地獄の果てまで追いかける (ショコラ文庫)

著者 :
  • 心交社
3.45
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本棚登録 : 215
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784778114398

作品紹介・あらすじ

長い髪の女に追いかけられ殺される-幼い頃から毎日のように見る悪夢が原因で、有村祐一は極度の女性恐怖症になってしまった。そんな祐一を気遣った会社の先輩に連れられ女装ホステスばかりの高級クラブへ行った祐一は、そこで恐ろしいほどの美形の男、深見呉葉と出会う。牝丹の源氏名を持つ深見はなぜか祐一を気に入り、優しく酒を勧めてくる。したたかに酔った祐一はその夜、深見に激しく抱かれてしまい…。

感想・レビュー・書評

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  • ★3.0。女の情念こええーー!!どんどんホラー色濃くなる展開は面白かったです。クライマックスの月子消滅のテンションと駆け足感にはちょっとついて行けませんでしたが、丸く収まって何より。ただ残念ながら、全体的にBLではなく女の因縁話にしか思えなくて萌えには引っ掛からなかったけど(女装攻にも萌えはなく)、まずまず楽しめたので良かったかな。

  • 幼い頃が長い髪の女に追いかけられ殺される悪夢に悩まされている祐一はその為に極度の女性恐怖症だ。
    それを知り気遣ってくれた上司に女装ホステスばかりの高級クラブへ連れていかれそこで源氏名「牡丹」の呉葉と出会い、呉葉に気に入られ…。

    とにかく怖かった。
    嫉妬がここまで人を狂わせるものなのかと。

    始めは悪夢に苦しめられる祐一を呉葉が癒しているのに気付くと逆になったいたりと。
    前世の記憶?怨念?etcと。
    悩み苦しみ、でも過去に引きずられそうになっても「今」は違うと祐一の取った行動が突破口となり新たな未来を掴めてホッとしました。

    呉葉の嫉妬深さは変わらないけど、祐一の受け止める心が変化してこれからも色々大変だろうけど幸せになれるかなと。

  • 完全に地雷踏んだ。
    それも立ち入り禁止看板掲げてる地雷原に埋まってる地雷を。

    執着攻は大好物なんですが、前回読んだ分もあわせると、私は宮緒さんと相性悪いのかも……。
    この作品を一言で言い表すなら、



    ただただ怖い



    もうこれに尽きます。
    気味悪いってレベル超えて完全にホラー。
    冒頭一目惚れからしてついてけなかったんですが、
    展開がもう色々とあり得なさすぎて、疲労感が凄い。
    レーターさんが好きなので何とか読めましたが、
    二度目はないです。
    多分この作家さんはもう買わないかな。

  • うん……こういう執着はちょっと苦手だ。
    攻め一人だけの思いで執着するのなら「怖いなぁwこのヤンデレめっ♪」で流せるものを、女の情念を絡ませちゃったりするから背筋から冷たい汗が垂れるような怖さ。
    でもしっかり最後まで読めたからストーリーとしては面白いんだと思う。
    もともとの攻めの中にその粘着気質もあったのかもだけれど……でもやっぱり前世かなんかの記憶に支配されるって怖いわ〜。
    愛情の裏返しとはわかっていても…

  • 久しぶりの宮緒さんでしたが、さすがこのグイグイ来る感じたまりません! 悪夢(前世?)と現実のリンクにハラハラさせられながら、とめどなく高まっていくお得意の執着愛を楽しませていただきました。で、私も好きです女装攻め! また葛西リカコさんの呉葉が…眼福!! うるわしいのにちゃんと男なのが最高です。いつもながらHシーン多いんですが、いてもたってもいられない切迫感があるから飽きずに読めるんですよね。悪夢的な部分の収束の仕方はすっきりしない向きもあるかもしれませんが、最後に愛が勝つ!ってことで。満腹感いっぱいです。

