サスペンスドラマ (ショコラ文庫)

著者 :
  • 心交社
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本棚登録 : 70
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784778112325

感想・レビュー・書評

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  • 「ホームドラマ」のスピンオフ。あの大男で健啖家の後藤がメインです。前作では後藤ってガサツで図々しい奴だと思い込んでいたけど、今回全然イメージが違っていてちょっとびっくり。冷静な判断力のある律儀な男に変身していました。

    銃の腕前は一流で実戦向きの硬派な後藤をSATから公安に引き抜いたのは、その職に不似合いなほど美形な公安部警視の風間。しかも隠れゲイ。でも、女々しいわけではなくしっかりオトナな漢です。
    そして、この風間がとっても素晴らしい「女王様」!ツボりました。自分よりデカい男を公私共々自分のシモベとしてこれ以上ありえないツンな態度で翻弄します。
    後藤を公安に引き抜くために、時間をかけ綿密に計画し一気に落とすという仕事での常套手段を、恋愛にも駆使する魔性の男。公安はドラマの舞台と言ってはばからないところもそう。
    かと言って、芝居がかった行動をとるわけじゃなく、仕事ぶりは有能でとってもまとも。後藤のことも気を使いすぎなくらい思いやっているくせに素直に表現できない不器用さがカワイイ。

    サスペンスドラマと言うだけあって、公安で扱う事件中心で内部の複雑な事情も描かれていてとても面白いストーリー。刑事ものが好きならハマりそう。緊迫感ある展開です。ツヨシとママと空汰も事件に巻き込まれているので、前作読んでいると面白さが激増。
    そんな事件に挑んでいく二人がだんだん体だけじゃなく心も通い合わせていくのがエロスです。特に後藤が不器用なりに風間を攻めていくのが、とっても萌えます。俺とか私じゃなく、「自分」という呼称に激萌えなのを私的発見。肉をがっつり食べて性欲を高めて即Hという、無口で律儀でシンプル&即物な後藤です。そして、大型下僕をうまくしつけた風間はやっぱり女王様。

    SSは、年末に里帰りしてしまう後藤を独占したいのに素直に言えない風間のツンツンを、後藤が生真面目な優しさでフォローする話。
    おまけSSは、大掃除の最中に魔性の男風間が真面目男後藤を翻弄する話。風間は後藤のキスがヘタクソだと思いつつ大好きみたいで、ごちそうさまです。

    本間アキラセンセのイラストが大絶賛ものです。

  • 注目の公安警察を舞台にしたサスペンス…のはず。
    空汰のおかげでほっこりするのですが、それ以外は私がノらなかったです。

  • 2016/3/25再読『ホームドラマ』のスピン。警視庁公安部の部下・後藤×上司・風間。女性に対してトラウマ持ちで大食漢な後藤の性格が前作に比べるとちょっと違和感あったけど、2人のラブ面も仕事面も面白かったしさくさく読めました。でも前作ほどははまれなかったかな… ラスト近くで出てきた空汰の可愛さと男前さに全部持って行かれたね♪

  • 上司&部下のキャラクターが色々盛りだくさんすぎて、読んでる途中で「ちょっ!ちょちょ…wwww」って置いてきぼりになりかけること数度。
    とにかく自覚なしに必死な女王様上司がイタ可愛い。
    前作で後藤は大食いの巨漢って描かれてたんで、ちょっとイメージ違ったです。いい意味で裏切られました!!
     
    ……でも私はホームドラマの方が好き。

  • 前半すっごく面白くて釘付けだったんだけれど、中盤ちょっとう~ん?ってなってまた後半釘付け! って事は事件の所がすっごく面白かったんですよね♪

  • 「ホームドラマ」スピンオフ

    公安警察官 部下×上司

    このパターンの場合、クールな上司の心情はあまり書かれなくて、その行動から推し量るのが多いけれど、このお話は彼の視点で気を引こうとしていろいろ画策してたこととか吐露されてるあたりが新鮮。

