ゴロツキはいつも食卓を襲う フード理論とステレオタイプフード50

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著者 : 福田里香
制作 : オノ・ナツメ 
  • 太田出版 (2012年4月12日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784778313135

ゴロツキはいつも食卓を襲う フード理論とステレオタイプフード50の感想・レビュー・書評

  • 小説で、映画で、マンガで、よく見かけるあんなシーン、こんなシーン。
    そんな"お約束"シーンから、特に食べ物が登場するステレオタイプを50パターン取り上げて、著者が真剣かつコミカルに解説したのが本書。

    例えば…
    ●食パンをくわえて走ると、転校生のアイツとぶつかる食パン少女。
    ●美人についうっかりみとれると、調味料をかけすぎる。
    ●マスターが放ったグラスはカウンターをすべり、必ず男の掌にぴったり収まる。

    どのステレオタイプも、「あるある!」というものばかりで、さらにそこからのストーリーの展開パターンも「そうそう!」と思わず肯いてしまうものばかり。
    だけど、それでも本書がおもしろいのは、「食べ物がこう扱われているから、あるいはこういう象徴となっているから、視聴者はこう感じるのだ」という部分まで分析されているから。
    食べ物に主軸を据えて"お約束"シーンを見ることで、より味わいが深まるのです。

    また、コメディでの取り入れ方にもなるほど!
    バナナの皮ギャグのように、はじめからギャグとして定着しているものもありますが、"お約束"として万人に定着しているからこそ、そこからギャグとして派生していくパターンも多いのですね。

    もう1つ、本書の魅力的なポイントは1章ごとに添えられた、オノ・ナツメさんの挿画!
    おしゃれに切り取られた"お約束"シーンの1コマは、読者の持っているその場面の既視感をより一層高めてくれるのです。

  •  借金取りはちゃぶ台をひっくり返し、カーチェイスでは果物の屋台にひっかかりオレンジが舞い散る。転校生はトーストを咥えて駆けてゆき……と食べ物にまつわる「フードステレオタイプ」のあれこれを取り扱った本。
     「ああ、こんなシーン見たことあるな」とか「確かに○○してると△△に見えるなぁ」とか、うんうんうなずく。
     どちらかというと映像や漫画という視覚に拠った手法で有り、ぱっと見わかりやすいものでもある(悪い意味では無く、ある意味すごい洗練されていると感じる)。
     しかし、そういう分類手法を覚えてしまうと、映画に出てくる食べ物にまつわるあれこれが気になってしまいそうだわ。

  • まぁこんな内容で一冊本がかけるなぁという感じなのですが、逆にいうとこれで書いてしまうのはすごいなと。
    中身は全然無いに等しいです。

  • なかなか楽しめました。タイトルにあるような、悪役とフードとの絡みについてがとてもいい。
    ちょっと途中で飽きてくるんだけど、挿画はイキイキしているし妄想の取り混ぜ方も妙に腑に落ちる。面白いと思います。

  • 漫画、アニメ、ドラマそして映画に出てくる「食」なシーンについてのあれこれを書いたエッセイ集。
    ちょっと昭和な感じもしますがまぁまぁ楽しめました。
    本文だけなら星3つだけどオノナツメのイラストが素晴らしいので4つ半になりました~

  • 意地悪な子供は食い意地が張っていてたいてい太っている、とか、さまざまなマンガや小説、映画における独自のフード理論。
    独自とはいっても、かなり言い得て妙なものばかりで、とてもおもしろかった。

  • ”フード理論”なんて謳われているので、なんらかの研究を踏まえた理論なのだと期待して購入したが、実際にはほとんど全てが著者の個人的見解でしかなく、なかには著者に指摘されるまでもないものも多い。
    オノナツメの挿画は素晴らしいが、それ以外は特に見るところもなかった。

    売却。

  • 「物語に食べ物を上手く登場させることで、 登場人物の心理や人物像や置かれた状況を表現している」というフード理論を提唱する福田里香さんのエッセイ。「失恋した女の子をなぐさめるのは温かいココア」「隠し事をしている人が持つカップ&ソーサーはカタカタ震える」など俗にいう「あるあるネタ」を理論付けて50例ほど紹介している。一気に読むというよりは、つまみ食いをするようにパラパラ読んでいくのが似合う本。一気にも読めるけど、多分疲れてしまう。途中ちょっと飽きることもありましたが、よくここまで理論付けられるなあと感心。そして、語彙力が豊富!恥ずかしながら初めて出合う単語がいくつかありました。きっと今までたくさんの言葉に触れてきたんだろうなあ。

  • これは面白そう!
    ほしい!

