生きるための選択 ―少女は13歳のとき、脱北することを決意して川を渡った

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制作 : 満園 真木 
  • 辰巳出版 (2015年11月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784777816095

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生きるための選択 ―少女は13歳のとき、脱北することを決意して川を渡ったの感想・レビュー・書評

  • 13歳で脱北した著者の自伝。こんな公に出て大丈夫なのだろうかと妙な心配をしてしまいます。何しろ謎に包まれた北朝鮮。何をするか分からない国、一握りの人間だけが富み、大半の人々が飢えているかもしれない国。そんなイメージしかなかったのですが、著者が語った状況は私の想像を超えていました。
     歴史の中で、北朝鮮のように国民を洗脳(と言っていいのか、情報統制と言っていいのか)した政治を行った国はあったと思いますが、そう永くは続いていないと思うのですよね。国民が国を逃げ出さなくてはならない国というのはどうなのでしょう。著者のように苦難があったとはいえ運良く逃げることが出来た場合は良いけれど、そうでない場合も沢山あるのでしょうね。この著者の場合も、ある程度“運は良かった”方だと思うのですが、それでも十分トラウマになるほどの体験をしてきています。彼女が勇気を出して語ってくれたから私たちは知ることが出来たけれど、著者のこれまでを思うと胸が痛みます。そして、彼女の活動が活かされること、彼女のこれからの人生が幸福なものであるように、と祈らずにはいられません。

  • こんな非人道的な生活がこの世にあっていいのか、これが今でも行われているということに驚きと嫌悪感を隠しきれない。まだ幼さの残る女性にここまでの人生の試練があるのか、と驚くばかりである

  • 請求記号 936/P 16

  • 13歳まで過ごした北朝鮮での地獄のような日々、そして北朝鮮から母親とともに鴨緑江を渡って中国に入った夜から、韓国に着いて新しい人生を歩みだすまでの2年間。




    https://youtu.be/ApSMANpOI1Y
    2014年ダブリンで行われた若者の国際会議、One Young Worldにて。

  • 隣の国の話だけに自分にできることを考えたい。脱北を助ける中国人が自分たちも平気で女性を強姦する人身売買業者しかいないとは情けない。人道的支援がもっと必要だし、著者はたまたま鴨緑江沿いの村に生まれたが、内陸にはもっとたくさんの人たちが苦しい生活をしている。もちろん脱北を助けるだけでは根本的解決はしない。とにかく私たちは北朝鮮に常に関心を持ち、興味本意でなく問題解決に向かって行動しなくてはならない。

  • 北朝鮮編:想像以上の衝撃。
    中国編:想像通り。
    韓国編:想像通り。
    いずれにしても至近の話というのが恐ろしい。
    すぐ隣の国々なのに。
    読み終えてすぐ演説の動画を見て涙した。
    彼女はたくましい。

  • 13歳で脱北したキム・ヨンミ
    北朝鮮での、誰が敵で味方なのか分からない様な
    緊張感の中で生き地獄と言っても良いほどの世界で生きて来た。
    日本人には、到底イメージ出来ない様な
    通学路に転がる死体、貧困のため空腹を紛らわすため
    姉と食べた昆虫、家族を養うため危険を承知で行う
    犯罪

    命がけで脱北し、やっと自由を手に入れたと思ったら
    中国で人身売買のブローカに騙され、
    ヨンミは、14歳という幼い少女なのにブローカーに囲われる。
    生きるためにどんな困難や恐怖、いつ北朝鮮に
    連れ戻され処刑されるかもしれないという恐怖に耐え
    ヨンミと母は、モンゴルを得て韓国へと渡る。

    洗脳され政府の望んでいる答えを考え
    行動し言動に移してきたヨンミが、自由を手にした後
    好きな色さえも答えられないというエピソードが印象的
    「洗脳」個人、個性という物を壊すのだな。
    その中で生まれ育ったのだから、もともと存在せず
    その様なものが自分の中にあると思わなかったかもしれないけれど…

    ヨンミは、北朝鮮に生きる人々の中では幸福な存在なのかもしれない。
    北朝鮮は、日本で度々ニュースで見る
    不自然にニコニコとしている北朝鮮の人々も
    ヨンミの日常を送ってるんだと思うと
    こんな地獄の様な国他に存在しない様に思う。
    どこが「楽園」何だかんだ

