1984年の歌謡曲 (イースト新書)

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  • イースト・プレス (2017年2月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781650807

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1984年の歌謡曲 (イースト新書)の感想・レビュー・書評

  • 独断と偏見に満ちた歌謡曲全般レビュー。
    1984年と言えば私が独身最後の年であり歌謡曲と洋楽を聴きまくっていた年だ。
    リアルタイムを共有した一個人として此の本に物申す。薬師丸ひろ子が流行っていた印象は全くない。確かにザ・ベストテンには出ていたと思うが高音ばかり強調される変な楽曲ばかり歌っていた、と言う印象だ。チェッカーズが世の中を席巻していたのは同感だ。とんねるずの学園コントが懐かしい。大澤誉志幸聴いてました。LP持ってました。「そして僕は途方にくれる」は名曲なんでしょうね。著者が選ぶ1984年のベストテンを見ても全然ピンと来ない。どの楽曲が優れているか、なんて音楽を専門で勉強している人でないと判らない。サザンオールスターズ読本が面白かったから続けて此の著者の本を読んでみたのけど、ちょっと「教えてあげます」的な態度が鼻につく。純粋にオリコンチャートを呈示するだけでも良かったんじゃないかな?
    個人の音楽的嗜好なんて千差万別、十人十色、なんだから。

  • 非常に刺激的で面白い本でした。
    一気に読み終えてしまいました。
    特に音楽的な素養がない私にも面白く読めました。

    1984年は私は小6で、ベストテンなどの歌番組を通じて歌謡曲に本格的に取り込まれ始めた頃でした。
    チェッカーズは確かに衝撃的でしたし、筆者の言うとおり、先にも後にも近しいバンドがない、という意味でも独特な存在でしたね。
    明菜と聖子の争いも激しい時代でした。

    筆者は、1984年のベストワンに薬師丸ひろ子のWomanを挙げてるのですが、私は角川映画を全くみず、薬師丸ひろ子や原田知世にも興味がなかったんですよね..。
    筆者のWomanへの熱い思い入れを全く理解できず(私がこの曲をきちんと聴いたことがないので)、その点が残念でした。

    音楽的な解説も豊富ですので、好きな方はさらに楽しめるのではないかと。

  • 歌を媒介にミクロとマクロの視点からみる昭和史。自分が子供の頃の世界を大人の目線で振り返り過去を紐解く面白さ。

  •  松田聖子ファンにとって,1984年は口惜しい1年だったに相違ない。前年の「SWEET MEMORIES」と「瞳はダイアモンド」で歌謡界の頂点を極めた結果,自らのエネルギーが広告や映画のタイアップへと費消されてしまったのに対して,キャラが出そろった「花の82年組」の中から,中森明菜がいよいよ共時的な世界を演ずるべくテイクオフし,半年遅れて小泉今日子が,聖子派・明菜派に属さない無党派層の支持を獲得し始めていった。
     少なくとも東京では,街角やテレビから聴かれる音楽が,けっしてアイドルソングだけだったわけではない。場末の居酒屋から流れる演歌が衰退しつつも,最期のひと花を咲かせたのも84年であり,ロックやニューミュージックも,この年になると,けっしてライブハウスだけで耳にするものでもなくなっていた。(その対極に位置するのが,吉幾三「俺ら東京さ行ぐだ」に登場するテレビも,ラジオも,ピアノも,バーも,電話も,瓦斯も無ェ「村」。)そういう意味では,1984年は,J-POP統一以前におけるさまざまなジャンルの邦楽が相対的に肩を並べつつ,各世代がそれぞれの好みのジャンルを支持しつつも,他のジャンルの視聴を許容していた年代だったとも回想される。
     ある1年の歌謡曲を1冊の本にまとめるならば,前後の83年,85年をサンプリングしても良いかもしれないが,いま言ったジャンル間やジャンル内のバランスが最もとれていたのが84年だとすると,同年の歌謡曲に対象を絞ったのは正解だったと言えよう。それに対する著者の主張は,「歌謡曲とニューミュージックの融合」および「「シティ・ポップ」の誕生」というフレーズに端的に表れている(248-255頁)。
     第1章は,1984年の歌謡「曲」について,48曲分の独特な解釈を音作り,音の組み立て方という観点から語る。若干曲紹介が多過ぎたせいか,著者の苦手な歌手・楽曲まで採り上げる必要はなかったのかもしれないが,「84年象徴度」を五つ星で論評するには不可欠だったのだろう。
     こうした評価は,ファンか否かという先入観を外し,結果的にフェアだったと思われる。たとえば,明菜ファンの間では,「十戒(1984)」への評価が,とりわけ新宿二丁目あたりで絶対的に高く,他方で聖子ファンの間では,「ピンクのモーツァルト」への評価が,他のシングル曲と比較して相対的に低い。しかし,著者は,然るべき理由で,それらに対して逆転の評価を与えている(134-140頁)。
     著者の評価が最高潮に到達したのが,薬師丸ひろ子「Woman "Wの悲劇"より」だ。「松任谷由実による「一音分浮いている」独創的なメロディ」を,「普通の作曲が作るであろう,コード進行に沿った安定的なメロディ」と,わざわざ比較させるために,You Tubeに動画をアップロードして,URLを参照させている(186頁)。ここにハイパーリンクを貼れないのが,紙媒体としての図書の限界だろう。同書が電子書籍化される際には,ぜひともリンクを飛ばしてほしい(笑)。
     続く第2章は1984年の歌謡「人」を選出し,第3章では1984年の歌謡「界」をまとめるが,200頁以上に及ぶ第1章を読んだあとのわりには,あっさりし過ぎていて,章立てのバランスが悪い。第1章を四半期ごとに分割して,各期の特徴を連続・非連続的に批評しても良かったのではないだろうか。
     いずれにしても,こうした80年代の音楽を再評価する動きは,2010年代になって急激に加速しつつある。かつてはフローとして大量生産されていたものが,30年の熟成期間を経てストックと化している。聖子が,そのストックを資産として十二分に活用しつつ,相変わらず次の新たなステージへ発展段階を遂げているからこそ,明菜にも,自ら抱える優良な資産ストックを高度利用し続けてほしいと願うばかりである。

  • 文字通り1984年にリリースされてかつ流行った(売れた)曲を丹念に分析した一冊。

    単に歌手や楽曲の分析だけでなく、1984年の時代考証から製作者側のバックボーンなども含めてとても勉強になった。

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1984年の歌謡曲 (イースト新書)の作品紹介

「田舎」と「ヤンキー」を仮想敵にした"シティ・ポップ"-バブル経済前夜、1984年は日本の歌謡曲においても大きな転回点だった。70年代から始まった「歌謡曲とニューミュージックの対立」は、「歌謡曲とニューミュージックの融合」に置き換えられた。同時に、「シティ・ポップ」=「東京人による、東京を舞台とした、東京人のための音楽」が誕生。それは都会的で、大人っぽく、カラカラに乾いたキャッチコピー的歌詞と、複雑なアレンジとコードを駆使した音楽であり、逆に言えば、「田舎」と「ヤンキー」を仮想敵とした音楽でもあった。1984年、それは日本の大衆音楽が最も洗練されていた時代-。

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