映画原作派のためのアダプテーション入門 :フィッツジェラルドからピンチョンまで (フィギュール彩97)

著者 :
  • 彩流社
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本棚登録 : 76
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784779170997

作品紹介・あらすじ

アダプテーション≒映画化という現象を紐解く映画論!


自分の好きな小説が映画化されると聞いた時の、
期待と不安の入り混じった気持ちは
何なのか。

小説の「映画化」にはどのような手法があるのか。

映画化は「原作を後世に生き残らせる手段」か、
「原作を殺す」ものか。


現代アメリカの映画とその「原作」の関係性を、
「映像化不可能」と言われてきた
作家トマス・ピンチョンを専門とする著者が解説。


アダプテーションとは?
…『映画やテレビ番組や舞台用に、
小説あるいはそれに類する出典から
適用具現化された何らかの物』



★板書を見ながら講義を
受けているような、チャート図解
が分かりやすい!

★映画のスチール写真も掲載し、
文中で説明されている場面もすぐわかる!


作り手

コンテンツ

メディアb(書籍)

受け手の記憶と聴覚への刺激b
↓↓

反応b

原作へ


メディアb(書籍)


メディアa(映画)

受け手の視覚と聴覚への刺激a


反応a:……原作

感想・レビュー・書評

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  • 興味が最もひかれたのは第4章 インターテクスチュアリティの快楽である。映画に沿うと他作品などからの形式、シチュエーション、人物のいわば借用。 これ、最近よく見るしMCUなんてのは全体がこの手法ともいえるのでは。間テクスト性と訳されるのか。

  • 【新着図書ピックアップ!】「アダプテーション論」
    って何?
    翻案や翻訳みたいなのとは違うの?
    えっ、文学作品の映画化のことなの?
    じゃあ、原作と映画化って、どっちが偉いの?
    こんな数々のギモンに、波戸岡先生がとってもわかり
    やすく、しかも、論理だてて説明してくれマス。
    文学や映画が好きで、メディア論に興味のある、そんな
    アナタにオススメ!

    [New Book!] What is a "Theory of Adaptation"?
    What is the difference between dramatization or
    translation?
    Does it mean filmization of a novel?
    Which is better, original novel or adapted movie?
    Prof. Hatooka answers such questions logically in
    a simplified manner.
    This book is highly recommended to people who
    love novels and movies, plus interested in media
    theory!

  • 「原作化」という発想、オモチロイ。
    授業楽しそうだなあ。

  • 小説などを映画化することは、実は「アダプテーション」という行為であり、それはどういう行為なのかという事が論理的に説明されていて、わかったようでわかっていなかった事が整理される心地のよい感覚になる事ができる本だった。
    アダプテーションを行なったことによって、それらがどういう効果をあげるのか、また何を失うのか、また何を産むのかということについて、ピンチョン原作、P.T.アンダーソン監督の映画「インヒアレント・ヴァイス」について書かれている終盤の章は素晴らしかった。

    しかしこれを読むと気になるのが漫画の実写化がどういうアダプテーションを経るものなのかということ。
    基本的には同じなんだろうけど、絵があるということで生じる感覚はまた少し別なのかも、などとも考えてしまう。

    文章も軽やかですぐ読めます。

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著者プロフィール

1977年生まれ。千葉大学卒、慶應義塾大学大学院後期博士課程修了。博士(文学)。現在、明治大学教授。研究領域は、日米の現代小説と表象文化。主著に『映画原作派のためのアダプテーション入門――フィッツジェラルドからピンチョンまで』(彩流社)、『ラノベのなかの現代日本――ポップ/ぼっち/ノスタルジア』(講談社現代新書)、『ピンチョンの動物園』(水声社)、『オープンスペース・アメリカ――荒野から始まる環境表象文化論』(左右社)など。翻訳に、スーザン・ソンタグ『ラディカルな意志のスタイルズ[完全版]』(管啓次郎との共訳、河出書房新社)がある。

「2020年 『映画ノベライゼーションの世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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