    ヨンミと脱北者を助け罪を負った人に
    幸せになって欲しい。

  • ヨンミ氏の体験は壮絶である。しかし本書の感想を独裁国家や管理国家の怖さに収束すべきではない。

    真の恐怖は、教育や文化、経験から生じる異執が常態化することにある。例えば彼女自身が体験していない大日本帝国による併合を嫌悪感を持って語ったり、他方でモンゴル入国まで金一族に対する痛烈な批判はなかったり、またヨンミ氏自身も人身売買に関わっていたり。ヨンミ氏を責めているのではない。彼女は13歳から15歳の時期をこの環境で生をつなぐしかなかったのだ。

    私が言いたいのは、資本主義国家か共産主義国家か問わず糾弾されるべき事態が、北朝鮮国家が存続することによって常識化し、そうした精神的構造に国民が毒され続けている事実だ。それは北朝鮮人だけではなく周辺国へも巻き込み、難民受入時の韓国担当官の「やり直しの人生」という発言からも伺えるように負の感情をもたらす。

    ヨンミ氏は、必死の努力で自らの体験を世間に知らしめる力を得たが、彼女が書いたような「自由が苦痛だった」という人が少しでも減らす努力を我々もしないといけないと感じさせる本であった。

  • 13才で北朝鮮を脱北した女性の手記。
    2014年にアイルランドで開かれた国際会議での
    彼女のスピーチを YouTubeで見て衝撃でした。
    ある程度のことは想像してたけど
    それをはるかに越える 壮絶な北朝鮮の現状。
    こんな赤裸々に語って ヨンミさんの平穏は保たれるのか
    心配になってしまいました。

  • 想像をはるかに越える壮絶な内容。ぜひ多くの人に読んで欲しい。

  • 死後の世界には天国と地獄があるという。
    しかしこの本を読んで、この世にも地獄が存在することを知った。

    その名は北朝鮮。

    筆者である彼女の名はパク ヨンミ。
    北朝鮮の鴨緑江近くで生まれ育ち、13歳で脱北。
    中国、モンゴルを経て、21歳の現在、韓国を中心に世界で北朝鮮の実態を世界に知らせるべく活動している。

    前半での記述は北朝鮮でのおぞましい実態が克明に描写されているが、そのあまりも残酷で凄惨な世界に言葉を失う。

    学校に通う道端には死体が普通にころがり、町では日常的に公開処刑が行われる。
    密告が奨励され犯罪者の烙印が押されれば一族そろって処罰される。
    自分の考えを持つことは許されず、幼い頃から徹底的に洗脳教育が行われ、疑うことは許されない。
    配給はすでに無く、自力で食物を獲得しなければならない。
    もちろんネズミや昆虫は貴重なタンパク源だ…。

    なかなか普通に読み進める事ができず、数分読んでしばし唖然とする…。

    しかし後半での中国の記述は、さらに凄惨な地獄が描写されていて、呼吸するのが困難になるほどだ。
    脱北した女性達はブローカー達の手によって人身売買され、隷属的な立場の農家の嫁として奴隷のように働かされるか、もしくは売春組織で働かされる。
    中国政府は脱北した人間を見つけては北朝鮮に送還するので、脱北者は隠れて生きなければならず、もちろんそこには人権はない。

    北朝鮮に連れ戻されれば、死ぬまで人間として扱われることはなく、まさに進むも戻るも地獄の世界だ。
    ヨンミもまた彼女達と同じく中国の犯罪組織の手に落ち、13才で体験するには壮絶極まりない残酷な日々を送る。

    彼女はその後、運よく中国のキリスト教団体の協力により、極寒のモンゴルの砂漠を超え奇蹟的に生き延びることができた。
    しかしこれはごく少数の幸運な例に過ぎない。

    果たして彼女を生き長らえさせたものはなんだったのだろうか?
    当初宗教という文字や意味すら知らず、また自らも信心深いわけではないと断ってはいるが、いつしか見えない大いなる力を信じ、その時々において祈り、キリスト教団体や仏教系組織に助けられた。

    今なお現在、日本のすぐ隣でこの地獄は展開されている。

    地上の楽園という名の無間地獄。

    日本人として何か出来ることはないのか?という強い焦燥感にかられる。

  • これは、未読の人は是非読んで欲しい一冊。北朝鮮の脱北者である著者が、どのようにして韓国へ渡り、どのようにしてアイデンティティを確立したかが詳細にして余すところなく著されています。北朝鮮の思想教育がどれほど人間として生きる力を奪うものなのかがよく分かり、人権侵害をしている、かの国の恐ろしさを知ることができます。著者がまだ若く聡明なこともあり、世界中にメッセージを発信してほしいと思うと同時に彼女の一人の女性としての幸せも祈らずにはいられません。

