福島のおコメは安全ですが、食べてくれなくて結構です。

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  • かもがわ出版 (2015年2月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784780307535

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福島のおコメは安全ですが、食べてくれなくて結構です。の感想・レビュー・書評

  • 無理して食べなくでもいいですよ。でも私は安全な米を作り続けますよ。いつかあなたが食べてくれたら嬉しいです。このアプローチはとても時間がかかるのは明らかだけど、科学的に実証されただけで人が安心しないのは、穢れの意識があるからだろう。科学的に安全だから食べなさいというのは押し付けであるという主人公の三浦さんの考えに好感が持てた。また東電や官僚との折衝なども福島育ちで本当に福島を好きでないと出来ないと思われる情念を感じた。

  •  30分間ほどの短い時間だったけれど、この本の主人公・三浦広志さんのお話を直接うかがったことがある。合唱で鍛えた(?)よく通る声で、こちらが遠慮しいしい質問をすると、10倍ぐらいの情報をよどみなく答えてくださった。この本からは、そんな三浦さんの声が確かに響いていると思う。活字の行間から、何度も何度も、記憶の中の彼の口調が、笑顔が、思い出される。

     浜通りを訪れるたびに、そこでいろいろなお話をうかがうたびに、言葉を失う時間を体験する。それでも何かを発信したいと思うのは、そうした時間をくぐり抜けないことばの圧倒的な〈軽さ〉を痛感するからである。「脱原発運動の内部で、福島の食材や居住に関する話題で分裂することは、東電や政府の「思うつぼ」」だ、という三浦さんのことばは本当に思い。誰がほんとうの加害者で、誰がその被害を恢復する責任を負うのか。フクシマをいたずらに他者化し、怪物化することなく、いかに反原発を語るのか。批判的な言辞を紡ぎ出す側の知的な誠実さが問われていると改めて思う。

  • 2016年に読んだ1冊目はこちら。取材相手である、南相馬市に住んでいた農家、三浦さんのことを書いた本。作った農作物の放射線量を測って、安全かどうかを伝えることはできるけど、それを安心と考えるかどうか、というのは、人それぞれ。長くかかるであろう問題を、本当に言い得ている気がした。そして、やっぱり農業ってすごく長期的な目を持って取り組む、大変な仕事なんだ、と感じた。

  • 対象に対して批判的に向き合うことのむずかしさ。

  • 福島農業サイドの交渉役を務めている三浦広志氏の活躍を楽しく読んだ。交渉といっても本質的に明るいのは三浦氏の人柄。交渉のテクも参考にさせていただこうかな。

  • 1000万袋以上のうち、2012年=71、13年=28、14年=0。
    3年を経て福島のコメからは、国基準以上のセシウムは検出されなくなった。普通の除染のように土を取り除くと、田んぼから栄養も奪われる。だから、セシウムの多い表土を掘り起こし、稲が吸い込まない下の方に埋め返す、そんな地道な作業のくり返しだ。福島の農民の努力と厳格な検査の結果、コメの安全性に三浦は自信がある。しかし、「食べてほしい」とは言わない。「安全」の押しつけと反発する心も分かるから。ただただ安全なコメをつくり、測り続ける。売れないのは国と東電の責任だから、「食べる」「食べない」で国民が分裂してはダメ。売れないことの賠償は国・東電に求める。長い闘いだから楽しくやりたい。三浦のまわりには笑顔と笑い声があふれる。農民・三浦の愉快な闘いの記録。

  • 食べなくてもいですよ!福島の米を!
    そんなスタンスで伝える福島の農家・三浦さんの活動を取り上げながら、現実に起きている問題・課題が伝わります。東電本社と政府に対して、対峙する姿勢を崩さないながらも、短期的な話ではなく、中長期的な視点で考えて行動・交渉を続ける姿に、未来を感じたくなりました。

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福島のおコメは安全ですが、食べてくれなくて結構です。の作品紹介

福島のコメを食べようと思ってもらうには、すごく長い時間がかかるのだろう。でもそこは、焦らない。焦らないで、「自分たちは何も悪くないんだ」ということを心の支えにしてやっていくしかない。福島のコメは安全だという声と、食べるのが恐いという声と、その接点がここにある。

福島のおコメは安全ですが、食べてくれなくて結構です。はこんな本です

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