家のない少年たち 親に望まれなかった少年の容赦なきサバイバル

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著者 : 鈴木大介
  • 太田出版 (2010年12月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784778312367

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家のない少年たち 親に望まれなかった少年の容赦なきサバイバルの感想・レビュー・書評

  • 家のない少女は売春や風俗
    家のない少年は犯罪や暴力で

    言われてみればそうだとしか思わないけれど
    一般的な家庭で育つとあまり意識して考えてみない事かもしれない。

    風俗に嫌悪感を抱く人は何故そこで働くかまでは考えずに嫌悪する場合が多いだろうし
    強盗や詐欺をする人達は何故そうするのかは考慮されずに嫌悪され。
    まあ、犯罪の場合は理由がどうであれ同情しづらいけれど。
    貧民側はお金を奪われた方に同情しまくる。
    汗水流して働いたお金を失ったら殺意わくかと。

    この本を読んで問題だと思ったのは「経歴」云々の件。
    母子家庭で、母親が男のところに転がり込んで生活していて、その後DVで祖母の所へ行ったものの、小学生の時に祖母が他界、施設へ行くも環境が悪く、学校でも救いの手がなく、中卒で、少年院行き

    …就職するのに履歴書、どう書けばいいのか。確かに困る。更生に力を入れて採用する企業の話も聞いた事がある気がするけれど
    そう簡単にそこらにはないですよねえ。
    しかも犯罪で生活を続けていい歳になってしまったら
    ホントにもう、履歴書の経歴をどうすれば良いのか。
    あきらかにうさん臭い履歴書不要で日払いしかも手渡しの仕事とか駅とかで看板持って労働者募集する能力が低くて普通の仕事で使ってもらえないとしか思えないような人や、障害があるのか健常者には見えない言動をする人が多い、某派遣みたいな所しか行く所がないのでは。

    努力してカタギの中に入って行く人もいるようですが
    簡単ではないうえに
    その困難に立ち向って行こうと思えるだけの「何か」を持てるかというのは
    …運、もあるかも。と思ったり。
    この本に出て来る1人は恋人が出来た事がきっかけで変わったようで。
    ありがちだけど結局愛って凄いですね;

    全ての犯罪者がこの本に出て来る方達ほど家庭に恵まれなかったという事はないと思いますが
    犯罪者を減らす為に必要なのは子供を守れる社会なのかなと思いました。
    じゃあその為に何が出来るかと問われれば
    回答に困るのですが
    自分の周囲で気付く事があれば児童相談書に連絡する程度でしょうか。
    大切なのは考える事。
    そういう意味で明確な回答はなくとも
    中学生あたりの年代の人に読んでみてもらいたいです。
    かいつまんでまとめて授業などでも使えそうに思うのですが。

  • 読んでよかった。読み終えてから読まなければいけないと感じた

  • 不良少年たちのはじまりは、空腹だった。空腹から万引きし、周囲の大人たちと対立。保護されなければ、エスカレートして加害者の側に行く。
    情報化の社会では少年たちこそが容易く荒稼ぎする。不良とヤクザの境目が曖昧になっている。

  • 筆者の熱量をビンビンに感じる筆致でした。
    平成の犯罪史の一つとしても読めます。
    子どもを持つ親として自らを振り返る機会にもなりました。
    ギャングース、読まねば。

  • 2016.02.11

    家のない少女たちの話と同じく、家のない少年たちも逞しく、頼もしすぎるくらい彼らは現代の闇に溶け込み、自分の生きる道を探していた。

    そのストーリーは、どれも『普通に』生きてる私にとっては想像すらできないものだった。
    読み終えた後は不思議とスカッとするような、すごいものを読んだ!こんなにも自分の知恵と経験、バイタリティを持って賢く生きる彼らが羨ましい…いやいや犯罪犯してるし、という不思議な読後感でした。

