フツーの会社員だった僕が、青山学院大学を箱根駅伝優勝に導いた47の言葉

著者 :
  • アスコム
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  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784776208921

作品紹介・あらすじ

ビジネスのグラウンドには「人と組織」を強くするノウハウが埋まっている。

感想・レビュー・書評

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  • 処女作から「一番大切なのは、人間としてしっかりしていること」という主張がぶれていません。
    箱根駅伝優勝当時、走りだけでなく「こころもかっこよく」と選手が語っていたのが印象的でした。
    例え箱根で走ることは保証できなくても社会人としてどこへ出ても恥ずかしかない人間に育てることを保護者に約束すると本書にあります。
    「高校生の時のタイムが少々悪くても自分で考えて練習に取り組み自分の言葉を大切にする子の方が大学四年間で圧倒的にのびる。」
    「裏切るな、責任を持ってやれ、嘘をつくな、約束は守れ」」
    「陸上選手の核は規則正しい生活と適切な栄養補給」
    こうしたことは一流の指導者ならみんなに大切にしていることでしょう。プラスして原監督には、前例にとらわれない面白味があります。相当な覚悟をもってチャレンジし続けているのだと思います。
    さらにプラスして営業マン時代の経験が、社会と学生をつなぐ指導方針とマッチしているのはこの方ならでは。
    自分もほんの少しでしたが、「走る青トレ」の本で走る楽しさを体験することができました。10kmほど走れるまでになっただけですが。
    指導者として優れているから、厳しくとも、明るいカラーを作り出せるのだと思います。そして、箱根を走れなかったとしても社会で活躍できる人間性を学生が培えるのだと思います。


  • どんな世界においても、根底は人づくり。
    そして人が育つ環境を作り上げるのが、管理監督者の役割。
    ビジネス界で当たり前の事が書いてあったり、やってこられたと思うが、当たり前をやり続ける事はとても大変で、それをやってこられた原監督はさすがだと思う。

    一部抜粋すると、「新しい発見やアイデアは、内から生まれるより、外と交わることで生まれてくるものです」というフレーズが印象的だった。
    人間どうしても保守的になりがちだが、やっぱりこういうことできないと、変わらないんだろうなと感じる。

    とかく、箱根駅伝ファンとして興味深い話もあったので、総じて良い本。

  • お正月の一大イベントでおなじみの箱根駅伝。
    その箱根駅伝で、常勝軍団を作り上げた青山学院大学の原監督の著書。
    ある人にリーダーシップ系のお勧め本として紹介してもらったので、読んでみました。

    自分は特に箱根駅伝が大好きという訳でもなく、
    テレビも見たり見なかったり(ここ数年は見ていない気が…)という感じなので、
    彼のリーダーシップ(チーム運営)が特段画期的なものなのかどうかはよく分かりませんでしたが、
    一般常識に照らし合わせて考えてみると、とてもリーズナブルな運営をされているように感じました。

    駅伝が好きで、原監督を紙のように拝めている人が読むと、
    より気持ちが入って読めるのではないでしょうか。

  • 青学のチームのことが知れて良かった。

    p.38 キャプテンは、部員がこの人と一緒に戦いたいと思える人
    ー物事を前向きにとらえて、それを周りの人に伝える言葉を持っているか

  • 指導者次第で結果が大きく変わる…
    ともっとも感じた出来事がこの青学の成果である。
    弱小チームだった青学がここまで強くなると誰が想像していただろうか。

    指導者次第で組織は変わるし、更に良くなるし悪くもなる。
    ただ原さんの今回の著書は指導者が変わっても、強さ、成果は変わらない組織を作る内容だ。

    個人的には難しいと思っている。
    組織は生き物であるためその組織にいる人、特に上司次第で成果が変わるからだ。
    さらに難しいことに、上司が良くても受け手側の素質や準備ができていなければ組織は良くならない。
    悪くなる事は簡単でも良くなるのは非常に難しい。

    今私のいる組織は、仕事、副業、プライベート、家族…全てにおいて良いと思っている。
    特に会社の組織は素晴らしくなぜこんな素晴らしい人たちが集まったのだろうかと奇跡としか思えない。

    その大きな要因となっているのはやはり指導者だ。仕事で言うと上司だろう。
    今の上司は自分より私より年下だが人として尊敬できる。さらに時代の先を読み、自組織のミッションを考え、そしてメンバーの強みを理解しミッションをアサインする。
    最後にアサインして終わりではなく週次の1or1を通じメンバーのレベルにあった伴走と、アドバイス、指示出しをする。
    戦略→ミッション化→アサイン→伴奏、このぐるぐるの回し方がとてもスマートで本当に尊敬する。

    今の組織がここまで良い組織となり成果も継続的に出せているのはひとえに上司のおかげだと思っている。
    メンバーが変わらず、上司だけが変わった場合…恐らく同じような成果は出せないと思う。
    それではダメなので自分でしっかり成果を出し続けられるような人材になりたい。

    最後に、本書の内容にも出てきたが、奥様の支えは素晴らしいと感じている。
    以前何かのテレビ番組で見たが寮母として学生を、パートナーとして原さんを支える奥様の存在がなければなしとげられないと感じていて、組織で言うとナンバー2いわゆる参謀と言う立場の重要性を感じる。

