- Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
- / ISBN・EAN: 9784781610894
作品紹介・あらすじ
いつか出会った絵、音楽、人々。忘れられない風景、忘れていた記憶。その瞬間を捉えた言葉たち。いしいしんじの脳内美術館へようこそ!
感想・レビュー・書評
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何か読んだことがありそうで実はいしいしんじ初体験。エッセイになりました。最後の一編を除いて背景にイラストが書かれいる。こんなエッセイは初めてだ。挿絵の拡大バージョンとなる。絵と文章両面から表現できるものを狙っている。最後の一編だけは素に戻すなどいろいろ工夫されている。なかなか意欲的な試みだけど功を奏したとは言いがたい。とにかく字が読みづらい。活字を太字にするなどの工夫が必要だったのでは。
内容としてはいしいひさいちの時には幻想的なまでの格調、芸術性高い感性に驚くとともに少しワタシとはあわない。SP盤の話などは面白いのだが。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「さかなくん」の話がとても素敵でした。
いしいしんじさんの表現力に脱帽です。 -
いしいしんじの頭の中は
透き通った原色。
エッセイというより、
すごく綺麗な画集を見た感じ。
あまりにも美しく、
壊れそうな感じがした。 -
作家・いしいしんじさんが大切にしているあれこれを、いしいさんの目に映ったままに綴ったエッセイ集。
すべてのページが池田進吾さんの絵で彩られ、1篇1篇の文章がきらきらと色を変えていく様が美しいです。
いしいさんが大好きな魚屋「まるいち魚店」を先頭に、ずらりと並ぶのは人・絵・音楽・場所…。
五感を揺さぶったモノたちがどんな風であったのか。
ときにふわりと浮遊するような独特の表現に、軽い酔いを感じつつ読了。
久しぶりにいしいさんの小説を読みたくなりました。 -
絵がうまく融合されていて、エッセイも独特の雰囲気がゆったりと表れていて、大好きになりそう!
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作家いしいしんじが人・もの・場所について語る。
いしいしんじの言葉は血肉を伴い生々しく耳に心に届く。映像的というよりも匂いや体温まで感じさせられる。なので語られる人・もの・場所が目の前に感じさせられる。それはSP盤のレコードを再生したときのように五感が刺激される。「いま、ここ」で語られているように。
またカラーで描かれた池田進吾の絵のもつエネルギーが言葉のエネルギーを増大させる。実に生々しい本です。