  • 知らない世界を知ることができる。
    視野を広げよう。

  • 純粋にリアル。面白い。

  • 2015.5.29読了。
    私が全く知らなかった、実際に犯罪歴のある少年たちの話。途中、何度も小説を読んでいるような感覚に陥ってしまうほど、「遠い世界の出来事」のように感じてしまった。
    最近は、なにか少年事件があるとその背景や、犯人となった少年の生育歴なども取り上げられることはあるけれど、面白半分だったり、その少年を犯罪に駆り立てた「犯人探し」になっていたりで、やはりその印象はメディアによって操作されてしまっているのかな…と、この本を読んでそんなことを思った。
    もちろん、犯罪は許されるものではないし、同情できる背景があったらその罪が軽くなるかと言えば、必ずしもそうではないけれど、この本のような情報にも触れて、普段から多面的な見方を心がけていたいな、と思う。

  • 恵まれない環境で育ち、犯罪に手を染めた少年たちの哀しい背景を紹介するルポ。内容は衝撃的で辛いが、悲観的ではなく新たな視点を与えてくれる良書。

  • 漫画「ギャングース」の元になっている本。様々な裏稼業人が登場するけれども、どれも個性にあふれ、犯罪者とはいえ憎めない。

    どの裏稼業人(本書は、裏稼業人の中でもヒエラルキーの下にいる人たちの話が中心だ)の話からも、生い立ちからくる孤独、普通の少年時代を送れなかったがゆえの教育や経験の不足、社会からの疎外感を感じる。そしてどこまでも自分の「居場所」を求めもがく彼らの姿は、とても苦しい。
    一方、そのような状況にも関わらず最後に「誰かのせいにしていたら解決しない」と宣言する姿には胸を打たれる。

    あと、僕自身も似たような生い立ちで、かつ10代の頃は本書に出てくるような少年たちと交流があったので、著者はよく取材しているなと思った。

  • 成り上がりの物語として面白く読めた。やってることはめちゃくちゃだけど。成り上がれずに底辺にいる人たちもいっぱいいる。

  • 少女http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/479666632Xを読んだので次は少年。
    生まれたときから被害者の少女たちは被害者に育ち、少年は加害者に「成り上がる」。
    取材をもとに、生半可な「不良」ではないド底辺をさすらうしかない少年と元少年を描写する。

    少年院で知り合って唯一の信頼を結ぶ少年グループ、勤勉な振り込め詐欺師、頭の悪いホストを食い物にする知的ホスト、食い物にされる知能の低いホスト…
    弱者はとにかくカモにされ、助けを求められない犯罪者は格好のターゲットになる。
    賢い子を見れば「まともな環境と、まともに生きるための知識があればどんなにきちんとした人になれるだろう」と悲しくなる。
    どこにいっても上手くいかない福祉の領域に片足つっこんでる子を見れば「なんでこの子を放置しているんだ」と腹が立つ。
    社会のネグレクトは、被害者として育ったこの子たちを加害者に育て、新たな被害者を生む。

    少女版を読んだとき、少女たちの置かれた状況がひどいのは当然だけど、周りの大人がかつての子供だったことに目がいっていないんじゃないかと思った。
    でもこちらを読むと、ちゃんと理解している。
    理解して、それでも子供がこんな風にしか生きられないことに憤っている。
    少年たちが犯した罪も同様に、この本でテーマにしているのは少年たちだから、被害側には触れずあくまで「この子たちがこうなった過程」にしぼって書かれている。
    書いてないだけで忘れてるわけじゃない。

    実は一番衝撃を受けたのは、著者が裏モノ系の犯罪実録雑誌を「いざというときの豆知識として読まれている」と書いていたこと。
    私はこういうのは下世話な好奇心というか安全な場所から危ない場所をのぞきたい気持ちで読むものだと思っていた。
    私がためしてガッテンを見るみたいに、使う使わないは別として「実用」のジャンルとして読む人もいるんだってことが、ひどい状況におかれた人たちを一番リアルに感じさせた。

  • いわゆる「非行少年」の実態に迫ったノンフィクション作品。鑑別所や少年院、親のネグレクトなど、様々な原因により非行へと走った少年の、本当の目的や夢、居場所を求めさまよう姿が印象的。

  • おもろーい。
    加害者側もなんかの被害者っていうのはわかる。
    けど、貧困でも、虐待されても全うなやつもいるしなあ。
    最終手段って感じはわかる。
    こういう批判は的外れなんもわかる。
    いろいろ知恵の働かせ方はあるな。

