マンガ/キッチュ―石子順造サブカルチャー論集成

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著者 : 石子順造
  • 小学館クリエイティブ (2011年12月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784778037352

マンガ/キッチュ―石子順造サブカルチャー論集成の感想・レビュー・書評

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  • 【速読】ガロに原稿を落としていた古株の方々は貸本時代に辛酸を嘗めており、その経験があの何とも形容しがたい、生活感のある作品に投影されているんじゃないかという話はなるほど、とも思いつつ、ですが銭ゲバや巨人の星への批判を読むとやはりマンガの評論はある程度主観的であるのは避けられないとも思いますね。無論著者もそのことを十二分に理解していたから学生の批判にも慎重にこたえているわけで、真摯な姿勢というのが垣間見える論評集。でもあまりマジメに読んでない。

  • 私の石子順造との遭遇は、いつだったのでしょうか?

    それは、フォークソングにのめり込んでいた今から10年以上前の高校生のときだったのかしら。

    京都生まれという地理的特性から、ごく自然に古典ともいえる関西フォークという歴史的偉業を成し遂げた先達の高石ともや・岡林信康に一気にかぶれて、もちろんウディ・ガスリーやピート・シーガー、そしてP.P.M.などのアメリカン・フォークの洗礼も受け、それに飽き足らず、鎌倉時代の説教節から明治・大正の添田唖蝉坊の演歌(演説歌)にまで興味をふかめていったあの頃。

    そのとき手にした『子守唄はなぜ哀しいか』(1976年・講談社)の衝撃的なインスパイア。

    いや、それとも、その詩によって、まるごと価値観の360度のコペルニクス的転回を迫ってくる呪縛に囚われていた鈴木志郎康経由で、つまり芸術的関心から『表現における近代の呪縛』(1970年・川島書店)に触れたときか。

    まさか、もしかしたら案外、早々と高1のころにマンガ家願望廃棄宣言をひそかに誓った前後に、鶴見俊輔の『限界芸術論』とともにそのマンガ論に誘発されて、『マンガ芸術論 現代日本人のセンスとユーモアの功罪』(富士書院・1967年)や『現代マンガの思想』(太平出版社・1971年)を、目を輝かせて読んだときか。

    今となっては定かではありませんが、いずれにしても1977年に48歳で亡くなった彼の著作を、きちんと揃えて読ませてもらえた恩恵を、母校の図書館(選出してくださった眼力のある司書に感謝!)に感じますが、そのときよほど気に入ったのでしょう、ほとんど数日後にすぐ、手元でいつでも読めるようにと、『石子順造著作集 』全3巻 (喇嘛舎・1986年~88年)を求めました。

    その第一巻『キッチュ論』の月報で、画家の池田龍雄が「石子順造の再発見を!」と書いたのが1986年ですが、はたして再発見されたのかどうか。

    もちろん、私にとっては再発見どころか驚異的な初体験ということで、歌やマンガだけにとどまらず、いわゆるサブカルチャーもしくはカウンターカルチャーを解読・止揚する有効な視点として、多大な影響を受けた思想なのでした。

    その再発見の企図から26年、そして没後35年を経て、このたびの小学館からの復刊ということで、今度こそ本格的な再評価を、新たなムーブメントを、おおいに期待するところです。

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マンガ/キッチュ―石子順造サブカルチャー論集成の作品紹介

雑踏の表現への熱い凝視。伝説の思想家・石子順造。単行本未収録の表現論を発掘・集成。

マンガ/キッチュ―石子順造サブカルチャー論集成はこんな本です

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