  • マンガ、アニメ、映画、ドラマなどにさりげなく(わかりやすい役割をもって)出てくる、様々な食べ物や飲み物。
    それらには、こんな効果・意味合いがあったとは…。
    読んで納得。いわれてみればその通りの事ばかり。
    腹に落ちまくり、腑に落ちまくりの考察ばかりだ。
    たくさんの腑に落ちるが詰まっているのは、もちろんの事、卓越した文章に魅了された。 上手い。美味い。
    ともすれば、「ただの思い込み」に陥りかねない事を、ここまで「理論」に仕上げる力。 とにかくすごい。

  • 宇多丸さんのラジオ番組タマフルで「フード理論」を提唱した福田利香さんの、フード理論を一冊にまとめた本。映画あるある本としても、一風変わった(それでありながら腑に落ちる)映画論としても読める。オノ・ナツメさんの絵も趣があって面白い。ヒールは食べ物を粗末に扱い、ベビーフェイスは食べ物を美味しそうに食べる、という「フード理論」はけっこうエポックな映画の見方で、この一冊を踏まえて映画を観ると、また面白い発見があるかもしれない。

  • 理論、じゃなくて、あるある、だよな。
    オノナツメさんの挿絵は素敵だし、実際作品に登場する食べ物の効果はある程度鮮烈なイメージとして残るけどね。
    分厚い割に内容は薄い。

  • フード理論の本。

    フード理論とは?
    著者福田里香さんが研究している、
    「物語に食べ物を上手に登場させることで、
    登場人物の心理や人物像や置かれた状況を表現している」
    と言う理論。

    たとえば少女漫画でのココアの登場は傷ついた心を癒すシーン、とか
    逃走するときは厨房を駆け抜ける、とか
    もちろんご存じ食パンくわえて走る遅刻少女がぶつかった相手は…についても。

    パラパラと読んで面白いなあと思っていたんだけど、
    だんだん、パラパラとしか読めないと言う事に気がついた。
    (つまり途中で根気が無くなり、手放してしまう)

    久しぶりに会った友達との会話、
    ずっと思い出話だけしているみたいな、
    「そうそう、あったあった、そうだったね~」って
    まあまあ楽しいんだけど、それ以上はない、と言うか。

    並んでおしゃべりしながら歩いていたら
    急に行き止まりだったと言うか。

    オノナツメさんのイラストはとっても素敵で、
    そのイラストから色々思いつく(?)ので、
    洒落たイラスト集に
    ちょっとした面白い読み物が付いている、と考えれば…

  • 惜しいなあ。語彙が豊富で読みやすい文章。フード理論自体はとても面白い。なのに、最期まで読ませる工夫がいまひとつ。これは編集者の責任やと思うね。

  • オノナツメさんの挿絵にひかれて購入 内容自体はまぁ・・・ってカンジでしたので☆は挿絵分で(笑

  • 作品のディテールやシチュエーション、キャラ付けに関しての食べ物飲み物関係のあるある集なのだが、出店は不明のままに加え、取り上げられているのは所謂ベタな、原形であって、すでに80年台に相対化、再構築された事象ばかりだ。ここからすでに一回り二回りしているのだから、そこに言及せずしては、単に低レベルのネタ談議に過ぎない。テーマは新しいのだから、表層に終わらず、さらに掘り進めてほしい。

  • 作者が提唱する「フード三原則」こそなるほどと思ったが、あとは良くも悪くも食とフィクションに対する「あるある」集。

  • 進撃の巨人という作品はそもそも、作者の諫山創先生がフード演出理論にインスパイアされていろいろ書いたという風に公言もされている作品だそうです。知らなかった。いままで積ん読してたんですが土日で一気読みしました。物語で食べ物に注目するのっておもしろい。フード三原則だけでも押さえておくと自分の作品にも有効に応用できそうと思いました。

  • 「すわっ」って何かなと思って検索してみたら、「漫画『ARIA』に登場する晃・F・フェラーリという人が突然の出来事に驚いて発する語。」らしいです。

  • これは、オノ・ナツメさんのイラストに引かれて手に取った本。
    フード理論らしからぬ表紙です。ゴロツキだからでしょう。

    古今東西のさまざまなドラマのある作品には、食べ物がある一定の効果を上げる役割を果たしているという、ステレオタイプ化されたフード表現について語られたエッセイ集。
    著者はお菓子研究家なので、食へのこだわりもひとしお。

    タイトルに加えて

    ・なぜ、賄賂は、菓子折りの中に忍ばせるのか?
    ・なぜ、絶世の美女は、何も食べないのか?
    ・なぜ、カーチェイスではね飛ばされるのは、いつも果物屋なのか?
    ・なぜ、末期の水は、いつも間に合わないのか?
    ・なぜ、焚き火を囲んで、酒を回し飲みしたら、仲間なのか?
    ・なぜ、逃走劇は厨房を駆け抜けるのか?
    ・マグカップを真顔でかかえたら心に不安があるか、打ち明け話がはじまる

    などといった項目が並び、それを眺めているだけでも楽しい気分になり、はやく読んでみたくなります。

    ○ なぜ、賄賂は、菓子折りの中に忍ばせるのか?

