(アスコム)ほか、『「健康不安」に殺されるな』『「副作用死」ゼロの真実』『コロナのウソとワクチンの真実』(和田秀樹氏との共著)『新型コロナとワクチンのひみつ』(以上ビジネス社)、『最新 やってはいけない! 健診事典』(講談社)、『医者が言わないこと』(毎日新聞出版)、『どうせ死ぬなら自宅がいい』(エクスナレッジ)など著書多数。
2022年8月13日逝去。

「2023年 『医者に殺されるなー僕が最後まで闘い続けた"医療不信"の正体」(仮)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

近藤誠の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×