  • そうすることでしか生きていけなかった少年や、そうならざるを得ない状況で生きてきた少年たちのノンフィクション。だからって犯した罪を許すことはできないし、許したくもないのだけど、彼らの生きてる世界と私の暮らす世界は間違いなく隣接していて、どちら側で生きるかの違いはほんと些細なことでしかないのかも。

  • 取材期間10年という歳月を経て綴られた『居場所のない少年たち』の魂の軌跡。底辺で仲間となって社会への「復讐」を開始し、巨額の大金を手にするも得ることの叶わぬ『居場所』重い現実を突きつけられます。

    本作は『家のない少女たち』対を成すノンフィクションであると個人的には捉えております。家や地域に居場所のない少女たちは自分の体を武器にして売春なり何なりをするという衝撃的なことが記されておりましたが、『じゃあ、家のない少年たちはどうしているのか?』という問いに答えを出すのは本書で、彼等はストリートにおり、10年もの長きに渡って彼等を追い続け、マスメディアなどでは決して語られることのない日本の最深部を筆者だからこそ描き出すことの出来た、ノンフィクションの傑作であると思います。

    個人的な体験をひとつ思い出すと、建築現場なんかで働いていると、彼等のように現役で『ヤンチャ』をしているか、もしくはかつてやっていた、なんていう経歴を持っている少年、もしくは元少年と出会うことがあり、休憩時間などで彼等の話を聞いていたことを思い出すと、詳しくは書けませんが、なるほど、確かに思い当たる節があるなぁとそんなことを考えておりました。後に彼等も『事件』を起こして塀の中に行ったなんていうことを風の頼りに聞いたりすると、そんなことを否応なく思い出します。

    話はそれましたが、ここに出てくる少年たちの生い立ちは一様に、家族や地域から取り残され・虐げられ、居場所を失った者たちばかりで、ここでは龍真と呼ばれる少年を中心に少年院で出逢った『兄弟』といえる仲間たちと、「社会」に対する復讐を出所後に誓い合うのです。彼等が自由を得たあとに行ったことは詐欺、闇金、美人局、架空請求、強盗――というニュースをにぎわせた犯罪で、『龍真グループ』とは別に振り込め詐欺の若手幹部が出てくるのですが、彼の書いた『業務日誌』などが公開されており、そのあまりの生々しさは読んでいて背筋が寒くなるほどでした。

    龍真たちは「タタキ」と呼ばれる不良が集めたカネをあらゆる手練手管を駆使して奪い、なんとそのカネが2億5000万というとてつもない額に上ってしまいます。彼等の豪遊によって1億6000万円に目減りしてしまいましたが、それでも4人で山分けして一人頭4000万円というとてつもない額を手にした彼等は戦場から日常に復帰した帰還兵のように、無気力な状態になってしまいます。

    そんな彼等にもやがて、捜査の手が伸びるようになってしまい、仲間であるスギとサイケが警察に捕まったとき、龍真は『オメーは自分のことだけ考えて、飛べ!』と説得され、身柄を交わすことになります。そして、現金を隠している場所に行ったとき、二人から龍真に自分たちの金を託されていたことを知り、男泣きに泣く龍真。

    そんな彼は1から不動産の勉強を開始し、まさに血を吐くような勉強振りで、不動産投資家として成功するのです。彼の人生はまれに見るほどレアな『成功例』ですが、ここでは凄惨な『潰し合い』によっていずことなく消えていった『家業人』のことなどが赤裸々に語られており、日本が抱えている『暗部』を突きつけられたような気がして、読み終えた後はあまりのショックにしばらくの間、何もすることが出来ませんでした。彼等がよく口にする『リアル』の意味がなんとなくわかったような気がしてなりません。

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家のない少年たち 親に望まれなかった少年の容赦なきサバイバルの作品紹介

詐欺、闇金、美人局、架空請求、強盗-家族や地域から取り残され・虐げられ、居場所を失った少年たちは、底辺で仲間となって社会への「復讐」を開始する。だが大金を手にしてもなお見つからない、"居場所"。彼らはそれを探し続ける。取材期間10年、語られなかったこの国の最深部を活写する、震撼ノンフィクション。

家のない少年たち 親に望まれなかった少年の容赦なきサバイバルはこんな本です

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