理想主義者: プロレスは常に進化しなければならない

著者 :
  • ネコ・パブリッシング
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784777050475

感想・レビュー・書評

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  • 今は亡きNOAHの社長でもあった三沢光晴の一冊。

    改めて、プロレスに対してストイックでひたむきに取り組んでいたことが良くわかった。

  • 故 三沢光晴氏の著書。勝負や人生に関する名言が数多く残されていた。氏の偉大さを感じずにはいられない。

  • 2009年6月13日に、試合中に相手選手からのバックドロップを受け、頚髄離断で死亡。46歳の若さでした。

    三沢光晴氏が、「プロレスの理想とは?」という思いを、熱く語った本です。

      私にとって、プロレスとは、常に進化していかなければならない競技であり、我々プロレスラーとファンがともに夢を抱き、一体となって、満足できる世界を創りだしていくものだと考えている。

    プロレスをよく知らない素人は、「プロレスって、ショーだから」と思うことがよくあります。
    「なぜ、相手がコーナーポストに登って、飛び降りるまで待っているの?」という疑問。
    登っている間に逃げればいいのに、なぜわざわざ待って、まともにボディプレスを受けてしまうのかと思います。

    その答えは、「下手に動くと逆にやられてしまうから」。
    中途半端に避けると、相手の膝などが思いもかけないところに乗ってしまうこともあり、まともにくらうよりも深いダメージを受けることがある。
    来るとあらかじめわかっている攻撃には、当たる部分の筋肉を堅くしておけば、ダメージをくらわないのだそうです。

      また、避けることだけを考えるなら、相手がコーナーポストに登りはじめたときに、ゴロゴロと転がって、遠くへ逃げてしまえばいい。
      だが、実際にそれをするにはあまりにも無様だ。

    「プロレスラーとファンがともに夢を抱き……」というプロレスの理想に抵触しまうわけですね。

    彼が求める「プロレスの理想」は、達成が難しい二律背反なのかもしれません。

    K−1やプライドなどの総合格闘技は、勝利至上主義であり、観客のために試合をするという意識はあまりないと、彼は考えます。

      しかし、プロレスラーは、「勝負には勝たなければならない」。
      さらに、「勝利という結果だけでなく、観客を満足させるファイトが求められている」

    魅せるファイトを見せるためには、プロレスラーには、自分が攻撃するばかりではなく、相手からの攻撃も受けとめなければなりません。
    そのダメージを最小限にするための「受け身」の技術が必要不可欠なのです。

    この本で、三沢光晴氏が紙幅の大半を使って語り尽くそうとしたのは、理想のプロレスを実現するためには、選手一人一人が「受け身」を完全にマスターしなければならないという、受け身の重要性でした。

      「受け身」なくして、プロレスなし。

    これほど、受け身を重視してきたレスラーを襲った、たった一回の失敗。
    結果、「受け身の天才」と言われた不世出のレスラーはこの世を去りました。
    最後の試合で、観客を満足させることができなかったこと。
    痛恨の試合であったと、三沢氏は臍を噛む思いでしょう。

  • 三沢さんの著書。

    亡くなられた後に読むと、ほんとに事故や怪我に注意していた人なんだなぁとよくわかりました。
    プロレスの未来についてもよく考えられていて、ほんとにすてきだなぁと思った。

  • パワーをもらいました。
    (2009.7)

  • 他社展開店多し

    自社展開店なし

  • 揺ぎない信念。正しく王道!三沢こそ最強!ノアこそ最高!

  • NOAHの盟主、三沢光春が語る「理想のプロレスとは」

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著者プロフィール

1962年6月18日北海道夕張市まれ、埼玉県越谷市にて育つ。学生時代にアマチュアレスリングを経験し、国体で優勝。高校卒業後は全日本プロレスに入門。入門からわずか5カ月でデビュー戦のリングに上がるなど早くから頭角を現し、その後は全日本プロレスが管理する全ての王座を獲得。田上明、小橋建太(当時:健太)、川田利明と共に一大ブームとなった四天王時代を築き日本マット界のエースに。決して妥協を許さないファイトスタイルを貫き、激しい試合を繰り広げる。その後2000年7月、理想のプロレスを目指してプロレスリング・ノアを設立。プロレス界に新たな流れを生んだ。2000年8月の旗揚げ戦では選手自身に自由な発想と強い信念をもってほしいとの思いから、「自由と信念」をキャッチフレーズに掲げる。その後一環して選手の意思を尊重すると同時に、所属選手・社員の健康診断を義務づけることで選手の体調管理を徹底するなど、環境整備にも尽力した。
2009年6月13日広島大会試合後に急逝。

・初代、第5代、第11代GHCヘビー級王者。
・2007年プロレス大賞最優秀選手賞受賞。

著書に『理想主義者』(ランダムハウス講談社文庫)などがある。

「2010年 『ドンマイ ドンマイッ!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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