    トップと言う素質ではないが、参謀としては才能を発揮できそうな印象を少し感じているので、そこで上司を助け助けていきたいし、上司が変わっても成果を出し続けられる組織を作っていきたい。

    ====
    原晋(はら すすむ)
    青山学院大学体育会陸上競技部長距離ブロック監督

    ====
    flier要約
    https://www.flierinc.com/summary/2999

    • おおはしつよしさん
      Moeさんの素敵なレビューいくつか拝見させていただきました。
      とっても愛のあるレビューで、フォローさせていただきました。
      すごく素敵です...
      Moeさんの素敵なレビューいくつか拝見させていただきました。
      とっても愛のあるレビューで、フォローさせていただきました。
      すごく素敵です。

      俯瞰してコメントされるところと、自分の視野視座でコメントされるバランスが秀逸だと思います。
      2022/06/19
  • この監督の元で競技をしたかったな

  • 箱根駅伝には、毎年ドラマがある。
    前年の予選会からドラマはすでに始まっている。
    普段、スポーツ観戦はほとんどしない私だが、オールで見ないにしても、箱根駅伝だけは毎年注目している。
    近年、大躍進した青山学院大学の原監督は、元トップクラスの営業ビジネスマンだった。
    ビジネスで培ったスキルを陸上競技部に応用したら、組織力と成績があがり、優勝に結びついた。

    私は、スポーツをしないし、めったに観ないが、スポーツ選手の本を読むことは好きだ。
    スポーツ選手がいかにして素晴らしい選手になったのか、どういう思考回路で結果を出しているのか等、とてもいい刺激を受けるから。
    この本は47のセンテンスと解説からなるが、それぞれがサラッと触れていて、そこもうちょっと深掘りしてほしいなーと思うことが多く、ちょっと不完全燃焼だった。
    そしたら、プロローグの最後に、皆さまのビジネスの現場で一つでもお役に立てられれば....と書いてあり、ビジネス書だったのかと気づいた。
    私が求めているのは、著者の別の本に書いてあるのかも。私の選択ミスだった。
    ただ、書いてあることは、ビジネス啓発書にもよく書かれていることだが、実体験と合わせて書かれているので、説得力があると思った。

  •  原さんの人生談は、人生うまく頑張れないときもあるよなって思えて少し安心した。
     各々が考え行動する組織づくりの参考になる本。相談する、指導者に対して意見を述べられる雰囲気づくりが大切。心理的安全性の話と近いかも。

  • キャプテンに必要な資質は一緒に戦いたい人、できる理屈を考えられる人
    それぞれの意見を受け入れ、監督の考えていることを前向きな形で伝えていく能力

    相談してくる人に育てよ
    上司に相談したとき、それがいいね、それでいこう、と言ってもらえるように持っていくのが良い相談の仕方
    相談出来る空気をつくるのも指導者の役目

    指示待ち集団ではなく、考える集団。

    今まではこうしてきた、前例がない、というのは、考えること、工夫することを放棄した人が使う言葉だと思います。

    オンリーワンの提案書→育成プラン
    自分の成長を具体的にイメージ出来るようにする。道しるべがあるとその後の伸び方が大きく変わってくるものです。

    メンタル強化には自信を積み重ねることが近道。自分はできた、と思う機会が増えれば増えるほど、緊張することは少なくなります。

    指導する側は、成功体験を積み重ねる機会をどんどん提供することが大切なのです。

    コミュニケーション能力をあげる
    誰の意見が正しいというのではなく、それぞれの意見が建設的に積み重なることで、組織全体の意見に仕上がっていく。そういう質の高いミーティングにするためにも、まずコミュニケーションをとることは楽しくていいことなんだと理解させることが大切。

    失敗したら元に戻せばいいだけです。いいと思ったら、まずやってみればいいのです。その積極的な考えを持てるかどうかが大切。

  • 原監督はビジネスの経験を大学駅伝に生かした。

    確かに内容としては、ビジネス書によく出てくるセオリー通りかもしれない。

    一番すごいのは、この本を出版することさえ、おそらくチームを強くすることが目的なのだろうということ。
    自分の考えをあえて外部に出すことによって、実は内部に自分の考え方を伝えている。

    監督としての方針はチームの軸になるもの。
    ビジネスにおいても、チームのトップが出す方針がチームの軸になる。
    軸のぶれないチームは、目標達成への方向性がぶれない。

    メディアの利用の仕方が本当に上手な原監督に感服。

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著者プロフィール

青山学院大学陸上競技部長距離ブロック監督。青山学院大学地球社会共生学部教授。1967年、広島県三原市生まれ。世羅高校では全国高校駅伝準優勝。中京大では全日本インカレ5000mで3位入賞。89年に中国電力陸上陸上競技部1期生で入部するも、故障に悩み、5年で競技生活を引退し、同社でサラリーマンとして再スタート。新商品を全社で最も売り上げ、ビジネスマンとしての能力を開花。
2004年に陸上競技部監督に就任。09年に33年ぶり箱根駅伝出場、15年に同校を箱根駅伝初優勝に導く。18年まで箱根駅伝4連覇という快挙を成し遂げる。20年には大会新記録で王座奪還を果たし、22年には大会新記録を更新して6度目の総合優勝するなど駅伝強豪校に育て上げる。

「2022年 『「挫折」というチカラ 人は折れたら折れただけ強くなる(マガジンハウス新書)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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