人生の意味とは何か (フィギュール彩 1)

  • 彩流社
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784779170010

作品紹介・あらすじ

圧倒的「知の巨人」 イーグルトンの隠れた名著の本邦初訳です!
「人生の意味とは何か?」と問うこと自体、哲学的に妥当なのだろうか?
オックスフォード大学出版局から出ているシリーズ“A Very Short Introduction”の一冊。
原書は、200 頁も満たない薄い本であるが、イーグルトンらしく、
チェーホフやシェイクスピアなどを例にとりながら内容の濃いものとなっている。
このような手軽に手に取れる翻訳は、読者の裾野を広げます。

感想・レビュー・書評

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  • シェイクスピア、チェーホフ、アーサー・ミラーなど、戯曲の解釈に役立つ示唆を与えてくれる。とにかくもっと勉強しなければ、という気になる。多分人生に迷った人が読んだら頭がぐるぐるになるので、星2つにしておく。

  • 【サポートスタッフ企画展示:2018春 ブックリスト掲載本】

    ▼LEARNING COMMONS イベント情報
    https://lc.nul.nagoya-u.ac.jp/event/?m=201804&cat=5

    ▼名古屋大学附属図書館の所蔵情報はこちら
    https://nagoya-m-opac.nul.nagoya-u.ac.jp/webopac/WB03219012

  • 印象的な箇所のまとめ
    ・人生の意味とは、ある問題に対する解答ではなく、ある生き方で人生を生きること。人生を生きるに値するようにせしめる何か。
    ・幸せは手段でなく目的である。
    ・幸せは固定的状態ではなく、人が為す何かである。
    ・幸せは快楽ではなく社会的自己実現である。
    ・幸せは組織的なものである。人が自由に自己の創造能力を行使できるような社会的、政治的状況が求められる。
    ・愛とは、我々の個人の充足の追及を我々が社会的動物である事実と調整する方法である。
    ・愛とは、人が他者のためにその他者が開花できる空間を創り出し、同時に他者が自分のために同じようなことをする相互依存的行為である。それぞれの自己充足はそれぞれの他者の自己充足のための基盤になる。
    ・幸せとは、アリストテレス的用語で我々の諸々の自由な力の開花だとすれば、あるいはまた、愛が最高の幸せをもたらす相互依存的行為だとすれば、この両者間に決定的対立はない。
    ・他者とともに生きる幸福な社会のイメージはジャズ・バンドに重なる。
    ・即興演奏するジャズ・バンドは交響楽団とは違う。
    ・ジャズ奏者表現する複雑なハーモニーは、共通のスコアーから生み出されるものではなく、他のメンバーの自由な音楽表現を支える基盤として、メンバー個々の自由な音楽表現から生まれる。自由と「全体の善」が摩擦を引き起こさずに調和している。そのイメージは全体主義のイメージとは逆である。
    ・各演奏者は「全体の善」に貢献するが、険しい表情を崩さない自己犠牲のようなものによって貢献するのでなく、ただ自分自身を表現するだけ。
    ・自由な力行使あるいは実現があるゆえに開花隆盛という意味で幸せも存在する。
    ・ジャズ奏者のようにふるまう時、自己の最善の特性を発揮できる。
    ・人生が目指す目標は、もっと大規模にジャズ・バンドのようなコミュニティーのコミュニティーを建設すること。

  • 結論はジャズセッション。問うことよりも実践しよーぜ、的な。

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著者プロフィール

Terry Eagleton 1943 年〜。イギリスの文芸批評家・哲学者。ロングセラーの『文学とは何か』(岩波書店)はじめ、『イデオロギーとは何か』(平凡社)『宗教とは何か』(青土社)『文化とは何か』(松柏社)など、ほとんどの著書が翻訳されている。

「2013年 『人生の意味とは何か』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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