  • ほのぼのとしていない筈なのに、攻めと受けのやり取りがあまりに真面目で滑稽。

  • 不思議な面白さでした。あんまりらぶとかラノベって感じでなく、本当にドラマみたいな感じでした。ドラマ見てるような不思議な感覚。邦画より洋画。大仰に恋愛!らぶ!BL!て感じではなく、他の要素と同じレベルで恋愛が入ってるだけというか。でもらぶ薄いわーという不満もなく、とにかく不思議な面白さでした。
    恋愛もなんて言うか、面白い組み合わせというか描写というか、奇を衒ってるわけではないけどBLでは新鮮で、テンプレな流れにはいかなくて、なんか面白かったです。最後の最後まで本当は恋愛には至ってなかったりするし。
    一応あらすじでは体育会系下僕×女王様という事で、確かに全く間違ってはないんだけど多分BL読みの人がこれ見て想像するのとは全然違うと思います。説明出来ない!女王様は別にSとかツンデレではなく、ただとても理性的で仕事が出来て、職業柄誰にも気が許せなくて、本当はギリギリの状態になっていた。ところで攻に惚れてしまい、弱ってたせいで告白してしまって潔く諦めると言うのだけど、攻はただ尊敬する人間を癒したいというだけで応じるところから始まるのですが。受の実は弱いとか脆いとかで脆さを滔々と語られるのかと思えばそういう事もなく、時折ちらりと描写されて切なくなる程度でそれもまた新鮮で程よかったです。その一方で攻はとても体育会系で敬語は常に崩さず、口下手で、とても尽くすし敬意や情はすごく熱いし感じるのに、それは恋愛の好きも入ってるのか?と読めなかったです。でも物足りないとかはなく。情があるから。初事後はとても萌えました。尽くし方が素敵。
    全てが等距離で離れた視点から語られてる感じかなぁ。淡々とまではしてない程よい距離。情熱も滲み出てて。その辺がドラマっぽかったのかも。
    会話もテンプレではないから予想外というか、大人の駆け引きめいた部分もあって、さらっと読んでたらたまに何でそういう流れになったのか一瞬解らなかったり(笑)受が最後の部分で完全に崩れたり泣いたり縋ったりするかと思ったら、ぎりでなかったのも予想外でした。大人だし男だしなと。甘やかされる話もいいけど、この話にはこれで良かったんだろうなーと思いました。甘やかさずに奮い立たせる。なのでベタ甘な話や恋愛!て話を求めて読むと肩透かしだと思います。最後に漸く攻が気付いてそういうのになりますが、それまでは人間関係の延長線という感じ。
    いきなり2年飛んだのには驚きました。あと最後の事件はルネ?が優秀な遺伝子の精子の子供の割にあほすぎてびっくりしました(笑)黙ってりゃ助かるのに何でわざわざ違うとか叫んじゃうの。おかげで大変でした。そこだけかなイラっとしたの。
    本間さんの挿絵は初めて見ましたが、挿絵向きじゃないのではと思ってたけどこの作品はすごく合ってて良かったです。どっちもちゃんと良い身体だったし。

  • 前作未読。公安警察官カプなので事件の捜査や逮捕劇などサスペンスな展開はあるけど二人の恋はコミカル成分もあったり。上司・風間はクールな女王受けかと思ったら、部下・後藤を落とすのにもだもだしてたり先走っちゃったり。あげく公私混同とかなんだか可愛い♪精悍な肉体派後藤は大食いなのに燃費よすぎてお腹がすくとパワー激減とか女性恐怖症とか笑えるしwこのカプは甘々になってからが面白そうなので機会があったらその後を書いて欲しい。本間さんのイラストに萌え!風間のプリプリおけつ、Hシーンの後藤の筋肉にヨダレ。口絵もえろちっく♪
    レーベルの番外編ペーパーとコミコミのイラストSSカードはどちらも年末に後藤が風間の大掃除を手伝ってる時の話。相変わらずな二人ですが仲良くてなにより(笑)

  • ハッピーエンド。めでたしめでたし。

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著者プロフィール

6月9日生まれ、双子座。雑誌「小説イマージュ」(白夜書房)1996年5月号に「一枚の遺書」を発表して、新人賞と第12回月間イマージュクラブ賞に選出され作家デビュー。以後、女性向け小説を中心に様々なジャンルで活躍中。主な著作は『スワンドール奇譚』シリーズ(エンターブレイン)など。

「2015年 『恋愛事件捜査係 担当官は恋愛オンチ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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