濃縮四方田

著者 :
制作 : 四方田 犬彦 
  • 彩流社
3.57
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本棚登録 : 26
感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・本 (524ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784779113680

作品紹介・あらすじ

著書刊行100冊突破記念! ザ・ベリーベスト・オブ・四方田犬彦。すべてのテクストの中から自選。当時の執筆状況や裏話、その後の展開をテッテー的に解説。四方田の《粋》を知るダイジェスト。ファン必携・垂涎の書

感想・レビュー・書評

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  • 中学生の頃に夢中になったという(私と一緒!)アーサー・C・クラークやロバート・A・ハインラインと並ぶSF作家ビッグ3の一人で、生涯に500冊以上の著作を出したアイザック・アシモフが、100冊目の本を99冊のそれまでの本の解説書として刊行したことに習って、この本を出したと冒頭で述べていますが、彼はすでに2001年に、平岡正明のために『ザ・グレイテスト・ヒッツ・オブ平岡正明』という同じ性格の本を上梓したことがありました。

    平岡正明のグレイテスト・ヒッツの時もそうでしたが、今回も、全著作をすべて持っていて全部読んでいる私が、何を今更それらの解説書をまた読まされるの、とは思いましたが、改めて読んでみて、この自著を振り返る作業の艱難辛苦さは、とてつもなく消耗し葛藤の生じることだと理解しました。

    少しも手を抜くことなく、きちっと自分の著作に向き合って思考するということが、どんなに大変なことか。

    おそらく新しい著作を書くより心身両面でパワーが必要だったのに違いありません。

    けっしてこれ1冊を読めば全貌が分かるというものではありませんが、それぞれの本のエキスみたいなものは抽出してありますし、興味を抱けばその本そのものを読みたくなるような仕掛けが施してありますので、どうか術中におちいって諸作をお読み下さいませ。

    ええっと、中身はというと・・・・・もしよろしければ、もっと内容をお知りになりたい方、そして著者がどんな人物なのかを実際にご覧いただけるチャンスがあります。

    ・・・・・それは、来る5月2日《土》のBS102チャンネルの朝8:30〜9:27または再放送の夜10:05〜11:00に、週刊ブックレビューの特集で、作者が登場して、この本が取り上げられ紹介されますので、ぜひ、よろしければ、ご覧下さい。

    彼のNHKテレビ出演は、1995年10月〜12月の人間大学『映画はついに100歳になった』と2002年6月〜7月の講座『大好きな韓国』以来3度目ですが、さあこの本について、どういう風に謙虚に自慢するか楽しみです。

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著者プロフィール

四方田 犬彦(よもた・いぬひこ):1953年生れ。批評家・エッセイスト・詩人。著作に『見ることの塩』(河出文庫)、翻訳に『パゾリーニ詩集』(みすず書房)がある。

「2024年 『パレスチナ詩集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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