空気を読むな、本を読め。 小飼弾の頭が強くなる読書法 (East Press Business)

著者 :
  • イースト・プレス
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本棚登録 : 978
感想 : 216
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781602387

作品紹介・あらすじ

考える力が恐ろしいほど身につく!小飼弾が選ぶ最強の100冊+1収録。

感想・レビュー・書評

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  • 僕のブログは結構この人の影響を受けていて、この人の読書法が今一番しっくり来ます。僕もかねてより「KY」などと揶揄されているクチですが、これでいいんですよね。弾さん!?

    少し前に読み終えました。でもこの本は結構サラリと読めるのですが、非常に内容はよくできたものなので、何度となく再読している本です。この人はもともと有名なエンジニアで、かつ書評ブログでで有名なアルファブロガーでもありますんで。僕が現在メインで運営しているブログの書き方や運営の仕方は、この人と成毛眞さんの本やブログを参考にさせてもらっています。

    で、その小飼弾さんの本を読んだのはこの本が最初でした。人生でかなりふざけたことやっても許されるのはある程度の成功者である、ということは否定しがたい現実ですが、しかし、どうしようもない現実、変えられないものを少しでも変えていく、その第一歩が読書にあるということは僕が信じているたった一つのこと、もしくは祈りでございまして。それが正しいんだなと背中を押してくれるものでした。

    最近はブログで「仕事がないんだったら、遊べばいいじゃないか」と豪語している弾さんですが、僕がここにこうして書評を掲載するのもある意味では「遊び」なのかもしれません。何をいいたいのかわからなくなってきたな。

    • maboo828さん
      「どうしようもない現実、変えられないものを少しでも変えていく、その第一歩が読書にあるということは僕が信じているたった一つのこと」そこに希望を...
      「どうしようもない現実、変えられないものを少しでも変えていく、その第一歩が読書にあるということは僕が信じているたった一つのこと」そこに希望を感じました。僕もこれからたくさん本を読もうと思います。
      2011/11/01
  • 【総評】
    空気を読んでいたらバカになる、とは多少大げさな表現かもしれないが、事実ではある。要するに付和雷同ばかりしないで自分のアタマで考えろ、ということだ。



    弾さんの視点は常に多角的で、消費者としてサービスやモノを見るだけでなく、まさに作り手や宣伝する人などのサードパーティーの視点がそこに隣接してある。



    そんな彼は物心つく前から本を読んでいて、小学生の頃、ばかみたいな量、図書館から本を借りてきてよみ、1日に読む本が50冊に満たないと、少ないなと感じたのだという。



    中学の頃すでに先生より賢く、学校に通っても得るものはないと、親公認で不登校になったという。



    世間を知らない子供は、無知だからこそ強く、常識や縛りがないから無限に成長するものだ。現東大情報学府の暦本教授は小5でfortran(数値計算に特化したプログラミング言語)を組んでいたらしいし、本人達にとってみればただの遊びだろうが、ぼくら大人が考えると、ちょっと笑ってしまう。


    そういえば読んでいて、大学の友人が、読書を「知的自慰」行為だと評したことを思い出した。



    表現はどうあれ、彼も必要に迫られて読書をするのではなく、それをただの娯楽としている点で、著者の弾さんと共通している。



    ただ、娯楽としてなら他に無限に既存のものがある。本がその中で娯楽として抜きんでていると僕らに感じさせるのは、知識欲を満たしてくれるからか、どこか見知らぬ処へ旅させてくれるからか。。。



    読書がいま、自分にとって以前にも増して魅力的に思えるのは、ひとえに人生経験を積んだからだ。想像がよりリアルになる。下にも引用しているが、何かに対して冷静なスタンスをとりたいなら、一度はそれにハマって冷めたほうがいい、というのは、恋愛についてよく当てはまるし、漫画の描き手や出版社、昨今のトレンドといった地政学的な視点から、ジャンプのワンピースを読むようになったことは、自分的に成長したと感じる。



    もう少しわかりやすく言うなら、童貞や処女の中学生が官能小説を読んでも大して面白くないということだ。AVにしたって実体験とはかけ離れている。



    だから経験を積んだ大人でなければ、官能小説を本当に”読む”ことはできないし、ノベライズのPCゲームを”クリア”することもできないのだ。



    『ゴンズイ玉』とか『肉団子』という文字列でにやつけるイマジネーションはお持ちだろうか?



