- Amazon.co.jp ・マンガ (189ページ)
- / ISBN・EAN: 9784781606088
感想・レビュー・書評
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個人の自由を守るための絶対的な原則、「個人の自由に干渉することが正当となるのは、その干渉が自衛を目的としている場合だけである」
真理には多面性があることも忘れてはならない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
古典をまんがで読みやすく!というチャレンジ精神に溢れるイースト・プレス社の『まんがで読破』シリーズ。
今回はジョン・スチュアート・ミル原著の『自由論』をマンガ化!
『自由論』とは、そのタイトル通り「自由」とは何かについて書かれた本。
感想としては、これは原著で読んだ方がいいかな。
一応、『自由論』の概要だけ書いておくと…
・道徳や慣習をタテにする多数派(つまり、民主主義)による抑圧は、ときに個人の自由を侵害する。
・政府や国家が、個人の自由を妨げてまで権力を行使することが正当化されるのは、誰かの自由が奪われてしまう場合の自由の保護を目的とするときのみである。
・文明の発展には、一定の自由が必要である。なぜなら、不当な干渉があれば、思想の自由も言論の自由も損なわれてしまうから。そうなれば、個性と多様性、さらには天才も保障されなくなり(排除されやすくなり)結果的に人類の知性の発展は望めなくなってしまう。
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レビュー省略
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J・S・ミルの自由論のまんが版。
個人・言論の自由や義務教育の必要性など、今の時代に続く考え方が、この本で示されたのだろう。自由民権運動の考えの元になったのも頷ける。 -
近代民主主義が確立され、市民は自由を得たかに見えたが、真の自由はまだ確立されていない(不当な抑圧を受けている少数の市民が存在する)ことをミルは指摘する。個人の自由とはなにか、多数派による専制の危険性とはどのようなものか、などが描かれている。