失われた時を求めて (まんがで読破)

著者 :
  • イースト・プレス
3.60
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本棚登録 : 319
感想 : 47
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781600857

作品紹介・あらすじ

マドレーヌを口した瞬間、少年時代の記憶が甦る奇妙な感覚。「私」の成長とともに描き出される、第一次世界大戦前後のフランス社交界の人間模様。それは「私」の失われた時を探し求める長い旅の始まりだった…。独自の時間解釈と記憶に対する見解を提示し、20世紀の文学・哲学概念を変革させた傑作大長編小説を漫画化。

感想・レビュー・書評

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  • まんがで読破を読破するシリーズ。
    なんだかとりとめのない青年のお話だなぁと思って読み進めたけど、本屋で岩波文庫の原著を見つけたけど、太い文庫で14冊になっていた。そりゃとりとめないわ。逆に、それをよくここまでまとめたと感心するくらいかな。
    結局自分のスノブのブルジョア気取りのくせにっていう気もする。
    ソドムとゴモラって同性愛を書いているけれど、今の時代だと書き方違うのだろうか。

  • 2010年は「失われた時を求めて」の個人全訳が並行して開始されるという記念すべき年となった。一つは光文社古典新訳文庫から高遠弘美個人全訳、もう一つは岩波文庫から吉川一義個人全訳だ。これまでに個人全訳には2パターンが存在していたので、これで全4パターンの個人統一訳が揃うことになる。評価の高い鈴木道彦訳をどう超えるのか、楽しみな挑戦だ。

    それにしても、だ。

    仏語原文、英語、日本語(個人全訳含めて6~7種類或る)、そして今回の「まんが」とさまざまな表現形式をとるにもかかわらず、我々がこれらすべてを『失われた時を求めて』という一つの作品として同定する「力」というのはある意味恐ろしい能力だと改めて考え込んでしまう。作者がフランス語に英語に日本語にそしてまんがという絵に付与した「意味」を、(実際には大小の差異はあるにせよ)正しく同じ作品のバリエーションとして僕らは読み取ることができる。

    素材も料理人も違うのに、できあがった料理はどれも同じ味がする。

    不思議。

    本書において「私」は幼年時代から青年期そして老年期と時を重ね、友人や恋人と出会い別れ死別していく。見た目も考え方も周囲の人々との関係性も時々刻々変化し、どれ一つとして同じ状態ではないにもかかわらず、「私」は「私」としての統一性を維持し、同一人物として過去と未来をつなぐ結節点として生き続け、「時」を失いながら「私」を固定し、失ったと思った「時」に再度巡り会う。

    同一性と円環。変化を伴う繰り返し。リズム。

    いろいろな表現形式で本書を読むという行為そのものが、本書の主題を味わうに好ましいことだと気づくに違いない。

  • うーんいまいちー。
    漫画だからかな?
    時間は止まらないって事は改めて思った。
    階級、LGBTやら考えさせられる。

  • なんともブルジォア的でイヤな物語。本編を読みたくなくなった

  • 学生時代、この本を丁寧に読んでいる友達がいた。
    まんがで読んで、惹かれたのは最後の部分。
    何かをきっかけに失われた時が蘇ってくる錯覚に陥ることがある。

  • 予習のために。
    主人公――なんだか埴谷雄高と似ている気がする。自分にはもう時間がない…だなんて。
    ドグラマグラも思い出した。

  • マドレーヌとヴァントゥイユ七重奏曲

  •  11円で購入(Kindle版)( ´ ▽ ` )ノ

     本邦の「大菩薩峠」と並んでとにかく『長い!』ってことで有名な小説( ´ ▽ ` )ノ
     内容については今回初めて知ったけど、なるほどこんなだったんだ。源氏物語というかヴィスコンティというか、退廃貴族もの( ´ ▽ ` )ノ
     名門ゲルマント家に取り入って虚名をあげようと画策する「私」( ´ ▽ ` )ノ
     のっけからレズ、高級娼婦、不倫、男色等々、ソドム祭り全開( ´ ▽ ` )ノ
     男にも女にもモテモテ、あっという間に社交界でのし上がっていく私(何かというと顔色を悪くする。肝臓悪いのか?)( ´ ▽ ` )ノ
     ウブで純粋なマザコン少年がすっかりつけあがって、いつしか自堕落で無感性なクズ男に……(>_<)
     世界大戦でソドムの市も灰となり心を閉ざすようになってしまった私だけど、とあることがきっかけで「人間再生」。それまではただ淫蕩ずぼらの言い訳にしてただけの「芸術」に晩年になってようよう本腰で取り組み、この大著「失われた時を求めて」を完成させたのだった( ´ ▽ ` )ノ
     タイトル回収シーンが一番の見もので、これでようやっと長い長い旅(=人生)が終わった!、というカタルシスがたまらない( ´ ▽ ` )ノ
     要約版とは言えこの漫画版だって387ページもあったからね(その割にスラスラあっという間に読めたけど)( ´ ▽ ` )ノ
     機会があればぜひ原著にもチャレンジしてみたいと思った( ´ ▽ ` )ノ

    「まんが」作品としては、かなり個性的な絵柄で決して上手くはないんだけれど、シンプルで見やすい。とにかくやたらと数の多い登場人物もきちんと描き分けられている( ´ ▽ ` )ノ
    「ベット」「こんにちわ」等々、誤植誤記がかなり目立つのはいただけなかったけど(>_<)
    2021/01/20
    #1668

  • ブルジョアの「私」が紅茶に浸したマドレーヌの香りによって時を超越する物語.

    貴族とブルジョアが羨ましい.

    格差が拡がる現代世界において,
    大衆の足の引っ張り合いから抜け出す原動力となる貪欲な向上心が必要(になってしまった)と思う.

    原作を未読のため,さしあたり評価なし

    https://note.com/hidenor/n/nb952e5d9c553

  • マンガで読んでしまったのだ。
    あまり面白くないぞ

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