    そして想像力が、ディスプレイを通じて伝わるより多くのリアルを脳内に感じさせられるようになった時に初めて、無機質な文字の羅列や、キャンパスのシミが宇宙に変わるのだ。



    その平衡点の向こう側に、居続けたいものだ。





    【気になったフレーズ】
    ・テレビにしろ新聞にしろ、一方的に押し付けてくる「プッシュ」型の情報はすべて捨ててしまえ。

    ・人に話したり、ブログやノートに書くことで、血肉化される。

    ・『星新一』、『小松左京』、『筒井康隆』の作品は、すべて当たり。

    ・自分が無意識に考えさせられている点に気づく一番いい方法が、旅をすること。

    ・大抵日本の大企業の創立者なり社長なりは、自伝の本を書き、従業員を洗脳する。

    ・何かに対して冷静なスタンスをとりたいなら、一度はそれにハマって冷めたほうがいい。

    ・フィクションの読書とは、旅である。

    ・1時間で10冊読むには、まずは目次から読む。

    ・『6次の隔たり』・・・自分の知り合いを6人以上紹介すると、世界中の人にたどり着ける。

    ・自分の意見に一番逆らう本を読め。

    ・通貨として流通しているお金とうのは7%くらいしかない。あとは数字が信用をもとに動いているだけ。

    ・ネット上のトラフィックの2割はエロ。それほどエロは人にとって大きい。

    ・エロ小説で欲情できるイマジネーションを持て。

    ・長尺した漫画は、読者に物語を消費させたい作り手による産物。

  • 私の1日は、本にはじまり本に終わるものでした。午前中に図書館へ行って閉館時間まで読む。貸し出し数の限度いっぱい借りて家に帰り、家でそれらの本を読む。翌日、目を覚まして前日に読み終えられなかった本があれば、食事をしながらページをめくる。そして返却して、また借りてくる。その繰り返しです。しかし、それでは1日に消化する読書量を埋められなくなってきて、家族が持っいる利用カードも使いはじめました。だから、家に持って帰る本は段ボールひとつ分くらい。読んだ本が1日に50冊を切ると、「ああ今日は本を読まなかった」感覚になったものです。当時は読むのに今の倍近く時間がかかってが、たぶん平均すると6時間くらいは読書に当てていました。


    まで私が読書に溺れたのには、現実逃避の側面があったからだと思い庭が快適な場所であったら、ここまで本を読むことはなかったんじゃたうか。当時は「DV」という言葉も「家庭内暴力」という言葉もありませんでした。なかったのは言葉だけでそれは私にとっての日常でした。「校内暴力」という言葉はありました。が、それは生徒への体罰を含むものではありませんでした。平和だったのは、図書館のなかぐらい。だから自然と図書館に足が向くし、本のなかの世界に逃げ込んでいたのでしょう。フィクションの比率が高かったというのも、そういう理由からだと思います。


    ノンフィクションは本当の旅のシミュレーションであり、フィクションは自分の心のなかに旅先をつくる、「内なる」旅といってもいいでしょう。


    「ライトノベル」というジャンルの本があります。でもこれは、ぜんぜん"ライト"なものではない。本をさんざん読んできた人たちでも楽しめる、刺激的な本なのです。いわゆる「ライトノベル」では、古典への言及がところどころに見られたり、古典へのオマージュを表していたりします。だから、ネタ元を探り当てようとすると、必ずなんらかの古典にたどり着きます。それを突き止める作業は、ヒマがなければできません。


    まり、古典はそのテキストだけを読んでも意味がなく、どんなときって書かれたのか、そのコンテキスト(=背景や文脈)を理解しては、込めるものなのです。深く理解し、楽しむためには、その本が書かれた過去の時代のことを知らなければなりません。空気と言い換えてもよいかもしれません。


    英語は自分で勉強はしていました。本を読んで自然と身につけたのです。

    本を読むことが、私という人間をつくるための血となり肉となった。モノを食べるのと同じで、私にとって読書は生きるのに不可欠なもの。だから、社会人になって、本を読むのが当たり前でない人がいるのに気づいたときには、本当に驚きました。「そうなんだ、本を読まなくても死なないんだこの人」という具合に。


    右翼であれば左翼のことを、左翼ならば右翼のことを徹底的に研究するべき。相手の論理構成をつかめば、みずからの理論を強化する手だてにできるのです。『資本論』を読んでいない右翼はニセモノであり、マルクスを読んでいない右翼は、左翼を語るべきではないといってもぃい。実際、『共産党賞言』を読んで、理想と現実のギャップに幻滅して右傾化する人もいるわけです。


    • アンシロさん
      はじめまして、yonogritさん。コメント失礼します。

      「本を読む事が当たり前でない人」、半年前の私です。4ヶ月間の休職をきっかけに読書...
      はじめまして、yonogritさん。コメント失礼します。

      「本を読む事が当たり前でない人」、半年前の私です。4ヶ月間の休職をきっかけに読書をするようになりました。社会人になって17、8年経つのにその間に読んだ本の何倍もの本をこの半年間に読みました。