    水戸黄門、大岡越前、暴れん坊将軍、遠山の金さん、必殺仕置人などといった時代劇で必ず登場する、小判の賄賂を贈るシーン。

    「山吹色のお菓子」というのは小判の隠語だったそうで、一見普通の菓子折りに見せかけて中は小判がズッシリ、というのが定番化されたよう。
    著者は「お菓子の下に小判とは、快楽の下に欲望をinすることだ」とアダルトな表現をしています。

    また、少女マンガでよくある「失恋でやけ食い」というエピソードは、ちょっと失恋者がこの恋を一応吹っ切ったという意味をコミカルで可愛らしい行為で伝えることで、少女らしさをアピールしているとのこと。
    「失恋相手を好物のフードと置き換えて、満たされなかった恋情や所有欲、性欲を食欲にすり替える行為に他ならない」と言われてしまうと、マンガの夢がなくなってしまいます。
    恋わずらいで細くなった色をやけ食いで解消するという相関関係も述べられていました。

    ○ 朝、「遅刻、遅刻……」と呟きながら、少女が食パンをくわえて走ると、転校生のアイツとドンッとぶつかり、恋が芽生える

    この長い項目には笑ってしまいました。なぜか何度もまんがで見たことがあるこのシーン。おそらく愛されるドジッ娘を現す食パン少女の存在は、日本でしか通じないのではないでしょうか。

    ○ カーチェイスではね飛ばされるのは、いつも果物屋

    これは、ヨーロッパの映画などでも見かけるものです。
    きれいに並べられたフルーツが、車の乱入であちこちにころころと散らばって行き、辺りはてんやわんや。なのに当事者たちはカーチェイスを続けて走り去る、といった、人騒がせな状況。

    車が人を跳ね飛ばすのは、もってのほかです。ドラマどころではありません。
    ほかのものでも、たいていは面倒な話になります。
    ただそれが果物屋の商品だと、すこし擦ったかもしれないごく軽い衝撃でも、軽くて不安定な丸いフルーツは四方八方に転がって行くため、絵的に派手な演出となる割に、フルーツは壊れて痛むほどではないため、実質的な損害も少ないという安心が得られるという、死角なしの優秀なステレオタイプフードなのだそう。

    (まあよくあるパターンだね)と思われることを一つ一つ採り上げているのがおもしろいですが、難を言うと、50も項目を挙げるのは多過ぎの感があります。
    もっと絞って突き詰めていった方がよかったのではないかと。
    目次だけでおなか一杯になれるものの、肝心の本文の方は「理論」というには軽すぎて、今一つつかみが足りない気がしました。

    各項目にオノ・ナツメさんのイラストが載っているのが、ファンには嬉しいところ。
    時々退屈な箇所はあったものの、総じて楽しく読めました。

    食べ物の話は誰とでも盛り上がるし、いい話題にもなりそうです。

  • (2015/6/5流し読み終了)
    食べ物に関わる「あるある話」
    食べ物から派生する物語。どこかで見た事がある、映画やドラマ、小説でよく使われるシーン。
    タイトルもそのひとつだけど、一番わかりやすいのは、「バナナの皮ですべってころぶ」かな?50の話を作者独自の考え方で掘り下げています。そんなことあるの?って思う事もあり。
    でも、まえがきにあるフード理論のフード三原則にはうなずけた。
    まえがきとあとがきはちゃんと読んだけど、私は目次だけで充分かな。。。

    【フード理論のフード三原則】
    1.善人は、フードをおいしそうに食べる
    2.正体不明者は、フードを食べない
    3.悪人は、フードを粗末に扱う

    (内容)
    福田里香が唱える話題沸騰の「フード理論」、ついに書籍化! オノ・ナツメの小粋なイラスト50点以上収録。

  • 一言でいうと映画あるあるの本って事になるが
    ステレオタイプフード理論って概念を考えだした事が素晴らしい。

    51ものエピソードが必要だったのかがあれで、ポンと膝を打つ部分もあるが、無理やりかな?っていう話もあり、
    でもこれから先、ここに出てきたシチュエーションが気になってしまうのは事実。

  • 漫画、映画などの作品を「フード」という観点から論じてみると・・・・

    「フード」とは、食べ物、あるいは食にまつわる行為、状況など、とにかく「食」関連と考えてください。するとそこから、ある程度の「類型」が見えてくるらしい。これがまた、そうそう、こんな場面見たことある!(でもどの作品のどの場面だっけ?)例えば、少女が食パンをかじりながら慌てて登校すると曲がり角で見知らぬ男の子にドン!!(笑)

    人間の3大欲のうち、老若男女問わず一日も欠かすことがない、しかも能動的でバリエーションに富むのは「食欲」、つまり食べるという行為。何を、どこで、誰と,どのように食べるのか、あるいは食べないのか。そこから導き出される「フード理論」は、なるほどどまさに「腑に落ちる」ことばかりで、非常に面白かったです。

    少女が食パンをくわえながら走っているのにも、意味があるらしいですよ^^

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