かべ―鉄のカーテンのむこうに育って

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制作 : Peter S´is  福本 友美子 
  • BL出版 (2010年11月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (1ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784776404347

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かべ―鉄のカーテンのむこうに育っての感想・レビュー・書評

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  • 絵本の体裁ではあるが、大人向け。共産主義の社会が実際どのようなものだったかを、子ども(から青年)自身の立場で描いている。描いている現在はアメリカ在住の大人であるから、もちろんその視点も加わっている。
    「チェブラーシカ」で、ピオネールが赤いスカーフを首に巻いて奉仕活動し、それを見たチェブラーシカが「ぼくもピオネールに入りたい」と憧れるシーンがあったが、実際にはピオネール参加も奉仕活動も強制であったこと(しかしジプシーの少年は入れてもらえなかった、つまりあからさまな差別があった)などが描かれる。密告を奨励し、資本主義は腐敗しているとの洗脳を幼いころから教育として受けるので、疑う気持ちなど微塵もない。『スターリンの鼻が落っこちた』と合わせて読むといいと思う。
    この本ではさらに、どんなに政府が規制してもビートルズやストーンズやギンズバーグといった自由な資本主義文化が入ってきて、敏感な若者たちはそれを求めずにはいられない様子が生き生きと伝わってくる。
    ジーンズは、初めは労働者の作業服という理由で許されていたが、欧米に憧れる若者が着るようになったら、西側諸国の退廃のしるしだと禁止されたとか、吹き流しの絵を描いたら、風はどっちから吹いているのか(西から東に吹いていたら西側のイデオロギーの侵入を認めたことになる)、政府に確認され、「君の風は正しい方向に吹いていた」と言われた、など、笑い話としか思えないようなことが実際にあったというのは、歴史の証言として貴重だ。
    シス自身の幼いころからの写真や、作品、日記がふんだんに使われており、中身のぎっしりつまった大判のこの本が1600円なら安いと思う。

  • 大人が読む絵本

    戦争のために奪われていったものが
    とてもシンプルに描かれいる。
    しかし、そのシンプルに表されている言葉一つ一つが
    大変重く感じられた。
    それも、モノトーンを基調に描かれている絵の力も大きいんだろう。
    「戦争」の恐ろしさ、個人に与える辛さを想像できる良い絵本だと思う。

  • 戦争をかいた。夢をかいた……。(院生アルバイトスタッフ)

  • なかなか良。
    もう少し読み易い体裁だと絵本として◎。

  • 忘れてはならないコトがここにも、、、、

  • 第二次世界大戦後、冷戦時代のチェコスロバキア。色々な強制、支配のもとで絵を描き、夢を追い続けたピーター・シスの自伝的絵本。絵本とはいっても中高生や大人向けのYA絵本。読みごたえがあります。彼が幼いころからどんな強制を受け、世界が変わっていったのか、コマ割りの絵と日記で紹介されます。白黒の絵の中にいつも赤い旗が。そして次第に彼の絵の色が鮮やかに増えていく・・・。どんなことがあったかという説明文は多いですが、彼自身の思いは詩のように短い文章でつづられていきます。けれど、絵と彼の言葉を見ていくと、彼や彼の仲間たちがどんな思いでいたか伝わってきます。最後に色とりどりのキャンバスが羽となり、飛んでいく絵が印象的です。「鉄のカーテン」「ベルリンの壁」「冷戦」「共産主義」こういう言葉を習った学生に読んでほしい一冊です。

  • 『星の使者』『生命の樹』などで知られる絵本作家ピーター・シスの自伝絵本。
    冷戦下のチェコスロバキアに生まれたシスは、共産主義の抑圧された環境に育った。
    やがて、「鉄のカーテン」の向こうの世界を知り、自由に憧れるシス。
    暗い時代にあっても、夢だけは持ち続けた。

    そして言う―生きているかぎり、絵をかきつづける―と。
    中学生くらいからかな。

  •  冷戦、鉄のカーテンの時代、共産主義陣営の国・チェコスロバキアで育った著者の自伝的絵本。

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かべ―鉄のカーテンのむこうに育っての作品紹介

家では、なんでもすきなものをかいたが、学校では、かきなさい、といわれたものをかいた。戦車をかいた。戦争をかいた。教わったことに何の疑問ももたなかった。やがて、教わらないこともあると知った。第二次世界大戦後、冷戦時代のチェコスロバキア。「鉄のカーテン」に閉ざされたきびしい支配のもとで、悩み、成長し、夢を追いかけたピーター・シスの自伝的絵本。2008年コールデコット・オナーブック受賞。

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