      「ノンフィクションは本当の旅のシュミレーション…フィクションは…」、とても納得できる読書の楽しみをシンプルに表している素敵な言葉だと感動しました!

      yonogritさんがレビューで書かれている言葉の一つ一つがスーッと体に染み込み、今後の考え方に変化が起きそうです。これからも参考にさせて頂きたくお願いします。
      2023/10/27
  • 本の読み方ではなく、著者の方の本への思いが書かれた本です。
    いくつかなるほどと思う意見がありました。
    その他はただただ読み物であるという表現がちょうどいいような気がします。

  • 本を読むのに方法もうまい下手もない。読んだら内容をまとめたらスッキリすることができる。
    読書の楽しさから、どのような本が出版されるかという仕組みまで読みやすく書かれてます。著者さんは読書が大好きなんだな~

  • この人半端なく本を読んでいるのだなぁ。と尊敬。

    最近、資本主義の弊害が目につくようになった私は、
    "二割で食えるようになれ"という文言に同意。世の中、いらないものばっかり作ってるよね〜。

  • この手の書籍では珍しく、なんだかんだで本への愛が感じられた。

  • サクサク読めた
    テレビ(倍速視聴)の素晴らしさもあるのになあ
    --
    塩野七生 我が友マキャベリ
    カフカ
    星真一
    宮部みゆき
    村井純 インターネット
    まつもとゆきひろ コードの世界
    --
    2割(の仕事)で食えるようになれ
    読書とは遊び
    暇なときこそ古典
    テレビ見るなら有料チャンネル
    新聞はテレビよりましだがウェブで十分
    テレビ・新聞のプッシュ型情報はいらない ※そんなことない
    アリストテレス「自然は真空を嫌う」人間も暇を嫌う。なのでテレビ見る
    1日でも数時間でも情報を遮断してみる。と必要な情報とは何かわかる
    アウトプットが大切、ノートに書いたりして初めて血肉になる
    おもちゃもファミコンもなかったから自然に本を読むようになった
    JK常識的に考えて
    常識は「世間知」というもの。旅をすると通用しないことがわかる
    マキャベリ
    個人にとっての最適解が全体にとっての最適解とは限らない
    不条理で立場を追われた人の著作がいいかも ホリエモン、佐藤優
    古典はどんな時に誰に向かって書かれたのか理解して読む
    ノンフィクションはアメリカの方が充実
    読書は手で読む
    内容が目次を裏切っているような本はクソ本
    読書体験を積むと目次だけで読み終えた気になる
    フィクションの読書とは旅
    年を取るほど記憶力が低下する
    捨てることは難しい mvとcp
    人間の脳は都合がいい、電話番号を登録したら、登録したという事実のみ覚えていられる
    目次が付箋替わり
    付箋を貼らず、心の中に地図を描く(マインドマップ)
    読みながら考えない、2度読む
    国語の授業は本嫌い製造工場
    参考文献から最も関連の薄い本を6冊読んでいけば世界がわかる
    自分の意見と対立する本を読む
    フィクションは、好きな作家を見つける
    索引がある本のほうがこすとかかってる分、出版社の期待が大きいはず
    生産性が上がり、世界の人が暇になったら戦争が起こる
    そうならないように究極の暇つぶしとして本を読もう

  • p62

    マキャベリは「個人にとっての最適解が共同体にとっての最適解ではないことがある」と示しました。逆の言い方をすれば、共同体が個人単位として悪いとされることをやっても、そのほうが、その共同体のメンバーにはいい結果をもたらすことがある。これをきっちり言語化したところに、マキャベリのすごさがあるのです。

  • 私は読書コンプレックスなので、本は素晴らしい!って言われると気持ちよくなっちゃう。

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著者プロフィール

1969年生まれ。ブロガー、プログラマー、投資家。カリフォルニア大学バークレー校中退。オン・ザ・エッジ(現ライブドア)のCTO(取締役最高技術責任者)を務めた。現在、ディーエイエヌ有限会社代表取締役。2004年に開始したブログ「404 Blog Not Found」は月間100万ページビューを誇る。著書に『弾言』『決弾』『未来改造のススメ一脱「お金」
時代の幸福論」(岡田斗司夫氏との共著)(以上アスペクト)、『小飼弾の「仕組み」進化論』(日本実業出版社)、『空気を読むな、本を読め。小飼弾の頭が強くなる読書法』(イースト・プレス)、『新書がベスト』(ベストセラーズ)など。

「2011年 『働かざるもの、飢えるべからず。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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