殻都市の夢 (F×comics) (Fx COMICS)

著者 :
  • 太田出版 (2005年11月1日発売)
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本棚登録 : 717
感想 : 50
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (182ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784778320041

感想・レビュー・書評

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  •  初挑戦の鬼頭莫宏作品。架空の都市で繰り広げられる男と女が綴る物悲しい夢の残滓。SFであり、ヒューマンドラマでもある物語。
     掲載誌がマンガ・エロティクスFであったため、そういうシーンがあるもののそこは嫌み無くさらっと読める。なんとなく読み味がハヤカワSFを読んだ時の感覚に似ている。

  • 単行本1冊できれいにまとまっている。
    相変わらず一般的な倫理観を超えたところでガラス細工のようなストーリーを構築。
    最終話が◎。

  • 始まりのマイルスがよくわからない話だったし、他の有名な2作品は暗い話だし、こいつはどうかな?と単純にともかく読んでみた。
    読む度に発見がありそうだし、救いがあるからいい。

  • 「なるたる」みたいな長編もいいけど(「ぼくらの」は未読)、
    「ヴァンデミエールの翼」「残暑」に並ぶ短編集もいいなぁ。

    恋とポゼッションというテーマが、嫌味でなく綺麗に示されている。
    そしてただ綺麗なだけでなく、人間の孤独や愚かさをうまくクローズアップしている。

    とにかく線の細い薄倖の少女を描かせたら最強の漫画家さん。

  • SFxロリxディストピア的都市。各エピソードのエッセンスはとても好きなのだけど、ロリセックスいらなかった(仕方ないと思うが
    本を記憶する話が本読みとしてとても好き

  • 「積み木の家」のように、上へ上へと積み上げられていく都市の出来事を描いた連作的短編集。小川洋子的なはかなさが良いです。細くて儚い画風とよくマッチしてるし、お話としても好み。

  • 読むとズドーンと重い気持ちになる。
    けど「読むんじゃなかった」とはならない。

  •  貧乳は正義。

     と言いたくなる絵柄の作者。代表作の「ぼくらの」は1巻を読んだだけで止まっているが、なんとなく気になる漫画家。

    連作短編集。

    第1話 誕生日の棺

     若い頃の妻のクローンを殺し続ける男

    第2話 3年間の神

     3年の命と引き換えに契約をした、路上生活者の少女。

    第3話 生死者の聲

     逃げ出した死体を追う。死体は離婚した妻の元へ。

    第4話 娼薬水の味

     507号室にたまった水は惚れ薬だという。

    第5話 座敷童の印

     崩落を続ける都市。崩落を予知する少女。

    第6話 造物主の檻

     誘拐された少女たち。少女たちを観察する男。

    第7話 涉猟子の愛
     
     禁書を暗記させられた少女は 死なねばならない。

     1の男が再登場。全エピソードの総括。

    気を抜くと、どんな話だったのかすぐこぼれ落ちそうなくらい淡いストーリー。でもこういうの好き。これ読んで無視できない漫画家になった。



     


     

  • 未レビュー消化。近未来において生死を描いた物語。神のように気紛れに命を与えたり、奪われたり、街の見る夢のようにフワフワした話もあって面白かったです。特に、第6話の造物主の檻は良いオチだなぁと思いました。ゲームキャラクターに退屈を与えなければ争い事が起きないがつまらない。そう思うと僕らの世界に神がいるとしたらこんなめんどくさい感情を人間に与えたのも納得ですね。

  • ほんと独特な感性。
    人間が他の存在へ発する、それぞれの愛の形。他者からみれば滑稽であったり、奇妙であったり、畏怖されるようなものであっても、主観的には「愛」という感情の発露による行動なわけで。
    んー、深い。

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著者プロフィール

1966年、愛知県出身。名古屋工業大学在学中の87年に、『残暑』で小学館新人コミック大賞に入選。95年、アフタヌーン秋の四季賞に準入選。同作を第1話として『ヴァンデミエールの翼』を連載。その後、『なるたる』『ぼくらの』『のりりん』『なにかもちがってますか』など代表作多数。


「2021年 『ヨリシロトランク(3)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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