- Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
- / ISBN・EAN: 9784779118807
作品紹介・あらすじ
もしもフランスの哲学者、ベルクソンが探偵だったら?!
ミステリーを楽しみながら、
ベルクソンの難しい哲学が分かってしまう…
【☞本書の特徴】
●舞台は20 世紀初頭のパリ。次々と起こる殺人事件に、当代一の頭脳の持ち主、
ベルクソンが挑む!! 楽しみながら哲学が分かる!
●お嬢さまのシモーヌ、そして、冷静沈着なベルクソンの有能な秘書、
アンナなどが、小説世界を盛り上げます!
●「古畑任三郎」や「刑事コロンボ」などを思わせるワクワクする構造。
最初に犯人を読者に提示しつつ、ベルクソンの哲学思想で事件の真相に迫る!
しかし、読者は、与えられた犯人とは違う結末も味わうこともある。
感想・レビュー・書評
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(収録作品)宇宙は持続するー『創造的進化』/意識は自らに焼き入れし、効果的な行動への準備をするー「意識と生命」『精神のエネルギー』所収/空虚という表象は、つねに一つの充実した表象であるー『創造的進化』/無秩序は、いま一つの秩序の存在を示すものであるー『創造的進化』/テレパシーが現実のものであるとすれば、それは自然なものであるー「“生きている人のまぼろし”と“心霊研究”」『精神のエネルギー』所収/現在の瞬間は、知覚をたえず記憶に映して動く鏡であるー「現在の記憶と誤った再認」『精神のエネルギー』所収
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もしも哲学者のアンリ・ベルクソンがミステリ小説の探偵役だったら。物語を読み進めるうちにベルクソンの哲学がみるみるわかる、いわゆる『もしドラ』系ミステリ。難解でイメージし辛い哲学論理を、登場人物の会話や物語を通して「なんとなくわかった」ふうにさせるという目的に照らすなら、一定の成功は収めているかと。謎解き自体は可もなく不可もなく。目立った瑕疵はないけれど、倒叙ミステリの作例集からそのまま抜き出してきたような解決に魅力を感じるかといえば、答えは否でしょう。まあ、元々そうした観点から作られてはいないので、的外れな意見ではありますが。