  • 女装攻×女性恐怖症の受。ワクワクして読み進めたら、うわ〜!ホラーだよ〜ホラーBLでした(^^;;ま、そこはBL♡女装した攻がスカートを捲り上げて受を後ろからガンガン突くシーンは楽しかったですね♡

  • なんというか…ホラーなBLでした。互いに夢に支配されながら、それに抗おうとしても逃れられないように惹かれ合う二人。タイトルが示すような執着愛。女装攻めもホラー要素を深める一因であり、エロさも然る事ながら恐さも倍増でしたw
    一般のホラー小説のようにすらすら読めて終盤まで面白かったのですが、割とサラッと上手く決着がつきすぎてしまった感が…。結局悪夢から解き放された今も、攻が受に執着し過ぎているのは変わらず、互いの関係に満足しているようで…まぁ万事OKですね(^_^;)

  • ちょっと変わりダネでよかったかなーと思います。
    なにげにホラーちっくですが。
    イケメンで何かと女性に興味を持たれる祐一だったが、実は女性恐怖症。昔からリアルにある女に絞め殺される夢を見続けているせいだった。
    しかし先輩に連れて行ってもらったクラブでは拒否反応が出ない。そこは女装をした男がホステスのクラブだった。そしてそこのオーナーでありナンバーワンの牡丹は誰もが見とれ、跪くような美女。その牡丹が祐一に一目惚れし、祐一も惹かれていく。
    そして牡丹と一緒の時にはあの悪夢から解放された。
    しかし・・・・。
    平安時代からの怨念が追っかけてきてます。怖いです。執着の物語です。
    さて、月子が消えて牡丹の本性やいかに・・・?という感じでその後もニヤニヤしたくなるような執着っぷりがたまりません。

  • 【観点別評価】文体☆3、文章表現☆3~4、作品としての質☆3、個人的嗜好☆2

    【総合評価】タイトルどおりの執着っぷり。ラストが呆気なかったのが残念。☆3

     ストーリーだけ取り出せば超常現象的というかファンタスティックな話であり、割とシンプルな前世の因縁話で全て説明して大団円に持って行ってしまう辺り、素朴すぎるような気もする。女装攻でありなおかつ元を辿ればNLでリバ(?)というのが好みの分かれる最大のポイントかも。

     この作品はタイトルが示しているとおり、受のことを地獄の果てまで追いかけちゃう攻に重きがおかれているので、受に人間的魅力もとい萌えを求めるバリタチ脳の受ペロリスト読者としては、薄味な受さんに少々物足りなさを感じた。しかし攻ペロリストでなおかつ女装攻やら美形攻やらがお好きだという方にはたまらないと思う。この辺は本当に読み手の好みだろう。

     攻さんの執着っぷりはなかなか堂に入っていて、女の情念を感じさせる描写は凄味があって良い。前述のストーリーの素朴さも霞むくらい迫力満点のヤンデレっぷりである。そのぶんラストがあまりにあっさりしすぎていて、どうしても気になる。

     結論としては、攻のスペックと怪談的な幻想性がハマれば美味しくいただけると思います。個人的にはCPがやや地雷で、濡れ場もちょっと苦手な感じで苦戦しましたが、これは本当に嗜好というか相性の問題ですので、「イケる!」という方は是非。

  • 少し変わったお話。ホラー要素が強いです。
    BLなんだけど「道成寺」みたいな要素があるので、あんまりBLという感じは強くない。
    でも最後に月子の執念を振り切るから、やっぱりBLかなっていう。

    祐一の擦れてないところがすごく可愛らしかった。呉葉に殺されてもいいというところは、強いなと思った。
    呉葉の惚れっぷりもよかった。後半はだいぶ怖かったけれど、必死に抗ってるところははっとする。

    葛西リカコさんのイラストがとっても素敵。

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著者プロフィール

(みやお あおい) 2011年プラチナ文庫『堕つればもろとも』 (フランス書院)にてデビュー。以降、BL各社で活躍中。

「2016年 『シークレットクルーズは危機一髪 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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