- Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
- / ISBN・EAN: 9784779116827
作品紹介・あらすじ
なぜ英国はガーデニング王国なのか──
「庭園」を語り、自分の「庭」を楽しむ文学者たち
英国の「庭園史」と「文学史」をあわせて辿ることで、
英国文化の特質に迫る《英国庭園の文化史》。
◎英国内の庭園80余りを紹介。「英国主要庭園ガイド」付。
◎本書に登場する主な庭園◎
ハンプトン・コート/ハットフィールド・ハウス/ハドン・ホール/ウィルトン・ハウス/チャッツワース/ラウシャム/ストウ/ブレニム・パレス/アップパーク/スタウアヘッド/グレイヴタイ・マナー/へスタークーム/ロドマートン・マナー/ヒドコット・マナー/シシングハースト/バーンズリー・ハウスほか
◎本書に登場する主な文学者と庭園◎
シドニー〈ペンズハースト・プレイス〉/シェイクスピア〈ニュー・プレイス〉/イーヴリン〈グルームブリッジ・プレイス〉/シェンストン〈レゾウズ〉/クーパー〈オーチャード・サイド〉/ワーズワース〈ライドル・マウント〉/ラスキン〈ブラントウッド〉/モリス〈ケルムズコット・マナー〉/バーネット〈グレイト・メイサム・ホール〉/キプリング〈ベイトマンズ〉/ボストン〈ザ・マナー〉ほか
感想・レビュー・書評
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テーマ史
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最近梨木香歩を中心に、「庭」「植物」「野鳥」などについて読んでいるけど、どうも私が関心を持つ庭のイメージがだいぶん限定的だと気づいた。この本の序でいうと、「不規則性や多様性を特徴とする十八世紀イングランドに始まった風景庭園」をイメージしてるようだ。あとは個人のコティッジとか。 「第四章 『秘密の花園』の復活」を中心に読むつもり。自分がこだわっているイメージをちゃんと言葉にできるようにしつつ、視野も広げたい。 フィリッパ・ピアス(『トムは真夜中の庭で』など)やルーシー・M・ボストン(『グリーン・ノウ』など)への言及もあるみたい。
13.11.11~11.24 四章を読み終わったので自分なりにまとめたい。
「あとがき」を読んで、庭園史なのか文学史なのか…ジャンルに拘りすぎると良くないなあと思った。でもそれは「そういうのの方が読んでる分には楽しい」ってだけで、私はバカなので、自分がどういう視点から作品を見てるのかいつも確認してやることを絞る必要があるなあと。 -
英国庭園とイングリッシュガーデンの区分など、適確だと思った。
「英国庭園」と題する本の中でも上等の方だと思う。 -
思想・文化との関係から見た英国庭園史。丸めて言うと、英国庭園の様式の移り変わりは、自然をどういうものとしてとらえるか、という考え方の変化に対応していると言えそうだ…(本がもう手元にないので、ちょっと曖昧)。であれば、今後も英国庭園は変化し続けていくと思われる。
『英国ガーデニング物語』で言及される英国庭園史とだいたい同じような人や庭が登場するが、趣がずいぶん違って、較べて読むとおもしろい。だが、何の予備知識もなく本書だけを読んでおもしろいかというとどうか。庭園の写真もモノクロでわかりづらい。 -
英国庭園の様式の変化を、当時の文化や芸術運動と絡めて紹介している本。規則性と不規則性の対立からやがて中庸へ、という動きを繰り返している様子が強調されている感じでした。終章で急に語学の話が入ってきてびっくりしましたが、著者の専門分野の関係なのかな?
写真が豊富なのですが、巻頭以外白黒なので、ぜひカラーで読みたかった。色彩に関する言及もあっただけに、そこがちょっと残念でした。