美しき英国パブリック・スクール

著者 :
  • 太田出版
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本棚登録 : 191
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784778315467

感想・レビュー・書評

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  • 偶然、本屋さんで見かけ、そのときは積読があまりにも多かったので購入を諦めるも諦めきれず、後日、結局手に入れた本ですが、手に入れて良かったです。

    中立的というか、無駄にパブリックスクールに対して夢を抱いていない文章が好感が持てました。日本で思われているパブリックスクールよりも、現実のそれはもっと地に足着いていて、ロケーションこそ夢のような場所や建物ですが、そこで行われているのは上質の教育であり教養であって、夢物語ではないのだとわかる内容で、好きでした。

    どこかのレビューで、ハリー杉山さんのインタビュー内容が鼻につくとあったのですが、一体どこが鼻につくのだろうかと不思議に思いながら読みました。
    ハリー杉山さんだけでなく、イートンの卒業生二人や、他の学校の在校生もそうですが、繰り返し使われる「自分のスペースを確保するために戦う」という言葉や「他人との距離感をつかむ方法を学ぶ」といった言葉に裏付けされる、自立心(自分のことは自分で面倒をみる)が鳥肌が立つくらい好きです。

    本の中で紹介されているのはパブリックスクールすべてではありませんが、友人・知人の出身校だったりして、また自分の出身校にとても近い雰囲気の写真があったりして、非常に懐かしく思いながら読みました。

  • イギリス関係の本、イギリスの小説などでよく出てくるパブリック・スクール。知ってるようでそうでもなく、実態はどうよ?と読んでみた。
    取材許可が下りた6校はそれぞれ概略と写真が載っており、取材できなかった学校のうち1校は卒業生へのインタビューで補っている。
    まず学費がとんでもなく高い。お金持ちでないと入学できない。結局パブリック・スクールはそれに終始していると言っても言い過ぎではないんじゃないかと。しかし教育内容は守備範囲が非常に広く、充実している。オックスフォードやケンブリッジへの進学を視野に入れた教育をしているとのことであるが、決して受験偏重ではなく、教養を深める・広げる教育となっている。こういう教育はお金をかけることと表裏一体だと理解できるのだが、お金持ちではない一般家庭の子は、こういう教育を受ける機会はおそらくないわけで、こういう学校の存在自体が、イギリスはやはり階級社会なんだなと思わせる。日本にも中高一貫校はあるが、次元が違う。
    パブリックスクールの多くは男子校で、共学は少ない。女子のエリート教育へのニーズは少ないんだろうか。この本の主旨とは違うんだろうけど、そういう方向の記述はない。あとは、男子校が多いということで恋愛事情、特に男子同士の恋愛についてたびたび質問をしているのがおもしろかった。日本の読者には、そういうニーズが…あるだろうな。
    パブリック・スクールってどんなところよ?をざっくり知るにはこれで十分ということで、少々甘いが星5つ。

  • パブリックスクール好きなら持っておいて損はない一冊。
    イギリス国内の数カ所のパブリックスクールを取材して作られているが、写真や在校生インタビューでかなりイメージを湧き立てる。楽しい。
    各校の特色はあまり分からなかったかも…。何度も読みたい。

  • 美しい本だったし、あるあるーというのもありで楽しく読んだ。
    新書「パブリック・スクール」を読んだ後に読むとなお理解が深まる。

  • イギリスの裕福な上流・中流階級が通うパブリックスクールを綺麗で豊富な写真とともに紹介いています。
    おとぎ話みたいな世界しか想像できていない私にとってとても楽しめる一冊でした。

    卒業生や在校生のインタビューがあったのもよかったです。

    授業内容はこれでもかというほど充実していて学問や芸術を突き詰めるにはいい環境だな、と思いました。
    生徒が希望すれば大抵は実現してくれるところがさすがだな〜。

    人によって馴染めるか馴染めないかに個人差はでてくるでしょうけど。
    インタビューにも「いい思い出がない」という声もあったようですし。

  • 英国のパブリックスクールのいくつかを豊富な写真とともに紹介するもの。ゆったりとした敷地に建つ趣ある校舎で学ぶ良家の子息たちというイメージにぐいぐいはめていこうとする感じ。「風と木の詩」的な世界を期待するような雰囲気もむんむん感じちゃう。
    初版のせいもあるだろうけど誤字多し。

  • いやぁ、これは、ハリーポッター現実版。素敵すぎる。カッコよすぎる。買って眺めたいけど、ちょっと買うのに勇気がいるので立ち読みで我慢w

  • イングランドとスコットランドにあるイギリスの名門パブリック・スクールを紹介した本(2016/12/11発行)

    イギリスの王子も在籍し、歴代首相をはじめ多くの著名人を輩出したイートン・カレッジやハロウ・スクール他4校の名門パブリック・スクールを取材し、生徒の学生生活やパブリック・スクール独自の慣習からスポーツまでを取り纏めて書かれています。 写真やイラストを多く交え解説していますので、読みやすい本だと思いますが、ホモセクシュアルやゲイについても触れているので、ノーマルな倫理感を持つ方には微妙な本かも知れません。

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