- Amazon.co.jp ・マンガ (252ページ)
- / ISBN・EAN: 9784778321758
感想・レビュー・書評
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恋に恋する、とはよく言ったもので。思春期特有の自意識過剰な感じや、好きだ好きだ言いながらいざ手に入るとなれば怖くなるような片想いの身勝手さ、青臭さを美しく昇華しているのがふみふみこさんだと思う。
みんな自分が一番好きで嫌いで、恋愛もエゴ。それでいいのだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
幼なじみの澄花と暁生と千夏。子供時代の終りと別れの予感のある高校最後の一年。
届かぬ想いを抱え、痛みと苦さとそれでも一緒にいる時間を愛しく思いながら…季節が移ろって行きます。
繊細な感情が味わい深い作品です。
『ひとりよがり』でもいいのです。これは十代の特権なので。
大人になって再会して、あの頃はぐだぐだぐるぐる悩んだねと笑える日が来ればいいなと思います。 -
なぜ「このマンガがすごい 2012」に『さきくさの咲く頃』のさの字もないのか。昨年の最高のマンガだとおもう。
物語は3人によって形づくられていく。セクシュアリティ=他者をどのようにしたいかのズレが3人の友情を少しずつ引き離し、別のモノへと変えていく。三角関係の哀しさを和歌に重ね、取り戻せないものを未来に託して生きていく。遠のいていく関係性の参照点は性の意識が芽ばえる以前の幼少期。性があいまいだった、過ぎてしまった日々。その痛々しさを無駄のないコマと言葉でつむぐ。
この作者ほど欲望を物語にすることがうまい人を知らない。セクシュアリティをつくったやつはサディストだと思わせるほどに。
そういう痛みを生きねばならない日々が、でもあまり絶望的ではないのがいい。「痛みは避けられないが、苦しむことはオプショナル」。
どのように苦しむかは自由だ。 -
ふみふみこ先生の毒のある感じすき
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ふみふみこさんの作品『さきくさの咲く頃(2012)』を読了。
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ううう、切ない。
三ヶ月連続刊行楽しみ。 -
澄花と双子の千夏、暁生。
報われない恋をしつつも側にいる、幼なじみ3人の話。
全体的に悶々とした雰囲気がある。
でも3人で星空を眺めるシーンは青春っぽくて、切なさもあって良かった。狭い田舎町で、鬱屈した感情を抱いて生きてるのは共感できた。 -
切ない三角関係ですね。豚の言うことがいちいちグサグサ来る……