ゆきしろ、ばらべに―少年傑作集―

著者 :
  • 太田出版
4.21
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本棚登録 : 250
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784778321680

作品紹介・あらすじ

少年作品の名手・鳩山郁子、待望の傑作集。
描き下ろし「ゆきしろ、ばらべに」に加え、「ニオラの黒い騎士」「ルケッタ」「すみれとピッケルハウベ」「白い金平糖の島」など珠玉の小・中篇と、1987年発表の貴重な未収録初期作品「少年ロンド」を特別収録。

感想・レビュー・書評

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  • ゆきしろ、ばらべに……グリム童話モチーフ。熊が王子様と分かったときの顔の赤らめかたが可愛い。
    ニオラの黒い騎士……日本の足穂的世界。誰かが助けてくれるけど、騎士団?いいえ、朝顔です。
    ルケッタ……修道院。
    すみれとピッケルハウベ……日本の湯本香樹実的世界。
    白い金平糖の島……地中海?ウイキョウ。こんぺいとう36の角。島を離れたことのない少年。
    あとがき
    Bibliographic作品年表
    少年ロンド
    初出一覧

    これまでに読んだどの作品集と比べても、一段と好みの世界。

  • 読み終えるのがもったいない~となる本でした。(鳩山さんの作品はいつもだけど)どの作品も美しいです。そしてなんか切なくなるな。
    表題の「ゆきしろ、ばらべに」。少女を少年に置換するだけでもこんなに印象が変わってドキドキするのに、+αの仕掛けがたまらなく良い!
    他の童話でも描いて欲しいです。

  • ちょうどバラボリカで関連展示があったので、サイン本購入。
    サインがくまさんと薔薇で可愛らしい。
    「少年傑作集」と言われても鳩山さんの場合大体いつも「少年傑作集」なんじゃ…もご。

    表題作は描き下ろしだけれど、他は限定BOXで発行されたものが多い。うちは『白い金平糖の島』と『ニオラ〜』…もあったかなぁ(曖昧)。
    描き下ろしが珍しくかなり童話風なので、鳩山流メルヒェンの妖しさにドキドキする。というか表紙だけでも動悸が…っ。

    ちょっと以下暴走ネタバレ↓
    表紙の王子が、なんかもう内容とのギャップ込みでいろいろ深読みしちゃうよ王子!一筋縄の王子キャラじゃないよ!一癖も二癖も三癖もありそうだよ!くまさんだからワイルドなの!?でもあんなに王子の時は王子らしかったのに!<?

    いっそ童話集で1冊作ってくれても良かったのだが。

    他は限定で読んでいたりするので、今回はとにかく表題作のインパクトが強かった。
    それにしても鳩山さんの描く少年達の間には、吹き抜ける風、硝子に反射するキラメキ、乾いた草花の音なんかがすごくリアルに感じられる。
    それぞれの作品コメントページが可愛い。作品年表もあり。

  • 森の奥深く、沢山の本と動物たちに囲まれながら、穏やかな日々を送るふたりの兄弟、「ゆきしろ」と「ばらべに」。寄り添い暮らすふたりのもとに、ある厳しい冬の晩、寒さに打ちひしがれた大きな大きな“熊”がやって来ます。心優しいゆきしろとばらべには、“熊”を家に迎え入れ、冬のあいだ中むつまじく暮らすのですが、そんな蜜月は長くは続かず――。
    グリム童話“Snow White & Rose
    Red”を原作とした表題作のほか、少年たちの一瞬のきらめきを繊細な視線でとらえた至高の5篇。他の追随を許さない闊達な想像力と、精緻な筆先が誘うのは、まさに夢幻の世界。私たちの魂を、高く、遠く連れ去ります。
    中村明日美子氏もため息をついた、まさに宝石箱のような少年傑作集です。(「ゆきしろ、ばらべに」モチーフの美麗ポストカードつき!)

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「モチーフの美麗ポストカードつき!」
      早く買わなきゃ。。。
      「モチーフの美麗ポストカードつき!」
      早く買わなきゃ。。。
      2012/07/17
  • ゆきべにちゃんたち…!
    これまでにない感じの愉しく可愛くも、なかなかどーしてあやしいハナシ♪
    初期作品も、十代のうちに確かな世界観が構築されてたんだなあーと感心しきり。
    それ以外は持っているBOX作品と、掲載紙からの単行本化で読んだことあるものでしたが、こうしてまとめて読めるとまたうれしい。

  • ここは不穏な砂糖細工のお家なので、好奇心にまかせて地下室のさびた扉を開けたりすると奈落の底に真っ逆さまに落ちたりしてしまいます。
    だから気づかぬフリしてクスクス笑い乍ら甘いお菓子を齧っているのです。

  • 絶対的な世界観がある作品集だと思いました。一言で言うと耽美というのかな。美しすぎて壊れそうな少年たちが歌うように紡ぐ、この世のものではない物語はため息が出そうなほど。刹那のような永遠のような危うい世界に圧倒されました。

  • 2012-7-6

  • 本屋で表紙買い。

    表紙絵はもろ好みだったけど、
    本編の絵柄のせいかな?ちょっと入り込めなかった感あり。
    珍しく本との出会いタイミングが合わなかったみたい。

    ダゲレオタイピストの方が好みだった。

  • リリカルなお耽美漫画短編集 「白い金平糖の島」がすきです 金平糖ってそうやって作られてるんだ…! 廻転する釜と金平糖を、星景写真の夜空と星に例えるカットが素敵でした どの作品も独特の余韻が残されて心地いい

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