- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784778200541
作品紹介・あらすじ
「速く確実に質の高い日本語能力が身につく」教授法=岩崎メソッド(MISJ)の開発者・岩崎美紀子が語る日本語教育を含む言語教育の課題と新たな指針。
感想・レビュー・書評
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独自の合理的日本語教育を構築し、その発展を望んでいるのは分かるのだが、具体的な教育方法に関する記述が良くまとまっているとは言えず、理論構築に膨大な時間がかかってしまったのは、まさにこの著者の「MI」なんとかという理論への憧れにあるのではないかと疑いたくもなる。本格志向なのはいいが概念や事例のチャートが煩雑で、さっと分かりにくいものになっている。もっと気軽に「さっと覚えられる日本語の教え方」くらいで良かったのではないだろうか。本著の後半は日本の教育の現状や役人批判やらで、繰り言がたらたらと続く。なんだか恨み言はたらたら述べる割には、自身のメソッドについてさっと語らず、ケチ臭い感じを受ける。
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作者はMISJという名の独自の日本語教育システムを構築し、
日本を全く話せない外国の方々でも、30時間未満の授業で
「てにをは」を使い分けて話せるようになる、みたいです。
私は、外国語学習は完全に気合いと熱意と根気だと思います。
いかなる教育をうけたとしても、本当に使いこなせるようになるまでは
長い年月をかけてゆっくり強化していくほか術はないです。
ただ、サバイバルや簡単なビジネスを可能にする程度であれば
即座に習得可能なのかもしれませんね。
いずれにしても、いまだに「てにをは」を間違える私としては、羨ましく感じます。
作者が危惧している問題、
近い将来、日本には日本語もろくに話せない日本人しかいなくなってしまうのでは?
は留学生であった私でさえ杞憂でないことが解ります。
SFCや他の大学も、年々少なくなってきているとは学術界の方に聞いていますが、
中途半端な英語しか話せない帰国子女をを大量に受けいれています。
日本語力のほうも、留学当初の私とだいたい同じレベルだというから驚きです。
オーガニックに日本語を上手く話せるようなカリキュラムで確実に育成しないと、
社会に日本語も英語もろくに話せない人が大量に放出されることになり、
作者の見解に拍車をかけそうです。
http://www.bpsinc.jp/plog/archives/563