  • 生きること、自由とは何かを改めて問い直す一冊だった。
    人は「生きる」ために生きている。それを忘れがちである。今自分の周りにあるもの全てが恵みだということに気づかず、愚かにもあれが足りないこれが足りないという。何と傲慢で勝手なんでしょう。全てに感謝しないといけない。
    「生きる」ことは人間の本能。マズローでいうと彼女が求めた自由は生理的欲求と社会的欲求を段階を経て満たすための自由なのかなと思った。

    本文中で、彼女が求める自由の中の人が彼女のパラダイムをわからずに何度も傷つけている。「〜〜はこういうものだ」とかを押し付けていないかと自省した。

    彼女がこの本を出すのには意味があり、それをわたしが手にしたことににも意味があるように思った。

  • 壮絶な人生とともに人物の反骨精神と真に針の強さに打たれた。日本人はごっつう甘い!

  • 北朝鮮で暮らしていた時、知人の家のゴミの中に、ミカンの皮があったことに衝撃を受けたヨンミ。野草と昆虫を食べて命をつないだヨンミには、ミカンの皮を捨てるなんて考えれらなかったんですね。
    自分で考える習慣のない北朝鮮人は、すぐに人に騙されてしまう。でも北朝鮮に送還されたくなければ、全てを受け入れるしかない。どんなにひどい「すべて」でも。
    自国の民を搾取する北朝鮮と、脱北者の人身売買をする中国人と、どちらが酷いのだろう。
    ヨンミと、ヨンミたちを助けたために罪を負った人たちが、幸せになれますように。。。。

  • 13才で脱北したパク・ヨンミの手記。飢え。恐怖支配。レイプ、人身売買。にわかには信じがたい現実がそこには、ある。それでも少し裕福だった彼女はまだ恵まれていたのかもしれない…という、どん底。賢く、強い女性の彼女が生きて、語ってくれてることはとても重要なことだと思った。

  • 北朝鮮では、口に気を付けなさいと言われるそうだ。

    アメリカ人ということも優しすぎるから、アメリカ野郎とかヤンキーの悪魔とか言わなければ、敵に甘すぎると非難されたそうだ。恐ろしい

  • 中国と北朝鮮の国境の町・恵山に住んでいた少女の脱北経験を書いたノンフィクション。

    彼女の家は、常に貧しかったわけではないという。
    配給制度が形骸化し、自らの手でお金を稼ぎ、食べていかなければならなくなったとき、両親はあらゆる商売をした。父親は危険を犯して平壌から金属を盗み、それを中国に売る商売を始め、それが軌道に乗ったときには比較的「豊か」な生活も出来たという。しかし、この商売のせいで父親は逮捕されてしまう。そこから家族は、マイナス40度にもなるという極寒の恵山で、飢えと寒さに苦しみながらいきていくことになる。

    彼女は2007年3月、先に脱北してしまった姉を探すため、母親と二人で川を越えた。

    過酷な北朝鮮での暮らしよりも、もっと心が痛むのは、脱北過程の話だ。13歳のときに脱北した彼女がそれから中国で会うことになるブローカーたちは、中国の農村に脱北者たちを奴隷のように売る人身売買をなりわいとしている人々であり、また、レイプ魔でもあった。目の前で母親をレイプされ、また自分も執拗に狙われる。しかし、北朝鮮に送還されるわけにいかない彼女達は、それを受け入れるしかないのだ。

    生きるために、ただ生きるということのためだけに、彼女は様々な苦しみを乗り越え、そして、韓国にたどり着く。

    韓国で暮らし始めた彼女の生活も、最初はとても苦難に満ちたものだった。しかし、彼女は今や、自分が生きるためだけの選択ではなく、北朝鮮人や今も深刻な人権侵害に脅かされている脱北者たちのために、自分の経験を世界に発信するという選択を選んだ。彼女と、彼女の強さを応援していきたい。

  • 13歳で脱北した少女パク・ヨンミが自らの体験をつづった手記の全訳。
    私の中で、北朝鮮という国がこの時代に平行して存在しているという実感がわかない。本書を読んで一部理解するも、完全に破綻しているはずなのに国家として存続していることが不思議でたまらない。北朝鮮という国はいつ終わるのか。自由を手に入れた著者は、時代に望まれ、愛すべき故郷を終わらせるために人権活動を開始する。
    (以下本文より)
    北朝鮮では「成分」と呼ばれる身分で人生が決まる。
    政府が人々の行動や発言だけではなく、感性や情緒の面でもコントロールし、個人の主体性を破壊し、国民にものを考えさせないようにしている。
    不死身と思われていた金正日は死に、小太りの若い息子の金正恩が独裁者の地位を継いだ。かつて私が神のようにあがめた金一族は犯罪者だった。犯罪者は罰を受けなければならない

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