マンガと音楽の甘い関係

著者 :
  • 太田出版
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本棚登録 : 277
感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784778313524

感想・レビュー・書評

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  •  常に少女達の憧れを映し続ける少女漫画、ひいては少女文化を考察するにあたって非常に興味深い一冊に出会えた。
     作中に出てくる音楽は勿論、更にはネームやコマ割りのリズムに配置といった絵の部分まで考察しているのは素晴らしい。「乙女心のインテリ欲」を始めとして、なるほど!と合点がいく指摘が多々あり、コンパクトに纏まっていながら中身の充実度は満点。
     ―堅苦しく書いてはみたが、著者の音楽と漫画への溢れんばかりの愛に共感しきり。

  • 面白かった。著者のマンガと音楽に対する深い愛が伝わってきた。
    ヤマシタトモコの作品の全部にイメージ曲があるなんて初めて知ったわ…コミック持ってるのに。
    水城せとなのサエコの声についての話なんかも、面白くて印象に残った。
    私自身はマンガから音楽を聴き取った(気がした)経験はないし、音楽を聴きながらでも余裕で執筆できるし、クラシックなんかは特別お気に入りの曲以外はまったく魅力がわからないんだけど、私じゃあそこに流れてる音楽を聴けないだろうな~と思いつつも、それでもここで紹介されているマンガの全てに目を通してみたくなった。(実際二冊注文した)
    それに、自分が普段何気なく聴いている音楽がどんな種類のものなのか、そぜそれを好んでいるのかを初めて考えたかもしれない。
    いい読書だった。

  • MAG・ネットで拝見してから気になっていた高野さんの書籍がやっと読めたことがまず嬉しかったです。音楽と漫画はお互いがお互いを表現することは難しいと思うんですが、それをあえてするのは何故か、それが魅力的に思えてしまうのは何故か、すっきり解決する本でした。基本的には高野さんのお好きな漫画をたっぷり盛り込んで音楽と絡めて語るという形という、なんとも商業本というよりレポートに近い同人誌みたいで、さくさくと読み進めることができます。興味深いこともたくさんありました。なにより、こうして愛してる作品をリスペクトできることが素敵で、好きでたまらないという気持ちが読んでいて伝わる1冊でした。

  • 少女マンガにおける『音楽を描く』とはどういうことか、というのをテーマとしたなかなかにマニアックな本。
    題材になるマンガも新しいものから古いものまで幅広く、読んだことのない作品は読んでみようという気にさせるのは作者の作品愛がビシバシ伝わってくるからであろう。
    音楽表現にまつわる考察はもちろんだが、少女マンガに求められるエッセンスについての考察も鋭く、そちらも楽しく読めた。

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