五輪書 (まんがで読破)

著者 :
  • イースト・プレス
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (181ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781602745

作品紹介・あらすじ

青年期に各地を巡り、60数回に及ぶ真剣勝負に勝ち続けた剣豪・宮本武蔵が記した『五輪書』には武芸や剣術だけに限らず、己の道に果敢に生きる者へ成功と利益をもたらす知恵が詰まっている。これまでの兵法書とは一線を画し、現在もビジネス・スポーツなどあらゆる分野の指導書として活用され、海外にも翻訳された武道哲学書を漫画化。

感想・レビュー・書評

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  • 五輪書は「ビジネス書」。

    ■前提
    宮本武蔵は資料が少なく、謎が多い。
    関ヶ原の戦いとか辺りに生きていていた人。
    世間一般のイメージは、ほぼほぼ吉川英治著「宮本武蔵」によるもの。
    巌流島の戦いも、五輪書には記述がないらしい。

    ■内容
    地・水・火・風・空の五つの書に
    基本的に、目的を達成するために必要なことが書いてある。
    武蔵の場合は、「戦いに勝って生き残ること」だったが、
    現代のビジネスにも通ずるとのこと。
    なるほど、確かにその通りだった。

    まとめると、物事(相手・自分・環境・道具などなど)をよく観察し、それに対する知識を得て、自分の考えに落とし込み、実践で生かす。
    そうすれば、生き残れる。

    水の書に書かれてることが、鱗滝さんって感じだったから、
    もしかしたら水の呼吸の元ネタ?

    忘れがちな本質的なことが書いてあるので、定期的に読み返してみようと思った。

  • 宮本武蔵が書いた5つの書の説明

  • 持ち時間も限られてきているが、持ち前の怠惰と極度の眠気が災いしているので、主には「まんがで読破」を頼りに、安直だがせめて古典名作の片鱗でも紐解くことを心がけている。

    宮本武蔵の「五輪書」を見ていたら、その流れで辞世の書と言われる「独行道(どっこどう)」に行き当たった。

    この書を執筆した1週間後享年62歳!(年下だ)で世を去ったとあるが、武蔵の処世訓21ヶ条のうち「住む所、美食、骨董の類と、過分な贅沢品や財産は持たない(持てない)」以外、なんも体得出来ていない現実に、深く落ち込む羽目となる。
    皆さんは如何?

    世々の道をそむく事なし (それぞれの道に背かない)
    身にたのしみをたくまず (自分自身の快楽を追い求めない)
    よろづに依枯 (えこ) の心なし (あらゆる面で頼り切る気持ちを持たない)
    身をあさく思、世をふかく思ふ (自分のことより世の中のことを深く考える)
    一生の間よくしん (欲心) 思わず (なにごとにも執着心を持たない)
    我事におゐて後悔をせず (自分で為したことについて後悔することはしない)
    善惡に他をねたむ心なし (善いことも悪いことも他人に嫉妬心をもたない)
    いつれの道にも、わかれをかなしまず (どんな場合でも別れを悲しまない)
    自他共にうらみかこつ心なし (自分にも他人にも不平不満を持たない)
    れんぼ (恋慕) の道思ひよるこゝろなし (恋愛感情でゆく道に影響されない)
    物毎にすき (数寄) このむ事なし (それぞれに好き嫌いを持たない)
    私宅におゐてのぞむ心なし (住む場所に贅沢しない)
    身ひとつに美食をこのまず (美食家にならない)
    末々代物 (しろもの) なる古き道具を所持せず (骨董の類を持たない)
    わが身にいたり物いみする事なし (自分に関わる迷信を信じない)
    兵具は格別、よ (余) の道具たしなまず (武具は別として余計なものを持たない)
    道におゐては、死をいとわず思ふ (我が道において死を恐れない)
    老身に財寳 (宝) 所領もちゆる心なし (過分な贅沢品や財産は持たない)
    佛神は貴し、佛神をたのまず (神仏は敬うが神仏を頼りとはしない)
    身を捨ても名利はすてず (死を賭しても向上心を失わない)
    常に兵法の道をはなれず (常に武士道を離れない)

  • 剣の達人武蔵が晩年に著した哲学書。解説を加えた体裁のため、解説がこねくり回しているようで難解(笑)恐らく五輪書そのものを読むとさっぱりストーンなんだろうけどね(^^)五輪塔の意味と同じく五輪書は仏教的哲学として僕は理解。今度は漫画じゃないのを読んでみよう◎

  • 2021.15
    ・相手の立場に立つ
    ・人間心理をよく理解し、自分の行動で誘導する
    ・目標達成型の合理主義

  • Amazonで安かったので。

    バガボンドのような苦悩があってのこの境地だとすると、感慨深い。
    水のように、は1つの生涯のテーマだったのかな。

  • まんがで読破を読破するシリーズ。
    剣豪宮本武蔵が記した武道哲学書。地、水、火、風、空それぞれの書からなる。
    自らの持てるものを最大限活用し、心身ともに柔軟にっていうのがエッセンスかな。
    確かに、ビジネス書にも引用されそうだ。

  • 大工の棟梁や船頭の仕事に重ねて語る
    水のように自在に動く
    硬直してはダメ

    マンガなので剣の構えや打ち方
    戦いでの動き方などが分かりやすい

    自分が有利になるように
    場所取りし、敵が不利なほど容赦しない
    相手を叩くときは徹底的に、底を抜くまで叩く

    巌流島や吉岡一門の話は出てこない

    ちょっと空理空論ぽいところも

  • 母が読んでいて、おもしろそうだったので図書館で借りることに。

    宮本武蔵が無敗の剣術の達人だとは知っていましたが、
    ただ単に強かったのが拡大解釈されていただけかと思っていたが、
    この五輪書の内容を読むと納得。
    彼は、常日頃から決闘への鍛錬を怠っておらず、
    心技体全てにおいて他の武将の上をいっていたのでしょう。

    今の数あるビジネス書・実用書を既に500年も前に先を言っていたとは・・
    特に道具(当時でいう、剣や弓を指していると思うが)を必要以上に持ちすぎることは、不足しているのと同じこと、と唱っている点。
    ドキリとする。
    スマホ、タブレット、携帯・・・この何でもあって個人が何にでも支配されているような現代は自分も危惧しているが、全く真を突かれた気がした。
    おそるべし。

    バカボンド読んでみようかしら。

    【ココメモポイント】
    ・①地の巻
     ②水の巻
     ③火の巻
     ④風の巻
     ⑤空の巻

    ・まず勝つために万事の備えること
     P.33

    ・武蔵は道具に慣れろとは言っていますが、道具自体に気をとられるなとも言っています
     P.46

    ・必要以上に持ちすぎるのは、不足するのと同じことである
     P.50

    ・人の上に立つ監督者たる人物は、人の適正と能力を最大限に活かせるように心がけよと教えています
     P.56

    ・ただ「斬る」という目的のためにもっとも振りやすい位置に太刀をおくことこそが、構えそのものである。
     有構無構ー構えは有って、構えは無い
     P.87

    ・武蔵は千日の稽古を「鍛」といい 万日の稽古を「練」といいます
     P.116

    ・掲げている目標が、本人にとって絶対でない限り、
     目標達成への具体的な手段は自分の中からでてこない
     P.173

    ・己のすべてに少しもくもりがなく、一切の迷いの雲が晴れ渡ったときこそ、正しい「空」である
     P.190

  • まともに読もうとすると大変な五輪の書であるが、概要をつかむにはこれでもう十分。そしてその概要だけで、実に重要なこと、今の時代にも関係することがちゃんと書かれていることが良く分かる。

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